春学期 【2021年度】現代平和研究1
学習目標 | |
深刻な原発事故によって「核」の意味があらためて問われる中、2021年1月には核兵器禁止条約が発効したが、核武装国は逆に核兵器依存を強める傾向にさえある。そうした今日の現実をとらえる上で、必須とされる知識と視点を自らのものにし、核と戦争を克服していくという人類史的な展望のもとで、受講者が海外の友人たちにヒロシマ・ナガサキについて語れるようになってもらうことが最大の目標である。 |
講義概要 | |
「唯一の戦争被爆国」といわれる日本で学ぶ若者は、ヒロシマ・ナガサキをどこまで知っているだろうか。深刻な原発事故によって「核」の意味があらためて問われる中、本年1月には核兵器禁止条約が発効し、他方で核武装国は逆に核兵器依存を強める傾向にある。そうした今日の現実をとらえる上で必須となる知識と視点を確かなものにして、この日本からの発信がどのように世界平和に貢献できるかを考えたい。(なお、その際に今日の日本人がふまえるべき歴史と社会の課題を秋学期開講の「現代平和研究2(広島・長崎講座2)」で学習するので、併せて履修することを推奨する。) |
講義概要(日程・テーマ等変更の可能性あり、敬称略) | |
第1回 4/12 なぜ今、ヒロシマ・ナガサキなのか:「核廃絶元年」としての2021年/高原孝生(明治学院大学国際学部教員、PRIME所長) | |
第2回 4/19 今の広島を知る:私たちが取り組んでいること/瀬戸麻由(ハチドリ舎スタッフ、NPO法人PCVガイド) | |
第3回 4/26 原子雲の下で何が起きていたのか:”Hibakusha”の言葉を聴く/児玉三智子(日本被団協事務局次長、広島で被爆) | |
第4回 5/3 被爆者証言と私たち:「聞いた」者としての責任/篠崎美生子(明治学院大学教養教育センター教員、PRIME所員) | |
第5回 5/10 もう一つの被爆:「第五福竜丸被爆」の衝撃/安田和也(第五福竜丸展示館学芸員) | |
第6回 5/17 「ビキニ事件」と原水禁運動:被爆者の苦難と闘い/安田和也(第五福竜丸展示館学芸員) | |
第7回 5/24 「ビキニ事件」と日本:ゴジラの出現/市田真理(第五福竜丸展示館学芸員) | |
第8回 5/31 「ビキニ事件」を受け継ぐ:大石又七さんの闘ったもの/市田真理(第五福竜丸展示館学芸員) | |
第9回 6/7 日本、そして世界へ原爆の実相を伝えた丸木夫妻の”原爆の図”/小寺隆幸(原爆の図・丸木美術館副理事長、チェルノブイリ子ども基金共同代表、PRIME研究員) | |
第10回 6/14 「風下の人たち」と「トモダチ作戦」:アメリカの核被害者たち/田井中雅人(朝日新聞記者、PRIME研究員) | |
第11回 6/21 核に汚染された大地と海:旧ソ連の核被害者たち/豊﨑博光(フォトジャーナリスト) | |
第12回 6/28 核の「平和利用」を問う:チェルノブイリに学ぶ/小寺隆幸(原爆の図・丸木美術館副理事長、チェルノブイリ子ども基金共同代表、PRIME研究員) | |
第13回 7/5 核兵器禁止条約の成立と日本の役割:「核の傘」を離脱する/川崎哲(ピースボート共同代表、ICAN国際運営委員) | |
第14回 7/12 アートで原爆に向き合う:いま私が伝えたいこと/田中稔子(壁面七宝アーティスト、広島で被爆) | |
第15回 7/19 被爆者と出会う:自分は何をすべきなのか/林田光弘(長崎大学核兵器廃絶研究センター特任研究員) |
教科書 | |
中村桂子『核ある世界とこれからを考えるガイドブック』法律文化社 2020 川崎哲『核兵器はなくせる』岩波ジュニア新書 2018 田井中雅人『核に縛られる日本』角川新書 2017 |
参考文献 | |
大石又七『ビキニ事件の真実』みすず書房 2003、『ヒロシマ・原爆地獄』(自費出版)、鈴木達治郎『核兵器と原発:日本が抱える「核」のジレンマ』講談社現代新書 2017 他、授業で多数、指示する。 |
関連URL | |
http://www.meijigakuin.ac.jp/~prime/ |
備考 | |
聴講をご希望の方は、国際平和研究所代表(prime@prime.meijigakuin.ac.jp)までお問い合わせください。 |
〒108-8636 東京都 港区 白金台 1-2-37
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TEL: 03-5421-5652 FAX: 03-5421-5653
開室時間: 平日10:00~18:00
〒244-8539 神奈川県横浜市戸塚区上倉田町1518
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