ゼミ紹介 CLASS

ゼミテーマ

英文学科では多様なテーマの演習(ゼミ)が開講されています。ゼミは少人数で構成され、各分野を専門とする教員のもとで仲間と意見を交わしながら、特定のテーマを追求します。下記に、ゼミで扱われているテーマをいくつか紹介します。

  • 大人の目で読む英国の児童文学
  • シェイクスピア作品を通して現代社会を考える:家父長制・同性愛・人種・疫病・心の病・娯楽など
  • 異文化理解の観点から考える移民文学
  • 児童文学の「キャラクター物」を読む:くまのプーさん、パディントン、ピーターラビットなど
  • 文学と歴史の関係を考える
  • アメリカ・ポピュラー音楽の歌う詩人たち――Bob Dylanほか
  • 越境するアメリカ文学--アダプテーションと異文化交渉
  • American Stories: On Screen and Page
  • 自然主義文学における動物表象
  • 「病」とアメリカ文学
  • 第一言語獲得:こどもはどうやって母語を獲得するか
  • 音声学と世界英語
  • ことばの科学
  • Communicative Language Teaching (CLT) for English Teachers in Training
  • 英語教育の理論と実践

卒業論文

卒業論文は大学で学んできたことの集大成です。英文学科の卒論は、英語で書きます。ここでは先輩たちが自ら選んだテーマで執筆した卒業論文のタイトルを紹介します。

  • Humans and Clones in Ishiguro’s Never Let Me Go: A Posthuman Approach to the Novel
  • Cross-Dressing and Gender Identity of Viola in Shakespeare’s Twelfth Night
  • Social Messages in Rap — Conscious Rap reveals social issues in the U.S.
  • An analysis of American Cold War Propaganda
  • the transition of female characters in films
  • Diversity in Disney Films
  • The Transition of Representation of Villains in Hollywood Crime Films
  • Is Peter Pan a Love Story?
  • Kurt Vonnegut’s Slaughterhouse-five: Unveiling the True Nature of War
  • Movies that Influenced Moonlight and Connection to American Society
  • The Desires and Conflicts That Are Reflected in Films
  • The Usage of Keigo of Chinese people and English-speakers in Japan
  • Japanese EFL learners’ discourse markers use in conversation
  • Visualized word-final stops in Singapore English
  • A Study of Verbless Imperatives in Japanese
  • Japanese NPIs and Degrees of Negativity
  • Japanese Children’s Acquisition of Zibun-anaphora and Nominative Objects in Potential Sentences

学生によるゼミ紹介

Asahi Ode
大出 朝日さん

日下ゼミ

高校と大学での文学との付き合い方の違いは何だと思いますか?高校までの国語では、テストの出題者や先生が決めた一つの正解に合うような答えを作品中から探すことを求められるのに対し、大学においては、自分で自由に作品を読み解き、多種多様な解釈の中から自分なりの答えを提示することが求められています。

このような差異を前提に、このゼミでは三年次に文学作品を多様な視座から読み解くために必要な知識を学び、実際に文学を読む際に活用する方法を身に付けます。そして四年次では、三年次に得た基礎的な知見を基にイギリス文学はもちろんのこと、他国出身の作家の作品を読み、独自の解釈を説得力のある根拠と共に論じていきます。

授業の方式としては、先生が一方的に講義を行うわけではなく、基本的には学生同士でディスカッションをしながら授業が進行します。そのため、雑談も交えつつ和気あいあいとした雰囲気です。

そしてこのゼミでは話し合う機会が多くあるため、自主性や論理的かつ批判的な思考力を養うことができます。加えて、議論の中で他人の意見を聞くことで、自分が作品を読む際の癖や得手不得手を把握することができ、より多角的な文学作品の分析が可能となります。

最後に、私は小説を読むことが元々好きではなく、漫画やアニメにしか興味がなかったのですが、このゼミで文学の読み方や知識を身に付けたことで、文学の楽しさを知ることができました。また、このゼミで得ることのできる知識は、作品の世界だけではなく自分自身の住む現実世界の解像度を上げる手助けをしてくれます。

ゆえに、このゼミは小説が苦手な人でもその楽しみ方を発見することが可能で、普段の生活にも活かすことのできる魅力的なゼミだと考えています。


Ryo Saito
齋藤 綾さん

平岩ゼミ

「英語と日本語は全く違うから英語学習はなかなかうまくいかない。」そんな風に思ったことはありませんか?確かに、英語と日本語では文法が全く異なって見えますよね。しかし世界中の言語を見ていくと、実は日本語を含むすべての言語の構造は完全に別物なのではなく、むしろとてもよく似ているということが分かります。こういった世界の言語に共通する文の構造や仕組みを分析していくのが、「統語論」という学問です。

この「統語論」が学べる平岩ゼミは総勢20名(男女比2:3)で、ディスカッション形式の授業を行います。高校までの授業とは異なり、先生の講義形式ではないため、ほとんどの時間がグループごとの話し合いの時間に充てられています。内容としては、日本語や英語に限らず世界中の様々な言語データを分析し、それらに共通する仕組みを発見することがメインになっています。普段使っている日本語に関しても、それまで意識していなかった他の言語との共通点や新しい発見があるところが面白い学問だと思います。ゼミは正しい知識を教わる時間ではなく、データをもとに自分たちで分析し考え、それを出し合うものなので、雰囲気はあまり堅苦しくなく、自由に自分の意見を言いやすい環境です。そして、他の人と違う視点を持つことや違う意見を言うことはゼミではとても大切です。それを、先生や周りの学生も否定せずに新しい意見として肯定的に受け入れてくれるところがゼミの魅力の一つだと感じます。