BEAUVIEUX Marie-Noëlle ボーヴィウ・マリ=ノエル

プロフィール

生まれはリヨンですが、育ったのは隣にあるロワール県です。ロワールといえば「ロワールの城」が思い浮かぶかもしれませんが、実際のところそんな名前の城はありません。そのロワール県の片田舎で、高校三年生の時、哲学と日本文学に夢中になり、リヨン大学に進学して、生まれ故郷にようやく住むことになりました。でも哲学と文学の両方を学ぶことは制度的に不可能でしたので、文学部で日本文学とフランス文学を学ぶことにしました。その後は比較文学を専門にして、博士論文は『芥川龍之介と断章形式』について、西洋文学との関係を探りながら書きました。日本では東京、京都、広島と移り住んで、2022年、明治学院大学に着任したことでふたたび東京に戻りました。その間、各種弁論大会に向けた指導や、「学生が選ぶ日本ゴンクール賞」へのサポーター参加を通して、フランス語とフランス文学の教育に改めて力を入れています。

初めて来日したときはまだ学生でしたので、フランスよりも日本に興味がありました。日本での生活が長くなり、日本の自然の美しさと田舎の魅力にも惹かれるようになりました。そこで先日、ロワール城がない故郷に戻った時、近郊にあるバティ・デュルフェ城(Bastie d’Urfé)にふと行ってみようという気になりました。もちろん、ロワールの城ほど有名でもないですし、ずっと小さい城です。でも実は、ヨーロッパで初めて有名になった17世紀の牧歌的恋愛小説『ラストレ』(L’Astrée. テレビドラマみたいに、とにかく長い!)を書いた作家の城で、小説の舞台でもあります。やはり、自然が豊かで素敵なところでした。このように、日本文学の研究を進めながら、フランス語の文学の再発見をすることも少なくありません。最近のお気に入りは、稲垣足穂の小説がきっかけで読んだローデンバックの『死都ブリュージュ』(Bruges-la-morte)です。みなさんも、フランス文学の道を歩みながら、日本と日本文学の再発見をするかもしれません。


ゼミの内容

ゼミでは、文学の楽しみ方を育みながら、学生が独力でフランス語で読めるようにすることを目指します。更に、自分で読み取った内容に基づいて、学生が分析や議論を行うようにすることを目標にしたいと思います。 


専門領域、現在の関心など

最近は、断章形式を通して社会問題について研究しています。文体論や間テクスト性などを参照しつつ、言葉がどのように私たちの思想に影響を与えているのかを探ることに興味があります。