こんにちは。いきなりですが、脳トレです。
ツ+ワ+子=□ ノ+10+2=〇
Q. □と〇にはそれぞれ違う漢字が入ります。□と〇を並べて二字熟語にしてください。
さあ、何でしょうー? *ヒント:10と2は漢数字に換えてみてね。
「なーんだ、□=学、〇=生でしょ。『学生』かよ、ふつうかよ!」と思ったあなた、
その通りです。さすがですね。・・・・さてさて、本題はここからです。
★ 上のクイズを見た瞬間、あなたはどう感じましたか?
Aさん「あー、できるかもしれない。やってみようかな」
Bさん「あー、こういうの無理。どうせできないだろうな」
・・あなたはどちらタイプでしょう?
何か課題に出くわしたとき、とっさに浮かぶ考えは、その人らしさを表します。
脳トレはともかくとして(笑)、学校の課題、バイト、恋愛、就活、あるいはこのコロナ時代を生きることについて、皆さんの脳にはどんな考えが浮かぶでしょう?
「自分にはなんとかできる」「いやー無理だ」「どうせだめだよ」・・どうでしょう?
「話が読めたな。『自分はできる』って思う方がいい、って話でしょ。それなら知ってるよ」と思ったあなた、・・・・読みが深いですね。でもちょっと違うんです。
★ 何か課題がある時に、「自分にはできないだろう」と予測するより、「できるだろう、できるかも」と予測したほうが課題達成率が高い・・といわれているのは本当です。
「自分はできる」と思える気持ちを“自己効力感”といいますが、Aさんのように、自己効力感が高い方のほうが、積極的に努力ができ、結果として目標達成しやすくなると言われますよね。さらには、トラブルを乗り越えやすいとか、人間関係を良好に保ちやすい‥なんてことも言われます。
逆にBさんのように、「自分にはできそうにない」と思う方(自己効力感の低いタイプ)は、モチベーションが上がりにくく、結果的にチャレンジが減って、その分成功のチャンスも減りやすく、つらい思いをすることもある・・・可能性もありますね。
「えー、そう言われても、『自分にはできる!』なんて思えない・・」と思ったBさんタイプの方もいらっしゃるでしょう。そういう方は、謙虚さや慎み深さ(美点です)が強いのかも。豊かな感受性や優しい内面を持っておられるのかもしれません(きっと謙虚に「まさか」と否定なさるでしょうけれど‥そう私は思います)。
「自分はできない」と思う方は、「できないからこそ慎重に準備しよう」とした結果、問題がクリアできたり、創造性を発揮することがある、と最近の研究では言われます。
「こんな問題はできないー」と困った人のほうが、試行錯誤して理解が深まるので、楽勝でさらさら解けちゃった人よりも結果的には良い成績をとる・・という研究結果もあるそうです。
★ なので、AさんタイプもBさんタイプも、それぞれの良さと強みがあることになりますね。でもあまり「できない~」と悩むのはストレスだから、ストレスは減らしたいですね。
そのために、こんなことは有効かもしれません。
①過去の成功体験(ポジティブな体験)を思い起こす、
②成功したときのイメージを作ってみる、
③目標設定に工夫をする(肯定的な言葉で目標を立てる、無理ないレベルの目標を立てる等々)等です。
④人に話して、気持ちの整理や問題の整理をするのも有効です。
そして、
⑤「根拠はないけど、自分はできる」「できないと思うけどやってみる」と思うのもありですね。・・
ある作家さんは、若いときに神宮球場で野球を見ていて突然、「なんの根拠もないけど、僕にも小説が書けるかもしれない・・」と思ったのだそうです。そして、小説を書き出して、今や日本で「ノーベル賞に一番近い小説家」と言われるほどになられています。
「何の根拠もなくても、~ができるかもしれない」と思うことが未来を切り開くこともあるという実例ですね(極端かな)。
★ 最後にもう一回、脳トレです。
木+目=△ 言+火+火=▲
さあ、どんな二字熟語ができるでしょう。
・・・はい、そのとおりです。△は相、▲は談です。
最初の二つとあわせると「学生相談」。
何かあれば、「学生相談センター」を皆さんのより良い学生生活のためにご利用いただければ嬉しいです。
(ポートヘボン「お知らせ」(2020/11月)より転載)
「ひとりでいるって寂しいこと?」
Q:新型コロナウイルスの影響で友人と直接会うことが減ってしまい、前ほど連絡のやり取りも頻繁ではなくなりました。自分には友達がいないように感じて寂しいです。(架空相談)
A:新型コロナウイルスの蔓延により今までの生活が一変し、戸惑いや不安、寂しさを覚えている方も多いのではないでしょうか。人との関わりにおいても変化を余儀なくされて、授業やサークルなど今まで“その場所に行ったらいつものメンバーに会える”という機会が減り、代わりにオンライン上でのやりとりが増えたことで、人によっては孤独感を感じる瞬間があるかもしれません。
<人とつながることの背景>
特に思春期・青年期は、家族以外との人間関係が生活の中心となる時期なのもあってか、“ぼっち”を恐れる人が多いように感じます。ただ、例えばSNS上で友達との関わりをアップしている人がいたとしても、純粋に仲が良いことを記録に残したい場合もあれば、ひとりぼっちに見られたくなくて友達の存在をアピールしている場合や、あるいは自分のあげた記事を見てもらうことで誰かとつながっている安心感を得る場合などもあり、背景にある事情はさまざまだったりします。
もちろん、物理的に誰かと一緒にいることで安心して満たされる部分は大きいですし、信頼して心を許せる相手ならなおさらでしょう。一方で、本当は疲れるのにひとりぼっちが嫌だからという理由で誰かとつながっているような場合には、ふたりでいても孤独を感じることがありえるかもしれません。
<ひとりは孤独?>
そう考えると、物理的に誰かといること=孤独ではない、とは言えなさそうです。逆に言えば、遠く距離は離れていても思い出すとホッとする相手がいる人は “ひとりぼっち”とは感じていないかもしれないですよね。このように、心の中に親密な他者が存在することで、物理的には“ひとり”でも、“誰かといる”かのような安心感を得られることもあります。
