横浜校舎の6号館の向いに山がある。大学からはただの山にしか見えないが、実は横浜南フィールドアーチェリーコースだ。大学とは道路を挟んで隣にあるが、入口が反対側にあるせいか、学生の間ではあまり知られていない。図書館横の道を下り、5・6分歩くと入口につく。歴史は横浜校舎より古く、1971年に現在のオーナーである吉原さんの父が、元々所有していた土地の「自然の有効利用」を目的にコースを始めた。神奈川県内でも二つしかないコースだ。フィールドアーチェリーとは、平地に一列に並んで弓矢を射るターゲットアーチェリーとは違い、4人1組ぐらいでコースをまわり、点数を競い合うスポーツだ。雑木林の中に標的が点在しているので、ハイキングしながらアーチェリー、といった感じだ。コースは一番から12番までで、一回りするのに一時間ほどかかる。距離は、最短5メートルから最長60メートルまであり、初心者から上級者まで楽しめるようになっている。練習場もあり、未経験者でも一から指導してもらえるので安心だ。県内や都内からやって来るお客さんは年配の人が多いが、大学のサークルに入っている学生が練習に来ることもあるという。趣味でやっている人もいれば、世界選手権に行った人も何人もいる。 プレイ中の人に話を聞いてみると、フィールドアーチェリーの良さは、仲間同士でわいわいと冗談を言いながら楽しめるところだそうだ。同じコースをまわるスポーツでも、ゴルフのように金がかからず、1日中楽しめるところも良いという。 一汗流した後に、バーベキューもできる。プラスαとして春は竹の子掘りを、秋は栗拾いを楽しめる。 コースを散歩しながらまわらせてもらった。天気が良かったということもあって木々の間から降り注ぐ日差しが心地よく、鶯のさえずりなど耳にしながら歩いているだけで気分をリフレッシュさせられた。ここでアーチェリーをすれば、更に気持ち良いのだろう。住宅街の中に、こんなに豊かな自然が残っていたのだ。 学生編集委員(白金通信1999年6月号)
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