皆さんは、ご自身の身体が発する声に耳を傾けられていますか?また身体はどんな時に調子が良く、どんな時に不調でしょうか。何に影響を受けやすいでしょうか。そんなことに気づけていますか。それらを知ることが、学生生活のみならず、社会人になる準備としても大切です。
先日梅雨入りが発表になりましたが、梅雨なのに今年はすでに台風が2つ列島付近にやってきました。また、夏の台風の規模も大きくなってきています。水害による心理的ストレスも看過できませんが、この低気圧の接近という気圧の変化にとても敏感な方がいらっしゃって、通学、通勤に大きな心理的負担をもたらしているということも、近年わかってきています。いわゆる「お天気痛」や「気象病」といわれるものです。
古来より「古傷が痛むと雨が降る」という言い伝えがあります。「気象病」などの病名は、正式な病名ではなく、医学の世界でもまだ充分に広く知られているわけではないようです。でもこれらは「気のせい」や「心の問題」「努力の不足」ではなく、むしろ、内耳にまつわる誤作動が原因と言われています。耳は音を感知するだけの器官ではありません。内耳には気圧感知器のような役割もあり、小さな気圧の変動にも過敏に反応する傾向のある人の場合には、それが脳に「ストレスが来た」というメッセージを誤送信し、脳が血管を収縮させたり、筋肉を緊張させ、自律神経を介して「だるさ(倦怠感)」や「頭痛」、「めまい(非回転性めまい)」や「首や肩のこり」「朝の起きにくさ」などの症状になるようです。そのほとんどが、低気圧が接近するときに、つまりは雨が降る前などに症状が強く出ます。「不登校」と混同されたりした人もいました。近年には豪雨などの極端な気象が増えたことなどから、症状を訴える人も増えているようです。
気象病ではなくても、喘息の人は低気圧やPM2.5や黄砂の影響を受けます。花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状のある人も、季節によって症状が強く出ることがあり、そういう場合には当然気持ちにも影響が出てきます。心理社会的ストレス以外の様々なストレッサー(ストレスを引き起こす外的な力)と、私たちの身体は、日々闘っているのですね。
また女性の場合は、月経の始まる一週間前から始まるまで、いいしれない気分の落ち込みやいらいらに悩まされる人もいます。いわゆる月経前症候群です。
私たちの身体は、日々様々なストレスに曝されています。対面授業での隣人との距離は近くなりましたし、オンラインでは感じなかった他者の視線、通学時のマスクなしの状況など、気がついてみると以前は気に留めていなかった様々な事柄が気になり、心にざらざらした印象をもたらすことが出てきます。身体が受けているストレスというのは、心のストレスや対人関係によるもの、またコロナ禍の数年に無意識的に学習してしまった対人関係の在り方の変化なども含まれています。
以前の自分と違う居心地の悪さ、生きにくさを感じ、学生相談センターにお話にいらっしゃる方も増えています。
最後に、ストレスを感知しやすい生体にも、実はメリットがあるのです。ちょっとしたストレスで身体の変化に気がつく人は、それによって大きな病気を抱え込む前に自分の身体の声に気づき、休んだり、ケアしたり、愚痴をこぼして一息ついたりできるのです。自分の身体に向き合い、上手に付き合っていきたいですね。
なお、気象病かな?と思う方には今、専用のアプリを用いるという方法もありますが、ご存じですか?もうすぐ春学期が終わります。大切なレポート提出や試験、就活の前に、前もって自身の不調を予測し、早めに課題を進めることができたらいいですね。
(ポートヘボン「お知らせ」(2023/6月)より転載)
「自分でたくさんスケジュールを詰め込んでしまい疲れてしまいます」
気がつくと予定が一杯になっています。友人からは行動的だねと言われますが、色々詰め込む割には充実感が得られていないと思います。予定に動かされているみたいで疲れます。
行動自体はエネルギーがあることの証拠
