フランス文学科  /  大学院  /  2021年度の担当教授と講義内容

2021年度の担当教授と講義内容

博士前期課程

演習Ⅰ
杉本 圭子
【講義概要(春・秋学期)】スバルザック『ペール・ゴリオ』を読む。小説の抜粋を読んでバルザックの特徴的な技法を理解し、さらに作品についての評論や研究書をあわせ読むことにより、テーマ分析、描写論、社会批評などの基本的なテクスト分析の方法を学ぶ。地道な予習でフランス語の語彙と表現を増やしましょう。

演習Ⅱ
LEVY Jacques H.
【講義概要(春・秋学期)】 文学作品を研究するにあたって、しばしば参照される、小説の仕組み、フィクション性や文体の問題を対象にした、いくつかの論文を丁寧に読み、同時に、近年、言語学、ナラトロジーや文芸批評においてどのような傾向が見られるのか、幅広く紹介していく。フランス語で書かれた論文を読み解く力を身につけるのと同時にフランス語で行われる講義を理解することや、フランス語での発表方法や研究計画の書き方を心得ることを目指す。フランス語で書かれた論文を読み解く力を身につけるのと同時にフランス語で行われる講義を理解することや、フランス語での発表方法や研究計画の書き方を心得ることを目指す。対面型の実施 ※オンラインでの受講も可
演習Ⅴ
湯沢 英彦
【講義概要(春・秋学期)】今年度は、写真という表現媒体がもつ特質を美学的な観点から考察していく。原則として、フランスを代表する写真研究者アンドレ・ルイエ『写真―ードキュメントと現代アートのあいだに』(2005年)を読んでいく。春学期は「写真的真実」「ドキュメントの諸機能」といった章をとりあげる。適宜、ベンヤミンやバルトの写真についての考察にも触れる。写真の、とくにドキュメントという観点からの特性を理解することが目標となる。フランス語文献の読解作業が中心となるので、その予習は必須である。また19世紀中盤から20世紀初頭にかけての文化史、精神史についての関心も求められる。秋学期は「表現としての写真の体制」「芸術家たちの写真」「写真芸術の生理学」といった章をとりあげる。写真の、とくに「芸術」という観点からの特性を理解することが目標となる。
演習Ⅷ
慎改 康之
【講義概要(春・秋学期)】Jean Douchet, L'Art d'aimerを中心に、映画に関する論考を読む。映画を論じるやり方を身につける。秋学期はCahiers de prison : février-octobre 1946を中心に、ルイ=フェルディナン・セリーヌ関連のテクストを読む。セリーヌと監獄および反ユダヤ主義との関係を考える術を見いだす。対面型授業を行う ※オンラインでの受講も可
特殊研究Ⅱ
朝比奈 弘治
【講義概要(春・秋学期)】エミール・ゾラ≪ルーゴン=マッカール一族≫を読む。≪ルーゴン=マッカール一族≫は、ゾラが「自然主義」の旗印のもとに第2帝政下のフランス社会を描きつくそうとした全20巻から成る連作長編小説である。授業では第1巻『ルーゴン家の繁栄』を中心にして、原文および翻訳でいくつかの作品を読み、歴史的背景や当時の社会について学ぶとともに、ゾラの想像世界を探求してゆく。秋学期は引き続きエミール・ゾラ≪ルーゴン=マッカール一族≫を読む。授業では最終巻『パスカル博士』を中心にして、原文および翻訳でいくつかの作品を読む。
特殊研究Ⅲ
田原いずみ
【講義概要(春・秋学期)】言語学の一分野、“意味論"(言語表現とその意味との間にある関係を明らかにする研究領域)がテーマである。意味論の中でも特に語彙のレヴェルに関する“語彙意味論”についてフランス語で書かれた文献の講読を中心に授業を行う。また、後半には“語用論”(言語表現とその使用者や文脈の間にある関係を研究する分野)について触れる。期末レポートを課す。意味論、さらには語用論の基礎的な概念を理解し、それを用いてフランス語を分析することにより、フランス語の理解をより深める。秋学期は“フランス語と現代社会”をテーマにして、様々な角度からフランス語という言語について分析・議論する。主に、近年フランスで起こった職業名詞の女性形に関する問題についての文献を輪読しながら、言語と社会についての議論をしてゆく。対面型の実施 ※オンラインでの受講も可
特殊研究Ⅳ
有田 英也
【講義概要(春・秋学期)】20世紀の代表的フランス語作家の幼年時代、思春期がどのように文学化されているかを、虚実の関係、歴史・社会的背景、読者の期待から考察し、これをもとに原文の理解を目指す演習形式の授業。特に80歳を過ぎたナタリー・サロートが発表した実験的手法の自伝を読む。秋学期は前期に引き続き、文学作品のうちで、この分野の表現をめざした自伝を取り上げ、その主題と方法を明らかにし、評価について検討する演習型授業。20世紀の歴史と個人史の重層的関係に注目する。ナタリー・サロートのEnfanceを中心に、他の作家の自伝的著作にも言及する。対面の演習だが、新型コロナ感染症の流行などにより遠隔に移行することがある。その場合は、Manabaでのオンデマンド配信を基調とし、適宜、Zoomによるリアルタイム演習を行う。
演習Ⅴ
塚本 昌則
【講義概要(春・秋学期)】フランスの短編小説を読むI
フランス文学は何よりロマン(長編小説)によって知られています。職人技のような技法の冴えを見せる短編小説については、日本文学や英米文学ほど熱心ではなく、知られている作品の数も少ないようにみえます。しかし、散文詩発祥の地として知られていることからもわかるように、筋書きのおもしろさと、硬質な散文芸術の側面をあわせもった短編小説が実はフランスにも数多く存在します。この授業では、春学期はネルヴァルの「シルヴィー」、秋学期はクンデラの「失われた手紙」をフランス語で読み、同時にさまざまな短編小説を翻訳で多読、可能な範囲で他国の短編と比較しながら、その特質について考えることを目標とします。
秋学期/フランスの短編小説を読むII
特殊研究Ⅵ
鈴木 和彦
【講義概要(春・秋学期)】ボードレール『悪の華』から恋愛詩篇を読み、フランス近代詩についての理解を深める。秋学期はランボー『イリュミナシオン』を読み、散文詩についての理解を深める。到達目標 /フランス語の韻文詩を読めるようになること。フランス近代詩の知識を身につけること。対面型の実施 ※オンラインでの受講も可
特殊研究Ⅶ
石川 美子
【講義概要(春・秋学期)】「翻訳する」とは、フランス語文を正確に読みとり、内容を深く理解し、自分の解釈によって適切で美しい日本語文を作りあげてゆくことである。この観点から翻訳の理論と実践と批評について考えてゆく。小説、詩、哲学・批評、演劇などさまざまなジャンルの作品の抜粋箇所を、1)フランス語文を精読し、2)受講生各人が翻訳文を作り、3)それぞれの翻訳文について互いに批評し合い、4)過去の翻訳者の訳文と比較しながら、意見を述べ合ってゆく。春学期には、フロベール、ランボー、パスカル、モリエール、ペローなどのテクストを翻訳する予定。秋学期は、受講生の希望に応じて、各ジャンルから選び出すテクストを決定しながら翻訳してゆきたい。 到達目標/フランス語のテクストを正確に読み取り理解する力を身につけ、翻訳のための自分なりの手法を見出し、それを実践できるようになる。