戸塚駅東口を降りて、柏尾川にかかる吉倉橋を渡ると、川伝いの細い道がある。そこを右に進み、線路をくぐると、女性フォーラムへの案内が出ている。 ここは勉強のための資料を探すにも、息抜きをするにも便利なところで、なかなかの穴場だ。利用者の多様なニーズに対応していると思う。使えば使うほど、上手く使えるようになるだろう、と思った。 女性しか行けないのかもしれないと疑問が湧く。しかし、訪れる方を見ると老若男女を問わない。男性の姿もよく見られる。幼児を預けたいという方には、一時保育も整っている。 1975年から1985年の国際婦人年を契機に、横浜市は「ゆめはま男女共同参画プラン」を計画した。「横浜女性フォーラム」は、その一環として1988年に開館した。各国の女性達が築き上げてきた理念の結晶ともいえる。男女が互いの人権を尊重し、互いの個性と能力を発揮し得る社会を実現すること。これを課題として現在も様々なプログラムや活動の場の提供を行っている。 建物は3階で、ゆったりした敷地内にある。正面に広がる芝生ではよく子供達が遊んでいる。正面玄関を入ると、ホールや喫茶店、自由に座れるスペース、図書室や保育室、数人で集まる時に使えるスペースがある。 他に、広告・チラシを作るための「印刷工房」があり、用紙は持ち込みで原価で使える。ビデオの視聴コーナーは、映画からドキュメンタリーまで、多岐にわたった映像が集められている。分野は、女性の自立に関する作品が多い印象を受けた。 図書室で資料を探す時は、カウンターでレファレンス・サービスが受けられる。みなとみらいのランドマークタワー13階に、「フォーラム横浜」があり、洋書が充実しているので取り寄せてもらえる。同じ財団法人横浜女性協会が運営している。 2階は、「生活工房」、会議室や和室などの個室、「映像工房」、音楽室、カウンセリングルームがある。 「生活工房」には、料理、裁縫、工芸、アートができるように道具や器具が用意されている。皮専用のミシンといった専門的な機械もある。利用料は1回100円。丸一日使ってもよい。「映像工房」では、撮影や映像処理ができる。技術士がいるので機械の使い方は教えてもらえる。3階にあるのは、会議室、健康サロン、フィットネスルームで、健康サロンには、健康に関する本や資料が揃っている。フィットネスルームでは、エアロビクスをはじめとしたプログラムがある。その部屋の受付で尋ねてみれば教えてくれる。 紹介した施設は、利用の際に一階の受付で予約が必要になる。 今月、10月14・15日は「フォーラムまつり」が催される。60の団体が出店、展示、映画上映をする。14日は前日祭となっており、午後からホールでイベントが行われる予定だ。この1日半の間で、地域の活動から、国を越えた活動の数々が見られるだろう。 祭りでは全館が使われる。訪ねてみるよい機会ではないだろうか。 学生編集委員(白金通信2000年10月号)
http://www.women.city.yokohama.jp/find-from-c/c-yokohama/