門間 貴志

モンマ タカシ

映像芸術学コース

担当授業

【学部】映画史通説P/S、映像芸術学演習3、映像文化研究、外国映画研究1A/1B、卒論ゼミナール
【大学院】映像芸術学演習ⅢA/ⅢB、映像芸術学特殊研究ⅢA/ⅢB、博物館実習

メッセージ

多摩美術大学の開設間もない〈芸術学科〉を卒業後、文化事業に力を入れていたとある企業に入社し、長らく美術展や映画上映、演劇公演の企画、いわゆるキュレーター的な仕事にたずさわっているうち、気がつくと本学の〈芸術学科〉で教えることになっていました。専門は映像です。

田舎育ちゆえ、都会っ子ほど豊富な映画体験はなかったのですが、初めて映画館で映画を観たのは幼稚園の時で、アニメの『長靴をはいた猫』だったのを憶えています。中学に進むと写真部、高校では美術部と、「何か」を作るのが好きで、その性癖が美大進学につながりました。

大学での専攻は現代美術がメインでしたが、映像にも関心があり、写真と絵画を組み合わせた作品やビデオ作品(ナムジュン・パイクの影響丸出し!)を作ったり、サークルで8ミリ(8ミリと言ってもビデオではなくてフィルムです!)で劇映画を撮ったりして4年間を過ごしました。卒業制作も映像作品でしたが、今は封印しています。

キュレーター時代は、映画の現場には作る現場だけではなく、見せる現場があることを体験的に学びました。

現在は、日本を含めたアジア映画を中心に、民族や歴史の表象を研究しています。映像において民族のステレオタイプがどのように生まれ、また受容されていくのかに関心を持っています。また、国や地域別の映画史ではなく、それを横断する新しいアジア映画史の枠組みの構築ができないかを検討し、その一環として世界の映画史のブラックホールになりかけていた北朝鮮映画を包括的にとらえる『朝鮮民主主義人民共和国映画史』(現代書館、2012年)をまとめました。

これまでの講義では、映画における政治や歴史の影響や、国境を越えた映画製作がもたらした状況などについて論じてきました。後はドキュメンタリーや実験映画などもとりあげていきたいと思っています。

明治学院大学 研究者情報