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友達に誘われてボランティア。そんな始まりもいい!

2024.07.03

大学入学前はボランティアの経験がなかった高井翔平さん(法学部グローバル法学科)。ボランティア活動に熱心な学科の友人がまわりにいたことで、なんとなく興味を持ち始めたそうです。そんな矢先、友人に誘われるかたちで1 Day for Others(1日社会貢献プログラム)に参加することになります。それをきっかけに、いくつかのプログラムにも自ら参加。実際に取り組んだボランティアの内容や、現場で感じたことなどを伺いました。

高井 翔平 法学部 グローバル法学科 3年 体を動かすことが好きで、趣味はテニスと料理。自分を一言で表すと、ポジティブ。

構えずに参加できるのが1 Day for Othersの魅力

ある日、ボランティアセンターの前を通りかかると、「今度1Dayに参加するんだけど一緒にやろう!」と、学科の友人から誘いを受けました。1Day(正式名称:1 Day for Others)とは、大学が提供する1日社会貢献プログラムの通称です。私の周りには、ボランティアに積極的な学科の友人がいて、彼らは高校時代から人身取引から子どもたちを守るタイの児童養護施設と交流をしています。漠然とした興味はあったものの、ボランティアとは、なにか長期的な目標や大義名分、社会へのインパクトがないと手を出してはいけない、いわゆる「ガチな活動」というイメージがありました。しかし、今回誘われた1Dayは1日限りのプログラムで、外国にルーツを持つ小学校1・2年生の児童に楽しくSDGsについて学んでもらうというもの。友人も企画するメンバーが足りずに困っていましたし、馴染みのあるエリアでの活動ということも手伝い、気軽に参加を決めることができました。

こどもたちは思ったより大人だという驚き

小学1・2年生はどんなことをすれば楽しんでくれるのだろうか、そもそもSDGsの話が通じるのだろうか。ほかの企画メンバーと連絡を取り合いながら検討をすすめ、最終的に、SDGsの17の目標のうち、「海の豊かさを守ろう」に焦点を当てて説明したあと、おおきな円盤型の紙に、守りたい海の風景をみんなで描くという企画に決定しました。私たちもSDGsについて改めて調べたり、必要な素材の買い出しをしたり、事前準備にも時間をかけ当日を迎えました。現場では、こどもたちの溢れるエネルギーに驚きながらも、楽しくSDGsについて学ぶ時間が作れました。複数人でひとつの絵を制作してもらうのは想像以上に大変で、すべてが予定通りとはいきませんでしたが、メンバーで臨機応変に対応し乗り切ることができました。こどもたちがルーツを持つ国と日本との間には、しばしば政治不和のニュースが取り沙汰されています。しかし、その根底には、互いを知らない、顔の見えない存在という問題があるのではないかと思います。「1Dayで出会ったこどもたちとの時間は楽しかったな」というような個人的な経験の積み重ねが、偏見や思い込みを排除し理解を促すきっかけになるのではないかと思いました。

夏の終わりには同じ小学校から再びお声掛けいただき、こどもたちとごみ拾いをするボランティアに参加しました。思ったよりゴミが少ないとか、同じようなゴミばかりだとか、こどもたちなりに考えている様子もうれしく、前回SDGsについて一緒に学んだ経験が活かされた実践の場となりました。そして、環境問題について小学生と一緒に考えられるということに改めて驚きました。思い込みで彼らを子ども扱いしてしまったり、考えを持つひとりの人としてコミュニケ―ションがとれるということを忘れている大人は少なくないかもしれません。

大学生として様々な人に出会えるのが楽しい

そのほか、乳幼児から高校生まで幅広い世代が利用することができる麻布子ども中高生プラザの1Dayではこどもたちと七夕にまつわる遊びをしました。また、濡れたり汚れたりのびのびと自由に遊べる高輪森の公園プレーパークの1Dayでは、滑り台の設置や鬼ごっこをして一緒に遊びました。どの現場でも大学生の私たちが行くだけで喜ばれ、活動を通じて地域に貢献できていると感じることができました。私が参加した1Dayは、すべてこどもと関わるボランティアでしたが、大学での専攻にからんでいるわけでも、教育関係やこども関連の進路を目指しているわけでもありません。実際に活動してみると、こどもだけでなく先生方や受入先のスタッフの方、こどもの親御さんなど様々な立場の方々とお話しする機会があります。社会に出ると自分の立場や仕事で、関わる相手やフィールドが確立されていくのだろうと思いますが、まだ何者でもない大学生という立場で、多くの人や身近な社会課題に出会えるのはとても刺激的です。

気軽に参加し「自分なり」の考えを育もう

ボランティアの経験がない学生が「就活のためにやってるの?」「就活のためにボランティアやってみようかな」と話しているのをたまに聞きますが、私はボランティア活動が就活に直結するという考えは少し甘いように感じますし、そのために活動するのも少し違うように感じています。1Dayは1日限りの活動で、大きなインパクトをもたらしたり、社会課題の解決に直結するものではないかもしれません。しかし、多様な経験や出会いは自分の身の回りの出来事、社会問題などに対し、自分なりの考え方を持つきっかけとなります。なによりボランティア活動は純粋に楽しい!友人や仲間もできますので、ぜひボランティアセンターを活用し、気軽に1Dayに参加してみてください。

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