春学期もあっという間に過ぎ、夏休みを迎えようとしています。コロナの感染状況はまだまだどう推移するかわかりませんが、これまでの数年に比べると社会の認識は変化しているようです。感染を防ぐ基本的な方策は踏まえたうえで、行動制限が緩和されていることも事実です。これまではなかなか取り組めなかったことに取り組める状況に再び戻りつつあります。夏休みは学生にとって貴重な時間です。普段できないこと、これまでやれなかったことに目標をたてて挑戦することは一般的に言って望ましいことです。資格取得、アルバイト、友人との交流など、学生時代にしかできないことに取り組める環境が整ってきたチャンスを是非とも活かしてほしいと思います。ただ、そのためには相応のエネルギーが必要です。あまりやる気が出ないことの悩みとは方向が異なり、何かをやろうとする気持ちがあること自体は評価すべきことではないでしょうか。しかし、せっかくの行動の結果に達成感や自分が成長したという感覚が伴っていないことは残念です。このような場合、心理的な状態や人間関係の安定度が影響していることがあります。
何のための行動でしょう
予定を詰め込んでいるのには、予定がはいってないと不安、スケジュールがうまっていないと心配だという気持ちが背景に潜んでいる場合があります。埋まっていない時間という空白があると、さみしさや不安がそこから生じてしまい、本心から予定を立てるのではなく、不安やさみしさを感じないように時間を塗りつぶすために何かを詰め込むということがあります。もちろん、とてもつらいことがあったときに一時的に何かに没頭することで気持ちのバランスを保つということもあるので、このやり方を一概に否定することはできません。ただ、物事に対処する際の基本的なやり方として常態化すると問題が出てくるかもしれません。例えば、本当はほかにやらなければいけないことが実はあるのだけど、あまり重要でない予定を詰め込むことで先延ばしになってしまうことがあるとすると本末転倒です。
誰のための行動でしょう
真面目な性格で、内心ではゆっくり過ごしたいけど、そんな自分はダメだと思っている人も予定を入れがちかもしれません。のんびりしたい自分を認められず、焦りがちなタイプです。何かしていないと、時間を無駄にしている気分になり、このままでいいのか、という思いが強くなって、一層自分がダメな人間になったように感じてしまうのでしょう。なぜダメなのかと言えば、今の自分が周囲の人に比べて劣っていると感じられたり、人の期待に応えられておらず、人から求められていない人間なのではないか、と不安になってしまうからです。その不安から過剰に予定を詰めて自分のキャパを越えると悪循環が成立してしまいます。行動することは本来価値あることですが、人と比べたり、誰かの期待に応えようとする不安を解消するためだけにエネルギーが消費さると、充実感は得られにくくなるでしょう。自分にとって本来的に価値のあることをすませたら、あとは自分の時間を自由に使い、一人の時間として楽しみ充実させることも出来るようになると思います。予定の入れすぎには何か不安が背景にある場合もあります。詰め込みタイプの方は、本当に必要な自分のための活動なのか、いったん立ち止まることも大切です。
(白金通信 2023 Summerより転載)
「自立することを巡って」
秋学期が始まって一か月が経ちました。春学期は入学や引越し、キャンパス移動などで環境変化に直面する方も多かったかと思いますが、秋学期はその変化にも馴染んできた頃合いでしょう。特に実家を離れて一人暮らしを始めた方々は、見知らぬ土地での生活に頼る存在も近くにおらず、寂しかったり心細かったりでホームシックにかかった方もいるではないでしょうか。
もちろん最初から一人暮らしを謳歌した方もいたかもしれませんが、自分で好きに暮らせる生活は楽しいということもあれば、困りごとがあったり落ち込んだりした時には、ふと実家の家族や地元の友達が恋しくなったりと、揺れる気持ちを抱えている方もいるのではないかと思います。こうした不安や葛藤はなにも一人暮らしに限った話ではなく、自分で判断し決めることが増えてくる大学生活においては、自分だけでは心もとなく不安を感じる時もあれば、自分で決められる自由を感じることもあるでしょう。社会に出る前の段階である大学生では、このように人に頼らず自立したい気持ちと誰かに依存したい気持ちの両方で揺れることが増えてくる時期でもあります。