また、ひとりの時間は、自分のことを振り返ったり自由な自分を開放したり、時に創造的な世界を構築したりする良い機会であるともいわれています。まずは気軽に読書や映画鑑賞から始めても良いですし、食べたい料理を作ったり日記を書いたり、小説執筆や絵画制作・DIYなどのものつくりで自分の世界を表現してみるのもひとつです。そうしてひとりの時間を自分のための時間として楽しんだり深めたりすることが、その世界を共有できる誰かと無理なく安心してつながっていく一つのきっかけになるかもしれませんよ。
(「白金通信」Winter号より転載)
「悩みを抱えていませんか」
現在、二度目の緊急事態宣言が発令されていますが、学生相談センターは「春期休暇中の開室予定」https://www.meijigakuin.ac.jp/campuslife/campuslife/counsel/の通り、開室しています。 一人で悩みを抱えることなく、どうぞご利用ください。来談だけでなく、電話やオンライン(Teams)で、学生の皆さんのさまざまな悩みの相談に応じています。まずは来室、電話でご連絡ください。
また、以下の項目で現在の悩みについてチェックし、対処を工夫してみてください。このメッセージの一番下にはこころの健康を保つためのヒントとなる情報のリンクを貼りました。ご活用ください。
●悩みを抱えていませんか?
次の項目を参考に、自分の状態を観察してみましょう
☑悩む時間の長さ、オンオフの切り替えの悪さ ・食事や入眠時も含め、ささやかな楽しみの時間にも悩み事が浮かびますか? ・一日のなかに少しでもリラックスする時間を持つことができていますか? ☑以前に悩んだとき、または同様の気分になったときと比べる ・そのときはどのように対処しましたか、どのように解消していったでしょうか? ・それと同じ解消法をとれる状況にありますか?
☑自分だけが読む前提で、紙に書き出す ・メリットは2つ。 1.何に悩んでいるのか明確になる 2.悩みと距離をとって客観的な視点をもてる ・理由が判明するだけでも、少し気分が晴れることもあります。 ・ただし、自分へのダメ出しばかりが浮かんだり、しばらく筆が止まってしまったりしたら、いったん席を立ち、場所を変えましょう。日を改めるのもよい方法です
●悩みを抱え込んでしまうと? 「自分はダメだ」、「なんで上手くできないんだ」などといった、自分への厳しい語りかけを繰り返すと、「自尊心」と「やる気」が損なわれます。「悩みを抱え込まない」ことは、「自尊心」と「やる気」を回復させて次のステップへ進むために、とても大切です。
●自分を責めない語りかけのヒント 前述のような「自分はダメだ」、「なんで上手くできないんだ」といった、自分を責める語りかけの代わりに、次のような言葉かけを心掛けてみましょう。
・これに関しては初心者だから、コツを掴むまでは少し慎重にいこう
・一歩一歩、作業を進めていこう。ささやかな成功を喜ぼう
・これは難しい。リラックスして、目の前の課題に集中しよう
・試行錯誤することは、悪いことではない
・苦手なことを克服し、直そう努力することは大事だ
・肩の力を抜いて、プロセスもアクシデントも、すべて楽しもう
~もしもあなたが悩みを相談されたら~
・(コロナ禍ではコミュニケーションの方法が限られますが)まずは聴いてあげましょう。 ・「役に立ちたいと思う」、「いい方向にいくよう願っている」、「話してくれて嬉しい」など、自分の気持ちを伝えましょう。 ・あなたの生活に大きく影響しない時間の範囲内で十分です。 ・機会があれば、「自分も聴くけれども、こういうのもあるよ」と学生相談センターを提案してあげてください。
参考 グレン・R・シラルディ(2016)高山厳(監訳)柳沢圭子(訳)(2019)『自尊心を育てるワークブック第二版』金剛出版
~セルフケアの参考リンク~
■コロナ心の支援情報(国立精神・神経医療研究センター) ストレスをため込まないためのヒントとなる情報を紹介しています。 「感情調整」emotionRegulation of COVID19-anxiety-care (ncnp.go.jp) 「セルフケア」selfcare of COVID19-anxiety-care (ncnp.go.jp) 「コミュニケーション」communication of COVID19-anxiety-care (ncnp.go.jp) 「不安や緊張への対処法・呼吸法」breathing of COVID19-anxiety-care (ncnp.go.jp) 「健康的な睡眠のために」睡眠健康を保つために | 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所睡眠・覚醒障害研究部 (ncnp.go.jp)
【メンタルヘルスに関する情報サイト】 ■みんなのメンタルヘルス総合サイト(厚生労働省) 心の不調や病気についての情報、ストレスをためない暮らし方や相談窓口の情報などを掲載しています。ストレスとこころ|こころもメンテしよう ~若者を支えるメンタルヘルスサイト~|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
【リーフレット】 主な相談窓口や厚生労働省が実施した調査結果※、セルフケアを掲載しています。 《新型コロナウイルスの流行により不安やストレスを抱えていませんか》 https://www.mhlw.go.jp/content/000723599.pdf ※ 厚生労働省が実施した調査結果は、以下の厚生労働省ホームページで概要を公表しています。https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_15766.html
(ポートヘボン「お知らせ」(2021/2月)より転載)