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【白金校舎図書館】貴重書展示 「ボードレールの〈歴史〉とその周辺」展、開催中です

2022年12月3日


明治学院大学では、フランスの詩人シャルル・ボードレール(1821-1867)生誕200年に際して、ボードレールに関連する貴重な資料を多数収集し、この度「ボードレールとフランス近代詩コレクション」が成立しました。

ボードレールの『悪の華』(Les Fleurs du Mal)は、近代詩を確立した金字塔として不動の名声を得ていますが、その道のりは決して平坦なものではありませんでした。目を覆いたくなるような情景、できれば知りたくない人間の醜い心理、嘘で覆われた信仰や美徳を挑発的に描く詩は理解されず、1857年の裁判にて有罪判決を受け、6編の詩の削除を命じられます。
しかし、道徳よりも美を優先する姿勢、不可視のものを五感で捉える世界、同時代のパリを描く独特の詩学などは後世に強烈な影響を与え、『悪の華』は新しい世代のバイブルと見なされるようになっていきます。

今回は、断罪された6編の詩が含まれる希少な初版、4年後に新たな章「パリ情景」と多くの詩が加えられて決定版となった第二版、死後友人たちの編集で出版された三版、という全ての『悪の華』が並びます。また、ボードレールが「Dufaÿs(デュファイ)」という名を用いた記念すべき処女作『1845年のサロン』から作品を時系列で配置し、その歴史が展開する多様性を立体的にたどることができます。

解説はコレクション構築にご尽力された、本学フランス文学科教授の畠山達先生に、お書きいただきました。

世界に「新たな戦慄」を創造した詩人の内面からほとばしる強烈な言葉の力を、じかに感じられる貴重な機会です。ぜひご覧ください。

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展示場所:白金図書館2F展示架1
展示期間:2022年11月下旬~2023年4月中旬 (予定)


*展示資料はこちらから!

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