精神科医・児童心理学者であるマーラーは、生後5か月から36か月(3歳)における乳幼児の精神発達を幾つかの段階に分けて、その特徴を「分離-個体化理論」にまとめました。その段階の一つで、少しずつ母親から離れて自立的に振舞いたい気持ちが出てくる一方で、母親と離れることでいわゆる「分離不安」が出てくる14か月から2歳頃の期間を、「再接近期」といいます。この「再接近期」に生じる「分離不安」、実は青年期・成人期においても同様の不安が生じると言われており、青年期は「第二の個体化」時期とも呼ばれています。自分で色々とやってみたいし決断したい、自立したい気持ちが出てくる一方で、今まで頼りにしていた相手と離れることで相手から見捨てられないか、相手の意見と違う行動をして関係が壊れないか、本当に自分だけの判断で動いて大丈夫かという葛藤や不安は、形は変われど自立を目指す時期には生じてくるものだといえます。
では、この分離不安にどうやって対処していけば良いのでしょうか。乳幼児では、母親から物理的には離れていてもちゃんと見守ってくれているという安心感ができることで、実際に母親から離れて他の子と遊ぶことができるようになっていくという過程があります。同様に青年期でも自分で決断して行動してみることを繰り返す中で、自分でもできる!大丈夫!という安心感や自信を持つことができるようになり、ひいてはアイデンティティを確立していく礎になっていきます。 まずは大いに葛藤してみてください。自分が何を考えているのか、何が好きで何が嫌いか、何がやりたくて何がやりたくないのか、色々と迷い悩んでみることが第一歩だと思います。時には頼りたくなったり投げ出したくなったりする気持ちが出てくることも当然あるでしょう。その時には、一度立ち止まって周りに相談したり自分で振り返ってみたりして、自分の気持ちを自覚し認めてみることが大事です。
幸い大学には、心身の健康や授業の履修、将来のキャリアなどを相談できる各専門センターがあります。一人で悩まず、困った時にはぜひその扉を叩いてみてくださいね。自分から相談に訪れるのもまた、自立の第一歩ですから。
(ポートヘボン「お知らせ」(2023/10月)より転載)
「コミュニケーションが苦手」という人へ
新しい年がスタートしました。昨年5月に新型コロナが5類に移行し、自由に行動できるようになって初めての年末年始、人と一緒に行動する機会やイベントが増えたのではないでしょうか。もうすぐ春休みもやって来ますね。楽しいことも増える半面、人との接触が増えることでストレスを感じる方も少なくないかもしれません。「人と一緒に過ごすことはしたいけれど、コミュニケーションが上手くないので気まずい。そのことに劣等感を感じる」と言う声をよく耳にします。一人でいるのは淋しいし、そんな自分は何となく恥ずかしいとも感じる。でも人といると必ずコミュニケーションが生じるので、それが不得意ということは大きな問題と感じやすいかもしれません。
コミュニケーションは「話し手」と「聞き手」がいることで成立します。そして「自分はコミュニケーションが苦手だ」と言う方の中には、「上手く話せない。会話が続かない。だから相手が自分といて楽しくないのではないか」という悩みを語られる方も多くおられます。つまり「話し手」としてのスキルが無いからコミュニケーションが上手く行かない、だから人と上手くつき合えないと思っておられるようです。しかし「話し上手は聞き上手」と言われるように、上手に聞いてくれる人とのコミュニケーションは楽しいですし、もっと一緒にいたいと思うのではないでしょうか。そして「良い話し手」になろうと頑張るよりも、「良い聞き手」になる方が合っているという人は案外多いのではないかと思います。また元々性格的に「良い聞き手」ができる人もいますが、「良い聞き手」になるためのコツを身につける、という方法もあるかと思います。いくつか挙げてみましょう。
