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現代GP主催シンポジウム開催報告

開催日 2007年3月10日(土)  
時間 13:00 - 16:00
会場 白金キャンパスアートホール
主催 社会学部現代GPプロジェクト
開催報告  2007年3月10日(土)、2006年度現代GPシンポジウムを開催しました。今回は、共生社会を見据えつつ、一度自分達が足場を置く社会を少し客観的に振り返ろうというコンセプトのもと、『私たちが生きている社会って』というテーマを掲げました。

◆第一部 基調講演
 第一部は基調講演として、落語家の古今亭菊之丞師匠をお招きし一席お話いただきました。菊之丞師匠は、二代目古今亭円菊師匠に弟子入りし、NHK新人演芸大賞・落語部門大賞の受賞を経て2003(平成15)年に真打に昇進され、「味のある古典真打」として注目を集めている方です。菊之丞師匠は、寄席以外にも地元の小学校やお寺で落語を披露したり、刑務所や老人ホーム、障害福祉施設への慰問活動などにも精力的に取り組んでいらっしゃいます。
 当日は、古典作品「三味線栗毛」をはじめ、慰問活動でのエピソードなどを披露してくださいました。「三味線栗毛」は江戸が舞台のお話ですが、作中、登場人物が一ヶ月ほど病に伏せていた時に長屋の人たちが看病したというくだりがあります。菊之丞師匠は、昔の江戸について触れられ、近隣同士の助け合いの精神があったこと、そして、その精神が落語の中で語り継がれていることなどをお話くださいました。
慰問活動でのエピソードからは、とかく限られた人だけが集まる場所となってしまう社会福祉施設やお寺も、もっと開かれた大勢の人が集まる空間になると良いのではないかというお話や、携帯電話を引き合いにだしながら、お互いに顔を見ながら声のトーンや表情を探りながら対話することの意義など、笑いの中にも本質をついたお話をうかがいました。
  
◆第二部 学生プロジェクトチーム報告
 休憩をはさみ第二部は、学生プロジェクトチームによる今年度の活動報告を行いました。
 学生プロジェクトチームには、4つのワーキンググループがあります。4グループに共通のテーマとして『私たちが見た共生社会とは』を掲げ、①学内雇用推進チーム(本学における障害者雇用を推進し、さらにジョブコーチ協力学生として障害者雇用をサポート)、②スワン学生サポートチーム(特例子会社のパンや、地域作業所等で生産されているクッキーの学内販売を企画・運営することによって、自らが考える共生社会を発信)、③企業研究チーム(一般企業における障害者雇用の現状を学び、企業における障害者雇用の意味・意義を模索)、④地域活性化チーム(地域社会との連携による雇用拡大の可能性を調査し、地域住民と共生社会のあり方を共に考察)、の順に報告をしました。
 第二部が終わった後の学生と近隣住民、企業担当者の間で行われた『意見交換会』では、参加者に「共生社会を実現するうえで、あなたができることは何ですか?」と「あなたが考える共生社会が成り立つ条件を一つ書いてください」というテーマで感想を記入してもらい、グループごとにその内容を共有しました。参加者からの意見は、学生にとっては新たな気づきとなりました。
 このように今回のシンポジウムでは、参加者と学生が意見を交換する機会を設けたことにより、学生の「実践に沿った研究方法や課題考察への力」を強化することになったといえます。また、『意見交換会』での意見を今後の取組みの改善に反映させるべく、今後も関係する人々との『対話』を重視しながら、取組みを進展させていきたいと思います。
アンケートの結果から  シンポジウム終了後は、多くの参加者の方々にアンケートのご記入にご協力いただきました。全体的に、学生による前向きな取り組みに対して高い評価を与える感想が目立ち、印象に残ったプログラムとして「学生プロジェクトチームの発表」に言及するケースが多くありました。これから社会を担っていく学生に対するシンポジウム参加者の方々の期待のほどがうかがわれます。また、プロジェクトの今後の発展・深化を望む声を多数いただき、現代GP推進室としては、関係するすべての方々・部署・機関にたいする感謝の念をあらためて確認するとともに、プロジェクトの運営に反映していきたいと思います。
今後の補助事業への反映  今回の学生プロジェクトチームによる発表を通して、昨年までは空論に留まることが多かった学びは、地域住民や関係する人々との交流を通した地域社会における活動から、学生は多角的な視野を得ることができました。具体的かつ実践的な学びの経験により、着実に成長していることが窺えます。
 今年度の課題として、学生プロジェクトチームを中心とする本取組の教育プロジェクトとしての有用性が確認できたことを受け、どのような形で定着するプログラムとして運用を行うかが挙げられます。本補助事業は2007年度をもって補助期間は終了となりますが、その後も地域への広がりや学生プロジェクトチームという主体的な活動が推進されるよう、継続的かつ発展的なプロジェクトが可能となるよう、実施体制を整えていきます。

シンポジウムのダイジェスト版 http://www.meijigakuin.ac.jp/video/watch/1076

お問い合わせ先

社会学部現代GP推進室(白金キャンパス・ヘボン館8階0819室)
TEL:03-5421-5406
E-mail:gendaigp@soc.meijigakuin.ac.jp

関連リンク

http://www.meijigakuin.ac.jp/%7Esoc/gendai_GP/index.html">http://www.meijigakuin.ac.jp/%7Esoc/gendai_GP/index.html

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