現在東北地方では、約25万人の方々が小学校の体育館などの一時避難所で不自由な生活を強いられているにも拘わらず、本学・戸塚キャンパスのブラウン館には、シングル14戸、ツイン2戸および4人が利用できる和室1戸、計定員約22人の空室があり、大型食堂や会議室もあります。さらに近隣のMISH(Meiji Gakuin International Student House)は、カリフォルニア大学の留学生が東北大震災のため来日を中止した結果、来年度は利用者ゼロとなることが見込まれます。MISHには個室27戸に台所、休憩室があり27名が収容できます。また、新学科の外国人学生用に大学で借り上げているワンルームマンション「ドミイル戸塚」(3戸)も、二戸を9月まで使用可能です。 人道的見地から、また大学の社会的役割を果たす意味でも、この3施設をいち早く震災被災者に無料で提供することを提案します。(但しMISHの場合、UC生が春学期の途中や秋学期から復帰する可能性に関してUCサイドと協議する必要があり、現在検討中です)。 この他、災害のスケール、対策の緊急性を念頭において、(1)白金キャンパスの宿泊施設、(2)体育館など、より短期間の避難所の提供、(3)教職員や学生、保護者に呼び掛け、自宅の一時提供も検討して頂ければ幸いです。
通常の定員での利用の場合、ブラウン館約22名、MISH27名ドミール3名の計50名の収容ができます。非常時であり、定員を超えてもなるべく多くの人々に部屋を提供したいとはいえ、長期滞在の可能性がある中、過度の収容は避けなければならないでしょう。例えば一人部屋に布団を追加して相部屋にし、合計定員を約50+50=100名にする程度が限度と思われます。
収容先の決定に当たっては、避難者間の「絆」を守ることを原則とします。ランダムに募集するのではなく、50名の宿泊者がいる避難所2箇所、もしくは100名の避難所1箇所に、その避難所の関係者(看護師やケア・ワーカ―を含む)全員で移って貰うことで、家族・地域の人間関係を守り、孤立化のストレスを軽減することができます。 例えばこの毎日新聞サイトで被災地の避難所をすべてリストアップしてあります。 http://mainichi.jp/select/jiken/graph/support/ 我々が提供できる部屋の数に見合う避難所を選び、現地当局と協議しながら、一つの避難所、あるいは一つの村・集落の避難者を全員受け入れる。候補となる町・村・集落・施設を決めるに当たっては、放射能への偏見等から受け入れ先が見つからない方々を優先するという方法もあります。例えば福島第一原発付近の集落では、被爆が疑われホテルや旅館に宿泊が拒否されるケースが出ています。あるいは、一部の施設で老人が遺棄されたといった恐ろしいニュースがある中、老人ホーム一箇所の入所者を全員受け入れるというアプローチも考えられます。
慣れない土地・不自由な施設で生活することになる被災者を、精神的・物理的にサポートすることも重要です。このため、本学ボランティア・センターの協力を得て、学部生に料理・掃除・洗濯・話し相手等の支援を呼び掛けでは如何でしょうか。両施設には台所や洗濯機がありますから、落ち着いたら避難者たちが自炊すればいいでしょう。単に施設を提供するだけではなく、学部生たちの自発性や熱意をなるべく活かすことに配慮したいと思います。それにより、被災者への支援と同時に、学部生に社会に貢献する機会と机上の学問を越えた学ぶ経験を与えます。これらのボランティアを実習と見なし、単位を与えることも視野に入れることも必要でしょう。 受け入れに際しては医療上のケアも問題になりますが、ブラウン館のすぐ近くにある健康支援センターを活用することが一つの対策になります。MISHの近辺のクリニック・病院に協力を求める必要があるかもしれません。
大地震・津波・原発危機の後、現地の生活がいつ頃落ち着くかは見当が付きません。しかし一般のボランティアが被災地に入れるようになれば、被災地の片付け・農業サポートなど、地方の回復に必要な労働支援を学部学生に呼びかけます。さらに本学で受け入れた被災者が現地に戻れるようになれば、学部生が帰還に同行する、定期的に連絡を取るなど、様々の形でそれまでに築かれるであろう学部生と被災者の関係を維持・発展させることも重要です。将来的には、これを一大研究プロジェクトにして、論文・ウェブサイト・マルチメディアなどの形で記録・公表することも一案です。
宿泊所や食事などの提供は大学の負担とします。しかし5の部分に関しては、明学生の募金活動で集めた資金を、被災者のニーズや被災地域に直接送ることを検討課題とします。金銭関係はどうすればいいかは微妙であり、皆様のご意見を聞きたいです。
以上
被災地の大学生を対象に、原則として無料で一年度間、本学に臨時編入を認め、単位交換が出来るよう、当該大学との間に早急に協定を結ぶことを、大学当局にお願いします。 なお、こうした学生が実際に本学に来る場合、宿泊施設提供を留意項目にします。人数を把握した上で、例えば本学の学部生の自宅や下宿等で受け入れてもらうことを検討して頂きたい。 この企画は多少時間がかかるでしょうから、避難所提案と別に考えた方がいいでしょう。本学の学部生と一緒に生活することで両者の間に絆が出来れば、素晴らしいことでしょう。
以上
現在、東北地帯に大変な災害が発生しています。明治学院大学が至急に対策を決める必要があると同時に、ホームページでその緊急性を明確に喚起するように提案します。現状では楽しそうな教員や学生の写真がアップしたままで、卒業式中止などの事務的な通知を小さな文字で出ているだけです。大学が取っている緊急対策のあり様、学生の安否、募金の状態他、被害者への同情表明など、大震災関係の項目を大きくアップして、そのかわりに写真など緊急性のないアイテムを取り下げてほしいです。
以上