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自分を支えてくれたサッカーで社会貢献~子どもたちと関わってみえてきた未来~

2023.03.06

幼少時代からサッカー一筋。中学校卒業とともに地元を離れて、全国優勝の実績もある強豪校でボールを追いかける日々を過ごした鈴木雄太さん(社会学部社会福祉学科2年)。大学に入学し、授業で貧困問題を学んだことをきっかけに、自分の知らないことや社会問題について関心を持ちました。

その想いを授業担当教員に相談すると、ボランティアセンターを紹介され、背中を押されるかたちで、ボランティアセンターに来室。そこで紹介された横浜市寿町での路上生活者支援の現場を見学したり、子どもと関わる工作教室のボランティアなどを行いました。さまざまな社会課題やボランティアに触れる中で、自分の特技をいかして、社会の役に立てるのではないかと考えました。鈴木さんの「いつでもボランティアチャレンジ」を活用した半年間の挑戦を伺いました。

鈴木 雄太 社会学部 社会福祉学科 2年 幼少期から続けるサッカーでは、ゴール前での動き出しを武器にFWとして群馬県高校選抜にも選出された生粋の点取り屋。三国志が好きで、「座右の銘」は三国志の曹操の言葉で「老驥櫪に伏するも志は千里にあり」。

父親からの勧めもあって、気付いた時にはサッカーに夢中で。朝早くから夜遅くまでひたすらサッカーに向き合い、どうしたらもっとうまくなれるかばかりを考えていました。でも、大学に入学し、出会った友人や先生とコミュニケーションをとる中で、視野が広がって、自分は知らないことが多いと痛感しました。授業で学んだドヤ街について、実際に目で見て学びを深めたくて、ボランティアセンターで紹介を受けた寿生活館のスタッフの方に話を聞きに行きました。

思い立ってもすぐに行動に移すにはしり込みしそうですが、すごい行動力ですね。

焦りもあったと思います。同級生が当たり前のように知っていることを自分が知らなかったこともあり、知識を得たい気持ちが前のめりになって行動に繋がりました。

その後、さまざまなボランティアを経験した後、今回の企画に挑戦されました。

子どもと関わるボランティアを体験したときに、会話の中でサッカーの話になったのですが、コロナ禍でなかなかスポーツができない実情などを知りました。私はサッカーからスポーツの素晴らしさや仲間との協力など、さまざま々なことを学び、大きな財産になりました。純粋にサッカーに触れ、楽しんでほしいという想いも重なり、今回の企画を学科の友人とともに考案しました。

「いつでもボランティアチャレンジ」を利用されたのですね。

まず、自分達でサッカー教室を主催する場合は、なにが必要なのかを考えることから始めました。会場や備品を用意するにはお金が必要ですし、子どもたちを集めるノウハウやコネクションもありませんでした。その上、当時はコロナ禍で、人が集まるイベントの開催も実施判断をしてよいか迷うところもありました。「いつボラ」でのサッカーボールやビブスの手配をするための金銭的な援助も有難かったのですが、適切なイベント保険の選定や実施時期、参加者募集のチラシの作成方法の助言、雨天時の会場確保など、金銭面以外のボランティアセンターからのサポートも大変助かりました。

参加者募集のチラシはとても良いものができ上がりましたね。

実は、募集チラシを作るのは初めてで、とても苦労しました。ボランティアコーディネーターの方にアドバイスをいただきながら作ったのですが、おかげでPCスキルも向上したと思います(笑)。 そのチラシをみて、多くの子どもたちが企画に興味を持ってくれたことは嬉しかったですね。

ただ、コロナ禍で企画自体の実施が何度も延期されてしまいましたね。

思い立って「いつボラ」に応募したのは、2021年の12月でした。年度内での実施を目標に考えていたのですが、コロナの影響で、実施が延期されてしまい、本当に実現できるのか不安になることもありました。また、一緒に企画した仲間と役割を分担、調整を行う難しさを経験できたことは今後に生きると思っています。

実際に「サッカー教室」の実施は、2022年5月になりましたが、開催したときの喜びはひとしおだったのではないでしょうか。

当日、子どもたちは、本当に純粋にサッカーを楽しんでくれました。私たちもサッカーを好きになってもらえるようにリフティングやドリブルなどのボールフィーリング系の練習を重視し、リレー式にしてゲーム性を持たせたり、ミニゲームを取り入れる工夫をしました。子どもたちの 笑顔をみることができたのが嬉しく、良かったね、と一緒に企画した友人と企画が終わってからの余韻に浸りながら話したのを覚えています。実施後に参加した保護者の方から感謝のメールをいただいたことも嬉しかったですね。

この企画を実施したことでその後、自分の気持ちの変化はありましたか。

この企画をとおして、サッカーで社会に貢献したいという思いが強くなりました。もともと育成年代の指導に興味はあったのですが、今回、実践してみてその思いがさらに強くなりました。現在、東京都内のクラブチームで育成年代の指導に関わっているのですが、将来も、サッカーに関わる取り組みは続けていきたいと思います。

最後に今後、「いつボラ」に応募する学生にメッセージをお願いします。

「いつボラ」は他の大学にはない、自分自身の夢の一歩を後押ししてくれるような制度です。4年間しかない大学生活でチャレンジしてみたいことを見つけたらぜひとも利用してみてください!!

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