① あいづち:話し手は、相手が聞いてくれているかどうか、自分の話に興味を持ってくれているかどうか意外と不安に思っているものです。あいづちは「あなたの話を聞いていますよ。一生懸命わかろうとしていますよ」というメッセージになります。話し手が安心し、気持ちよく話す事につながります。
② 話の最後を「?」で終わるようにする:自分が話しっぱなしで終わるのではなく「…それであなたならどうする?」「…何かいい方法はないかしら?」など何でもいいのですが、しつこくならない程度に、さらりとさり気なく相手の意見を求める。聞かれれば相手は大抵答えてくれますから、その話をよく聞いていて、その中から疑問点やもっと聞いてみたいことがあったら次にそれを聞く、相手が答える、またその中から自分の意見を述べるとともに聞きたいことを聞く。それで会話がキャッチボールのように続くのではないでしょうか。
③ 相手が答えやすい質問をする:漠然とした質問は答えくく、相手も困ってしまいます。なるべく具体的に、相手が答えやすいように聞くようにしましょう。そしてもう一つ大事なのは、その時の相手の気持ちを推し量って、答えやすいように水を向けることです。その人がその時は触れたくない事や、忘れたがっていることを聞くのは避ける必要があります。相手の興味のありそうなことや、相手が話したいことを話せるようなことを聞けるといいですね。これは実際にはなかなか難しい面もありますが、相手の気持ちを理解し、思いやることで見分けられるようになって行くと思います。
頭ではわかるけど、実際にはなかなか難しい、辛い…という場合はカウンセラーと話すことも役にたつかもしれません。どうぞ学生相談センターまでご相談下さい。
(ポートヘボン「お知らせ」(2024/1月)より転載)
「新学期にむけて睡眠リズムを整えよう」
春休みももう2月の終わり、3月を迎えるころになると、そろそろ来学期のことが気になる方もいるのではないでしょうか。休み中、夜更かしの生活が続いて昼夜逆転気味になり、元の生活リズムに戻せるか心配に思っている人もいるかもしれません。
大学では、学年が上がるにつれて履修する授業数が減り、登校する時間もまちまちになり、起床時間や就寝時間がばらばらになりやすいという声を聞きます。また、春休みなどの長期休暇に入ると、授業や課題から離れて自分の自由になる時間が増え、SNSや動画視聴、オンラインゲームや友達との通話に夢中になってついつい夜更かしをする人もいるでしょう。あるいは、まとまった時間を使って読書をしたり、資格試験の勉強に励んだりして、朝を迎える人もいるかもしれません。
*夜更かしは悪か?
ある程度時間が自由になり、好きな活動に熱中して夜更かしできることは、大学生活の醍醐味といえます。夜更かし自体は悪いことではありません。しかしながら、昼夜逆転した生活が定着し、朝寝坊して午前中の授業をたびたび欠席したり、日中の眠気が強くやるべきことに集中できなかったりするなど、睡眠リズムの後退やパフォーマンスの低下によって生活に支障が出ている場合は、注意が必要です。
*睡眠リズムを整えるには
それでは、乱れがちな睡眠リズムを整え、健康的な生活を維持するためにはどのようにしたらよいのでしょうか。ここでは2つの方法を紹介します。
1.毎日決まった時間に起きよう
アラームを設定し、なるべく決まった時間に起きましょう。起床時間は、無理に早い時間にするのではなく、目覚めることができる時間帯にするとよいでしょう。なお、入床時間は起床時間とセットで考え、起床時間から基本的な睡眠時間を引いた時間を入床時間とします。例えば、起床時間が7時、平均睡眠時間が7時間の場合は、午前0時が入床時間となります。
2.日課を決めて、日中の活動でメリハリを
