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ホップを通じて地域交流!TAKANAWA HOP WAYの魅力

2024.05.17

埼玉、福島、新潟…さまざまな土地で暮らし、生活をしてきた桑原さん。現在、寮生活をしている横浜市戸塚区も自然環境が豊かで心が落ち着くお気に入りの街、と笑顔で話します。そんな桑原さんのデザインするラベルのクラフトビールが昨年(2023年)の秋から高輪ゲートウェイ駅で限定販売されました。なぜ大学生がビールのラベルをデザインしているのか?TAKANAWA HOP WAYとは?桑原さんがこのプロジェクトに参加したきっかけは?…お話を伺いました。

桑原 未有 法学部 法律学科 4年 2023年度TAKANAWA HOP WAYに参加。ワイン法を学ぶ蛯原ゼミにも所属し、趣味は、楽器を弾くこと(ハープ、ヴァイオリン)とK-POPを聴くこと。散歩しながら空を眺めたり、植物の香りを感じることが最近のマイブームで、好きな花は、オオイヌノフグリ。座右の銘は、「置かれた場所で咲く」

~TAKANAWA HOP WAYとは~

TAKANAWA HOP WAYは、JR東日本が2025年3月開業予定のTAKANAWA GATEWAY CITYに向け、高輪エリアで緑を育てることを通したコミュニティづくりとして、2021年から開始したプロジェクトで、3期目を迎えました。プロジェクトの内容は、高輪の地域にお住いの皆さんや、港区高輪周辺の企業、学校などがそれぞれ自宅やオフィス、キャンパスなどを拠点とし、ビールの原料として有名な「ホップ」を育てて収穫し、その「ホップ」を集めてクラフトビールなどをつくりみんなで乾杯する、というもの。明治学院大学では、2021年の初年度から法学部のゼミ活動として参画し、白金キャンパスを拠点にホップを育てるほか、ビールのラベルデザインなどを担当してきました。(注:2023年度はゼミ活動から引き継ぎ、ボランティアセンターの地域連携プロジェクトとして、新たにメンバーを募集して実施されました。)

桑原さんはどのようなきっかけでこのプロジェクトに参加したのですか?

私がこのプロジェクトを知ったのは、ゼミの先生からの紹介がきっかけでした。もともと祖父が福島県で農作物を育て、鶏を飼っていたり、進学した新潟県の高校にもクラスごとに畑を持ち農作業をする授業があり、私にとって自然の緑は自分の生活に隣接する、あって当たり前のものでした。都会には少ない緑を増やすために大学の構内で植物を育てるというのも素敵だし、育てた収穫物でビールが飲めるのも最高に楽しそう!加えて、自分の通う大学がある地域のコミュニティにも興味がありました。家庭の事情で幼少期より転居が多かった私は、地域のコミュニティに継続的に深く関わるという経験はありませんでした。その土地で既に形成されている輪に一人で入っていくことは、人見知りの私にとってハードルの高いものですが、大学の一員として関わることができるということも魅力的で、迷わずメンバー募集に応募しました。選考を経て、メンバーに選出された時は嬉しかったです。

実際に1年間活動をしてみて、いかがでしたか。

ホップを育てることはもちろんですが、コミュニティの中で様々な方と関われたことも楽しく新鮮でした。上京後なかなか出会うことのなかった福島県出身の方とコミュニティの中で出会ってお話ができたり、私の趣味のK-POPの話で盛り上がったりしたことも良い思い出です。ただ、なんといっても一番の思い出は、自分が考案したラベルデザインを投票で選んでいただいたことです。ラベルデザインを考えたるにあたって、私は3年生になった2023年度から高輪付近の白金校舎に通うようになったため、知らないことも多く、実際に自分の足で街を歩いてみて地域を知るところから始めました。ある日、街を歩いていたら紫陽花が道に美しく咲いているのを見つけて、強く印象に残り、調べてみると「紫陽花」が港区の花であることを知りました。その後に、消火栓に書いてある紫陽花の絵を見つけて、「紫陽花」が地域の生活にも密着していることに感動しました。また、調べを進めると港区がめざす自然環境のシンボルとなる生きものが「カワセミ」に決定したというニュースも知り、紫陽花とカワセミという港区の象徴をビールのラベルに表現するアイディアを思いつきました。細部まで自分の思い通りの表現をするには手書きが一番だと思い、不慣れながらも一生懸命時間をかけてデザインしました。最終投票では、その点を評価してくださる方も多く、私の作品が選ばれた時は驚きとともに達成感で胸がいっぱいになりました。

淡くやさしい色使いで、ビールが苦手な人でも手に取ってみたくなるようなラベルですよね。

コミュニティ全体のあたたかい雰囲気もイメージしてデザインしました。高輪に住んでいるわけでもない、ある意味では部外者である私をあたたかく迎えてくれたコミュニティは、大学生活の中でも大きな存在です。また、このプロジェクトに参加したこと、ラベルデザインに挑戦したことを機に、元々関心のあった空間デザインや広告業などの表現に携わる仕事に就きたいという思いが強くなりました。今は、施設等の空間をプロデュースすることで人々に心地よい居場所づくりのお手伝いをすることに興味があります。加えて、地域振興の思いもあり、過疎化の進む私が小学校5年生から中学校3年生まで過ごした福島県の魅力を表現出来たら素敵だな、という思いが生まれたのもこのプロジェクトに関わったのがきっかけです。高輪と福島、地域の特性や気候も全然違いますが、私が好きな福島の魅力を発信して、地域の活性化や地方創生に取り組む仕事にも、今とても興味があります。

最後にTAKANAWA HOP WAYに参加したい学生に向けてメッセージをお願いします。

このプロジェクトは、大学内のホップ栽培だけに留まらず、様々な拠点訪問やイベントで地域の方々と交流することで、大学に通っているだけではみえてこない、高輪地域の良さや特徴を知ることができます。可能性を広げる良い場ですので、是非意欲的に参加してください

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