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「ありがとう」への感謝

2013年3月15日

私は2008年度に明治学院大学文学部フランス文学科を卒業し、現在、日本航空で客室乗務員として働いています。 就職活動が始まった際、私は自分が内定をもらえるか不安だったため、早めにセミナー通いやOG訪問を始めました。当初はとくに就きたい仕事がなく、いろんな企業を受けてその中から自分に合うものを選ぼうと思っていました。

そんなとき、テレビで客室乗務員の番組を見たのがきっかけで今の仕事を志望し、幸運にも採用となって、現在に至ります。もちろん他にも様々な動機があったとはいえ、憧れが大部分だった私にとって、実際に仕事を始めてみると、毎日が苦労や試練の連続でした。 華やかなものと思われがちな職業ですが、とくに国際線のフライトでは、長時間の肉体労働に加えて時差調整が必要となり、朝早い時など午前2時に起きることもあれば、いっさい寝ることのできない日もあります。そんな中での体調管理、どんな時でも笑顔でのサービス。大変なことは想像以上に沢山ありました。 自分がそれまで思い描いていたものとの大きな違いに、何度も何度も挫折しそうになりました。それでもここまで続けてくることができたのは、つらいとき同期のメンバーがいつもそばにいて一緒に支え合えたこと、優しい先輩方が見守って励ましてくれたこと、そして何よりも、お客様からの「ありがとう」という言葉があったからだと思います。私は何度も何度もこの言葉に救われました。 毎日こんなに多くの「ありがとう」という言葉を聞くことのできる仕事は、そんなにないのではないでしょうか。お客様からの「ありがとう」の言葉がある限り、どんなにつらいことがあっても私はこの仕事を続けていきたいと思っています。 この仕事を始めてもうすぐ5年目になります。客室乗務員という仕事は、毎日、様々な年代、様々な国籍のお客様と接し、そうした全てのお客様に満足していただけるサービスを提供しなければなりません。そのためとても奥が深く、毎回毎回のフライトが勉強です。フライト前は入念な準備が必要となりますし、時には先輩方に迷惑をかけて悔しい思いをすることもあります。 しかしその一方で、様々な国を訪れることができたり、ステイ先で同期や先輩と観光したり、おいしいものを食べたりなど、普段出来ないようないろんなことを経験できるので、とても楽しく、自分の視野を広げ自分を成長させてくれる仕事でもあります。 私はこんな客室乗務員という仕事が大好きであり、この仕事を誇りに思っています。 明治学院大学に入学したときには、まさか自分が卒業後客室乗務員になるとは想像もしていませんでした。私の場合は一つのテレビ番組がきっかけでしたが、どこにそのきっかけがあるか分かりません。大学での講義の中にあるかもしれないし、先生方のお話の中にあるかもしれないし、日常生活の中にあるかもしれません。いずれにしても、きっかけは早く見つけるに越したことはないと思います。在学生のみなさんも、大学生活の1日1日を、悔いのないよう大切に過ごしてください。 2009年度卒業 R・S

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