社会福祉学専攻 (博士前期課程・博士後期課程)
MAJOR OF SOCIAL WORK

高度の専門職や自立した研究者としての実践力や学識を養う

社会学部社会福祉学科は80年、大学院社会福祉学専攻は、文学研究科社会福祉学専攻として発足してから50年を超える伝統を誇ります。21世紀を迎えて、わが国の社会福祉分野の広範なニーズに充分応えるため、カリキュラム改革も実施してきました。前期課程においては、多分野にわたる講義科目を配置して、学生の要求に応え、現実の社会に対応できる能力を養うことを目標としています。後期課程では自立した研究能力の養成と、高度の専門的実践力を養うことに重点が置かれ、博士論文の作成に向けた指導が行われます。なお、首都圏の社会福祉学専攻前期課程を有する12大学の大学院間で、委託聴講生を交換し合う単位互換制度を実施しており、他大学院の授業を受講できます。前・後期課程ともにリカレント教育体制を整え、多様な学生を受け入れています。

TOPICS

ソーシャルワーカーのためのリカレント教育

リカレント教育とは、主に学校教育を終えた社会人が大学等の教育機関を利用する教育のことです。社会福祉学専攻では、2008年度より、前期課程・後期課程ともに、現職ソーシャルワーカーのためのリカレント教育体制を導入しました。実際に社会福祉の現場で働きながら学べるように、入試、開講時限でのサポート体制を整えています。

  1. 入試についてのサポート体制
    一定の年数以上の現場経験がある方に関しては「論文」と「口述試験」のみで受験が可能です。
  2. 開講時限でのサポート体制
    社会人が履修しやすいよう、必修の「社会福祉原論研究」と「ソーシャルワーク論研究」は6時限(18:25~)に設定。さらに全教員が、夜間と土曜日の授業をローテーションで受け持っています。
  3. 2年分の学費で3年学べるコース(博士前期課程)
    働いているなどの理由で、2年間での修士論文提出が困難な学生に対し、 学費2年分で3年通えるコースも設置しています。

※本学の卒業生の方は「口述試験」のみで受験可能な方式もあります。

給付型奨学金制度

社会学研究科(社会学専攻・社会福祉学専攻)には給付型学生研究奨励金制度(大学院生への奨学金制度)があります。この制度には、社会学研究科博士前期課程新入生を対象に、10名を上限に選考の上支給する第1種奨励金(1人25万円)と、2年次以降の上級生および博士後期課程新入生を対象に、15名を上限に選考の上支給とする第2種奨励金(1人15万円)があります。詳しくは、大学院事務室までお問い合わせください。

インタビュー


吉羽 弘明
社会福祉学専攻
博士後期課程3年

福祉の制度や政策、その背景を知ることで支援のあり方がより深まった

私は貧困・低所得者の相談支援に携わり、行政の手続き支援、関係機関との連携・調整、相談者の生活支援や心理・精神的な支援、孤立防止のためのサロン活動などを行ってきました。こうした活動の中で、さまざまな要因によって貧困を強いられている方々と出会うようになり、特に他者との関係を築いていくことが難しい人々に対する支援のあり方について、またきちんとした知識と理論という学術的な背景を持ちたいと考え、大学院に進学しました。明学を選んだのは、社会福祉の本質を追求するアドミッションポリシーに心を打たれたからです。大学院での学びを通して、生活が困難な状況に置かれている人の状況を分析し理解する力や、支援のあり方を考える力など実践的な能力の基礎となる力が身についたと感じています。現在、生活困窮者の地域生活支援の方法に関する研究を進めていますが、その成果をもとに、生活に困窮した人が健康で文化的な生活を送ることができ、また社会生活を送る場の保障や提供などに取り組んでいきたいと思っています。

修了後の進路

本学実習センター助手、大学教員(常勤・非常勤)、専門学校教員、社会福祉法人施設職員、相談機関職員、NPO職員、医療ソーシャルワーカー、精神科ソーシャルワーカー、地方公務員、介護保険関連事業所、社会保険労務士事務所など

研究科ごとの修了後の進路(過去3年間の実績)

