コラム「キャンパスCLINIC」

“吸わないですむ環境づくり”

白金通信2011年3月号

 12月15日横浜キャンパスで「あなたの健康のために、“吸わないですむ環境づくり”~地域と大学で考える~」と題したシンポジウムを
戸塚区と共催しました。示唆に富んだお話をたくさん伺いましたので、いくつかご紹介します。

  禁煙マラソン事務局長 三浦秀史氏:たばこをやめることはとても難しいが、最初から吸わないのは誰でもできる簡単なこと。喫煙者にかかる費用の面から企業が喫煙者の採用を避け始めている。禁煙すると「階段を駆け下りても息苦しくなくなった」「カラオケで1オクターブ上の声が出た」の他、肌がきれいになる、お金が貯まる、臭くなくなる等の利点がある。ストレス解消を喫煙理由としているが、実はタバコを吸っていることがストレスとなっており、禁煙によってストレスを感じなくなり、仕事等への集中力が増し、囲碁・将棋・ゴルフも上手になる。自分も禁煙経験者で、禁煙は楽しいと思える生活を送っており、ぜひ多くの方に禁煙にチャレンジして欲しい。

 煙たくないお店を探せるサイト「禁煙スタイル」を運営しているITスタイル代表取締役 岩崎拓哉氏:愛知県で約1万店の飲食店に実施した調査で禁煙にした店のうち売り上げが減少したのは1割以下。禁煙すると売り上げが減るというのは思い込みにすぎず、逆に女性やファミリー客は増え、料理やお酒をより美味しく味わってもらえるようになる。受動喫煙の被害に遭わないためには、アルバイト先を選ぶときにも分煙ではなく完全禁煙の職場を選ぶ必要がある。飲食店で「禁煙ですか?」と尋ねることで、受動喫煙の心配のないお店を増やしてゆける。

 このほか、松沢成文 神奈川県知事は神奈川県受動喫煙防止条例についてや国の施策がなかなか進まない理由について、横浜市健康福祉局 五十嵐吉光 医師はサードハンドスモークという受動喫煙がありタバコの臭いを感じたら受動喫煙をしてしまっているということを、戸塚区薬剤師会会長 湯川仁氏は禁煙補助剤や禁煙支援薬局の取り組みについて、国際学部 大木昌教授は自身の経験から、禁煙には自分が納得できるストーリーが必要であること、を教えていただきました。

 ほとんどの喫煙者が25歳までに喫煙開始する中、本学でも入学後の喫煙開始者が多く、学内での喫煙開始機会をなくすためにも“吸わないですむ環境づくり”=キャンパス内全面禁煙を目指しています。また、ニコチンパッチとメールサポートを使った禁煙プログラムを用意しています。あなたと、あなたの大切な人の健康のためのお手伝いをさせて下さい。

保健師 井上美紀