2月10日、6人の学生の修士論文の公開口頭審査が行われました。2013年度は、ルイ・アラゴン、マルセル・エイメ、マン・レイ、アンリ・マティス、エミール・ゾラ、ギュスターヴ・フローベールに関する論文が提出されました。
修論の大まかなプロセスは、まずテーマ決めから始まり、7月の中間発表を経て、翌年1月に提出し、最後に、この公開口頭審査という流れです。 私の場合は、テーマ決めの時点でかなりの時間を要し、指導教授の先生と何度も話し合い、構成を固め、中間発表に臨みました。その後、先生方から頂いた御指摘をもとに、提出日まで約5か月、ひたすらパソコンと本に向き合う日々が続きました。 私は、卒論で書けなかったことを、修論ではより深く踏み込み、自分の納得いく文章を書きたいという目標のもと、絶対に2年間で書き上げる!と意気込み、執筆を始めましたが、それは当初、とても漠然としたものでした。しかし、指導教授の先生に提出直前まで添削、アドバイスをして頂き、書くにつれ、自分の考察の至らないところや改善点が段々明確になり、論じるってこういうことなのか!と発見する毎日でした。この貴重な時間があったからこそ、私は修論を書き終えることが出来たのだと思います。 また、執筆する上で、私が何よりも心掛けたのは、読み手のことを考え、「相手にいかに分かりやすく伝えるか」でした。それは、諸先輩方の論文や発表を通して学んだことでした。卒論執筆の際、私はそのようなことを考える余裕もなかったですし、自分の書きたいように自由に書いていました。しかし、それではいつまでたっても自己満足に過ぎないので、読み物としての論文を意識しました。執筆途中、幾度となく挫けそうになりながらも、家族や周りの人々の支えのもと、同学年の強烈な個性をもつ同志5人に多くの刺激を受けつつ、学生生活の集大成を無事完成することが出来ました。 口頭審査当日は、就職面接とは比べものにならないほどの緊張状態の中で臨みました。しかし、いざ自分の番が来て、審査の先生方から思わぬ良い評価を頂くと、嬉し涙が止まりませんでした。 修論の全てのプロセスを終えた今は、書くことの大変さも楽しさも含めて、書いて良かった、と達成感の気持ちでいっぱいです。明治学院での7年間の学生生活のうち、大学院の2年間は、修論のこと、将来のことに沢山悩み、苦しみました。ただ、どちらも、やると決めたことは最後まで貫くという決心で、今の自分に出来る精一杯を出し切ることができました。これによって得た自信は、これからの私にとって、この上なく大きな支えとなるだろうと考えています。 大学院生 E・K