経済学専攻では、将来独立した研究活動を行うのに必要な研究能力の養成 (研究者の養成) と、高度な専門性をもつ職業に必要な知識を授ける (高度専門職業人の養成) という2つを教育目標としています。その目標を達成すべく、一部科目の夜間開講や社会人入試の実施、開講科目の多様化などを図っています。カリキュラムは経済情勢の変化に合わせて見直しており、近年のコンピュータ化や社会情勢に対応して情報経済学や公共経済学の分野にも力を注いでいます。提携している8大学の大学院での受講も可能です。授業は講義・演習ともその授業密度は濃く、高度な経済理論を学ぶのに適した環境です。
また、最近のわが国を初め諸外国の経済の実態は、景気や財政・金融をはじめ多種多様な問題が山積しています。その実態の解明とその対応策を考察することのできる力を、理論、制度、歴史、更には実証分析などを駆使して養います。実態分析とイムプリケーションのある論文を執筆できる能力を養うことを目的としています。つまり、学生諸君に、知識ばかりでなく、実証分析を通して「問題発見能力」と「問題解決能力」の育成に努めることにも心がけています。
経済学専攻は、「専門性」と「多様性」を備え、「洞察力」と「解決能力」に優れた研究教育者の育成を初め、キャリアアップ、生涯教育などに資する教育に努めます。
氏名 |
主な担当科目 |
研究指導内容 |
黒岩和夫 教授 |
ミクロ経済学特論 |
最適化の理論と比較静学の解説、家計や企業の経済行動・純粋交換での価格決定の理論と生産を含む場合の価格決定の理論を解説し、市場での一般均衡理論を説明する。 |
高島 圴 教授 |
マクロ経済学特論 |
準中級(junior intermediate)レベルでのマクロ経済理論に基づいた経済分析をできる能力と技術を習得させる。 |
増山幸一 教授 |
金融論特論 |
急速に発展している現代金融システムの機能と特質を理解させることを目標とする。 |
村田玲音 教授 |
経済数学特論 |
経済学分野によっては数学を多用する。こうした方面に進む人のために、抽象度の進んだ数学、あるいは経済に近い問題に特化した数学を講義する。 |
西尾 敦 教授 |
数理統計学特論 |
数理統計学の基礎的な知識を身につけることを目標とする。 |
神山恒雄 教授 |
日本経済史特論 |
近代日本(幕末開港~第二次大戦)を主として経済面から検討することで、日本が他のアジア諸国と異なり独立を維持しながら経済の近代化=資本主義化を成し遂げた過程を検討する。 |
大西晴樹 教授 |
西洋経済史特論 |
M・ウェーバーによれば、近代資本主義の精神と禁欲的プロテスタンティズムの間には「親和関係」があるとされる。本講義では、近世イングランドにおけるその関連を追及したい。 |
千葉正憲 教授 |
ヨーロッパ経済特論 |
ヨーロッパの社会経済の歴史に関する理解を深める。 |
中尾茂夫 教授 |
世界経済論特論 |
世界経済の歴史と現代を、マネーのグローバルな動きを中心に解説し、院生と議論することを目標とする。とくに戦後史におけるマネーと企業、人と情報の動向に力点を置く。 |
佐々木百合 教授 |
国際金融論特論 |
論文の精読や分析を通じ、英文・和文の学術論文を読んで理解できるようになること。パソコンを利用して、データを加工し研究に役立てられるようなること。 |
江川雅司 教授 |
財政学特論 |
最初は、財政学一般に関する講義をする。その後予め決めた書物について輪読形式で実施。輪読は、受講生によるレジュメ作成・発表形式で実施する。 |
高橋青天 教授 |
公共経済学特論 |
民間経済活動だけでなく、公的経済主体の経済活動が如何に市場経済に影響を与えているかという公共経済理論の基礎を理解することを目標としている。 |
神門善久 教授 |
農業政策論特論 |
工業課による経済発展の初期において発生する食料問題について、その発生メカニズムと望まれる政策について、事例を元に検証・考察を進めていく。 |
笹島芳雄 教授 |
社会政策論特論 |
今日のわが国の労働者はどのような問題を抱えているのか、実態を踏まえた上で労働政策面でどのような改善が必要であるのか、を学修することが目標である。 |
高崎仁良 教授 |
経済政策論特論 |
教材の内容を受講者が読解し、分析技術を身につけ、応用力を養うことを目標とする。さらに問題点の指摘、意義、発展などについて互いに議論し、将来受講者が創造的な仕事を成し遂げることを理想とする。 |
中野聡子 教授 |
経済学史特論 |
経済学理論の歴史を扱う。現代の経済理論の原形がどのように形成され、時代の諸問題や思想背景とどのように結びついていたかを講義する。また欧州各国で展開された学説をできるだけカバーしたい。 |
宋 立水 教授 |
中国経済論特論 |
本講義は制度的・政策的及び歴史背景的なアプローチから中国経済について分析を試みる。社会主義時代中国経済と市場移行段階でどのような特徴が見られるのか、そこでの問題点は何か、などを検討していく。 |
鈴木 岳 教授 |
一般均衡特論 |
一般均衡論の数理的基礎について、均衡の存在、厚生経済学の基本定理、コアの極限定理を中心に、位相空間論、線形代数の基礎的知識を前提として論じる。 |
白井誠人 准教授 |
日本経済論特論 |
日本経済の経済分析を大学院レベルの専門知識・手法で行う。 |
林 仲宣 講師 |
租税法特論 |
租税法の適用と解釈における基本的な問題の理解。 |