教授担当科目

氏名主な担当科目指導内容
明石 留美子 教授 福祉開発論 新たな社会福祉支援が必要となる国内外の課題を理解し、支援を開発するために有用な方法について学ぶ。
茨木 尚子 教授 社会福祉運営管理論 障害福祉領域を中心に、当事者主体の社会福祉支援とは何かを追究している。当事者団体との共同研究から、当事者参加型調査のあり方についても研究。
大瀧 敦子 教授 医療福祉論 医療ソーシャルワークの支援対象となる生活課題とそれを持つ人について、体系的に理解し、理論的考察ができるようになることを目標に、学修を進めていく。
岡 伸一 教授 社会保障論 社会保障の理論と政策について、法学、経済学から研究する。EUやILO等の国際機関の社会保障政策から国際社会保障協定、途上国への社会開発協力を含め、国際社会保障論を研究する。
岡本 多喜子 教授 高齢者福祉論 高齢者が地域社会で暮らし続けられるための方策を検討する。社会問題の一つとしての高齢者問題を歴史をふまえて多面的に理解し、実行性のある解決策の有無について考察する。
河合 克義 教授 地域福祉論 地域福祉をめぐる対象論、政策論、方法論の先行研究を学び、研究課題、研究方法を習得する。今日的課題については行政および社会福祉協議会が直面する問題を取り上げたい。
北川 清一 教授 ソーシャルワーク エビデンス・べースド・プラクティスなる考え方と対照しながら、生活型社会福祉施設実践の「理論体系」についてナラティブ/ストレングス・アプローチとの関連から学修する。
久保 美紀 教授 ソーシャルワーク論 ソーシャルワークの理論と実践をどのように連結するのか、そして、ソーシャルワーク実践を支える価値の生成、価値の具現化について探究する。
清水 浩一 教授 社会福祉原論 社会福祉の事象を科学として理解するための方法や学説史について理解を深める。また時代背景との関連も重視する。
新保 美香 教授 公的扶助論 貧困・低所得者福祉に関わる日本、および諸外国の理論の変遷と内容を学ぶ。また、日本の公的扶助制度である生活保護制度の現状を分析し、今後のあり方を検討していく。
深谷 美枝 教授 ソーシャルワーク 社会福祉実践とスピリチュアルケアの関係性を学ぶ。また、その研究方法論としての質的研究をグラウンデッド・アプローチを中心に学ぶ。
松原 康雄 教授 児童福祉論 貧困と児童・家族に関する理解を前提とし、論理的思考と実践の整理が行える力を身につける。特に児童虐待対策を素材として研究する。
村上 雅昭 教授 精神保健福祉論 日本は病院中心の精神医療が主流で地域への移行が叫ばれて久しいが、実現には至っていない。日本の地域精神医療の現在に至る変遷と今後の実現の可能性を探る。
八木原 律子 教授 精神保健福祉領域の援助技術論 社会福祉の援助技術の一つである、社会生活技能訓練を中心に理論や技法の理解を深め、今日活用されている現場領域(社会福祉・司法・企業・教育・保健・医療など)において、ソーシャルワークの視点に立ったプログラム開発を探る。
和気 康太 教授 社会福祉調査論 社会福祉学・研究において必須の社会福祉調査の基礎理論について学ぶことを目標とする。理論なき実証(調査)は盲目であり、実証なき理論は空虚である。この理論と実証の関係を視野に入れて学んでいく。
金 成垣 准教授 社会政策論 社会政策は雇用保障と社会保障からなる。国際比較の視点から日本と諸外国における社会政策の歴史と現状を研究し、時代ごとの連続と断絶、国ごとの類似と相違、そしてその背後にある要因を探る。
高倉 誠一 准教授 特別支援教育論 障害のある子どもに加え、不登校など特別なニーズをもつ子どもを対象に、この子たちを教育の場でいかに主体的存在とするかという視座から、教育的支援を巡る課題について検討する。
米澤 旦 准教授 社会起業論 福祉や社会政策と民間組織(NPOや営利企業)のかかわりを検討する。特に、転換期の福祉国家における、社会的包摂にかかわる組織について社会学的観点から多角的に分析する。

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