睡眠-覚醒リズムは、みなさんの社会生活に同調する傾向があります。そのため、何らかの定期的な活動をすること、人との交流の機会を持つこと、決まった時間に食事・運動・入浴をするなど、日々のルーティンを作ってメリハリをつけて活動するとよいでしょう。また、夜は明るい光(ブルーライト)の使用をできるだけ避けましょう。春休み中から睡眠リズムを整えておくと、新学期のスタートが切りやすくなるかもしれません。みなさん、睡眠リズムを見直してみませんか。
(ポートヘボン「お知らせ」(2024/2月)より転載)
「自分の中でループする悩み」
Q:私はよく、なぜ皆のようにできないのだろう?と落ち込んで動けなくなります。そうすると今度は、やるべきことから逃げている自分も嫌になってしまいます。
A:大学にいると、同年代の人たちがどのような学生生活を送っているのかを間近で知る機会は多いと思います。そうするとどうしても自分と相手を比較して、友達はあんなに活躍しているのに自分は何もできていないと落ち込んだり、自分は一人が好きで一人は気楽でいいと思っているけれど、友達が多くて恋人もいて楽しそうなSNSを発信する人を見ると妬ましい気持ちが起きてしまったりすることもあるかもしれません。
等身大の自分そ見るのは難しい
他人と較べることに意味はないとわかっていても、いや、それがわかっているからこそ、このような悩みが出てくると、どうしても私たちは自分を責めてしまい、ひどい時はそのことで身動きがとれなくなり、これ以上の刺激があったらもう耐えられないような気がして、引きこもりがちになってしまうこともあるかもしれません。そうなると今度は、やるべきことから逃げている自分が見えてくるので、増々自分を否定する方向にいってしまうことがあります。
おおよそ思春期の頃から、私たちは集団の中の「自分」というものを強く意識するようになり、悩みの深さに個人差はあるかもしれませんが、この質問の方のような悩みを人知れず抱えている人は、案外多いかもしれません。
自分で自分をどんどん追い込んでしまうような、ややこしい悩みが出てくるのは、私たちが「自分で自分を見る」視点を持てるようになったことと関係しています。私たちは自分の主観を通して外の世界を体験しているのですが、いざ見る対象が自分となると、そこでは見る者と見られる者が同じ自分であるために、判断にはどうしても自分の主観が入り込んでしまい、ややこしいズレが生じてしまうのです。
他人からはうまくやれているように見えることでも、自分からすると、例えば私はもっと頑張らないといけない、もっとできるはずだ、などの思いがある時は、その思いが入り込んで邪魔をするので、どうしても冷静で客観的な判断ができなくなります。そうなると自分はまだまだできていない、こんな自分はだめだ、こんな自分はいないほうがいい、と自分を否定する方向に傾いてしまいがちになります。等身大のそのままの自分を見るというのは、実はかなり難しいことなのです。
意識するほど苦しい方に
厄介なことに、より良い方向を目指そうと思えば思うほど、それと反対の良くない部分、まだできていない側面にばかり意識が向いてしまうことが、私たちにはしばしば起こります。よく自転車に乗っていて、そっちに行ってはいけないと思うのに、そう意識すればするほどそっちを見てしまうので、ハンドルもそっちに向いてしまい、結局ぶつかってしまう、ということがあるかと思いますが、それとちょっと似ているかもしれません。
「話す」は「放す」「離す」
そのような時は、秘密を守ってくれる信頼できる相手に、思いきって話してみることで、自分の中のループから出られることがあります。なぜなら「話す」ことは、自分の内側だけに閉じ込められていたところに切れ目をいれて、外の世界に向けて「放す」ことであり、自分からそれを「離す」ことでもあるからです。一旦自分から切り離して眺めてみると、それは幽霊ではなくただの枯れ尾花だったと気づくことがあるかもしれません。
自分をますます追い込んでしまうような時は、ちょっと肩の力を抜き、無理のない範囲で話すことで、こころの中に外から新鮮な空気を取り込んでみてはいかがでしょうか。それが新しい一歩につながるかもしれません。
(白金通信 2023 Winterより転載)