教員紹介

Jacques LÉVY

プロフィール

出身地など

1953年9月16日、セイロン島(スリランカ)カンディで生まれました。両親ともに梵語を学ぶ留学生。母の飼っていた嫉妬深い猿に襲われながらも、半年後パリに帰り、5歳になってから両親の都合によりフランスとアジアの諸国を行き帰りすることになり、ボルドーの高校に入学し、卒業後パリで学生生活を送り、日本人学校で教え、通訳などの仕事を続けた後、1989年に来日し、弘前大学で7年間教え、明治学院大学に移ることになりました。 パリの日本語・日本文学学科の大学院では、埴谷雄高を始め、いわゆる「戦後派」の作家の研究を進めていました。その後は、日本の文芸批評に関心をよせながらも、中上健次の翻訳や研究に取り組んできました。現在、阿部和重の『シンセミア』を訳し終えようとしています。そのほか、精神分析、とりわけジャック・ラカンを巡って研究活動を続けています。

授業の方針

授業の運び方に関しては、扱われるテーマや作品に、参加者の関心を引き、保ち、展開させていくという一念に尽きるのでしょうが、それは必ずしも容易なことではないのも日々実感しています。学生がフランス語と日本語の狭間にたって、作品と向き合い、表現の場を見つけられるような環境をつくるにあたっては、あらかじめ答えはなく、毎回何らかの発想や工夫を思い浮かべながら、うまくいくことを祈るばかりです。私が担当する科目は次の通りです。

日本文学の仏訳(「現代翻訳論」)

「翻訳不可能」と思われがちな日本語の優れた表現がフランス語で実際どのように訳されているのか、多様な例を取り上げて説明していきます。フランスにおける日本文学の受理や翻訳の方法を巡る最新の研究などについても詳しく述べます。

文芸批評における精神分析理論と言語学の影響 (4ゼミ)

文学理論の中で、言語学やフロイト・ラカンの諸概念がいかに取り組まれてきたのかを調べ、またその一方で、文学作品がそれらの分野(言語学、精神分析)でどのような問題を提起してきているのかを探っていきます。

現代フランス文学(3ゼミ)

アンリ・ミショーやサムエル・ベケットといったもっとも重要な作家や、近年フランスで注目されている作家(Jean Echenoz, Pierre Michon, Eric Chevillardなど)の作品を、関連する論文などを紹介しながら、一年通して読み続けていきます。フランス語の最も強度な表現であるこれらのエクリチュールを皆さんとともに思う存分味わうのが目的です。

映画論(特殊研究)

ジャン・ルノワールの映画から現在活躍している監督のものまで、さまざまな作品を紹介、鑑賞、分析し、映画がどのように研究の対象になるのか具体的に説明していきます。

Dissertation (基礎研究)

フランス政府給費留学生試験などでもっとも重視されるフランス語小論文 (dissertation)を書くために必要な知識と技法を学ぶことが目的となる科目です。今までの出題の分類に基づいて特定のテーマを選び(例:小説における語り手)、参考となるテクストの要旨や注釈を準備段階とします。小論文を書くに当たっては、プランの作成方法やフランス語の正しい書き方を身につけていけるように、提出された作文を、参加者全員が参加する形で、校正します。

提供できる情報

―日本文学を対象にフランス語で書かれた資料

―精神分析研究

―現代フランス文学の作家、批評家