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言語文化研究所主催シンポジウム 『トランスレーション・アダプテーション・インターテクスチュアリティ』

開催日 : 2018年3月12日(月)

時間 : 10:30開場11:00開始

会場 : 高輪校舎2階15201教室

講演内容 : 本シンポジウム『トランスレーション・アダプテーション・インターテクスチュアリティ』では、『越境』にみられる変化と連続性を考察する。小説などの原作の映画化に代表されるジャンルからジャンルへの越境や、対象とする観客の趣向等に合わせたシェイクスピア劇の翻案が生み出す作品同士の相違、あるいはナボコフらの作品の時代毎の受容・流通に着目し、作品同士を比較することで、そこに社会的・歴史的背景が浮かび上がってくる。こうしたアプローチは、翻訳という言語から言語へ越境や、ボードレールによる古典教育のイミテーションなどの考察にも有効となる。本シンポジウムが持つ越境に関する視座は、以上のような作品分析そのものを対象とするだけでなく、各発表者が専門とする時代や地域の多様性とも深く結びついている。発表者の専門領域は16世紀から21世紀の現代までと幅広く、地域的にもアメリカ・ロシア東欧・フランス・イギリスと多岐に渡っており、時代縦断的でありかつ地域横断的な議論が期待される。 

入場無料、事前申込は必要ありません。直接会場にお越し下さい。

基調講演 : 秋草俊一郎先生(日大)
『ナボコフの『翻訳』を再考する————亡命・二言語使用・自己翻訳』

 ウラジーミル・ナボコフの英語作家への転身、つまりはその亡命・二言語使用・自己翻訳は『成功』として、ポジティヴな文脈で語られることが多い。しかしながら、そのような評価はときにナボコフがその前半生をささげた『亡命ロシア文学』の価値と、亡命ロシア文壇から見たその英語作家への転向のインパクトを見失わせることになるだろう。本講演では、ナボコフが40年代以降を過ごしたアメリカでの亡命ロシア人たちとの軋轢や評価の食い違いをとりあげながら、亡命や翻訳が作家のなにを変質させていったのかを検証する。

シンポジウム登壇者 :
井上博之(東大)辻河典子(近畿大)古屋耕平(神奈川大)

貞廣真紀(本学)畠山達(本学)JA日下(本学)本多まりえ(本学)

1部11:00~12:50
2部13:30~16:30

お問合せ先 : 言語文化研究所 Tel 03-5421-5213