もりもと崇『難波鉦異本』(少年画報社)[bk1]と二ノ宮知子『のだめカンタービレ』(講談社コミックス)[bk1]を読み始める。
それはそうと『市場経済の哲学(仮)』を予定している身としては、崎山政毅『思考のフロンティア 資本』(岩波書店)のことはほとんど気にならないが、しかし大庭健『所有という神話 市場経済の倫理学』(岩波書店)のことは気になる。(いずれも7月刊行予定。)
『思考のフロンティア』といえば新刊は広田照幸『教育』[bk1, amazon]であるが、現状分析はともかく第3部の展望編がよくない。いいかげん左派・リベラルに瀰漫している「反成長」「脱成長」論を見直させないと、とつくづく思う。マイナス成長下では格差の縮小も、そして意外なことに環境負荷の低減もほとんど期待できないのだ、ということをもっときちんとわかっていただかないと。
福田和也『イデオロギーズ』(新潮社)[bk1, amazon]は意外と申し上げては失礼にあたるだろうが丁寧な啓蒙書。ただしこれに啓蒙される読者層って一体どのあたり? って俺が言うか俺が。多分やっぱり俺のような「人文系ヘタレ中流インテリ」あたりだろう。しかし「人文系ヘタレ中流インテリ」は果たして現代日本社会において「知的ヘゲモニー」を握る「有機的知識人」なのだろうか。よーわからん。ま、ともかく本書のおかげででおくればせながら『ダヴォス討論 カッシーラー対ハイデガー カッシーラー夫人の回想抄』(リキエスタの会)[bk1, amazon]を購入したのである。
ジョン・D・バロウ『宇宙に法則はあるのか』(青土社)[bk1, amazon]は店頭で見つけて即買い。88年初版、2000年に改訂版というわけで、バロウの啓蒙書の集大成といった趣。あと沼上幹『組織デザイン』(日経文庫)[bk1, amazon]、清水谷諭+野口晴子『介護・保育サービス市場の経済分析』(東洋経済新報社)[bk1, amazon]も買う。
Peter H. Lindert, Growing Public; Social Spending and Economic Growth Since the Eighteenth Century : The Story, Cambridge University Press[amazon]はすごい。福祉国家の比較計量史の大著。データベースとしても必携か。いやデータベースとしては第2巻Futher Evidence[amazon]か。こっちも早くペーパーバックが出てほしい。
ついに出ました! パオロ・マッツァリーノ『反社会学講座』(イースト・プレス)[bk1, amazon]。来年度基礎演習テキストにしよう! 今年度は間に合わないから学生に勧めよう!