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コラム「キャンパスCLINIC」

きっと、うまくいきますよ

白金通信2020春号

2020年の春を迎えました。今年はオリンピックイヤー、しかも東京開催。学生の皆さんの青年期に、自国で夏季オリンピ
ックが開催されることはとても貴重な体験ですので、観戦や交流などまたとない機会を生かしたいですね。そして、新入
生のみなさんもついにスタートした学生生活に胸を躍らせていることでしょう。あれもやってみたい、これもやってみたい、
ああなりたいこうなりたい…と人の欲望や願いは尽きないものです。

「きっと」のチカラ
 ここから先は国語の先生が読んだらお怒りになるかもしれない勝手な解釈が含まれるので、ご承知の上お読みください。
2009年に制作されたインド映画「きっと、うまくいく」(原題「3 Idiots」、監督ラージクマール・ヒラニ、主演アーミル
・カーン)は名門工科大学に入学した3人の学生によるドタバタ劇を描いた大ヒットコメディ作品です。作中で、主人公
が困難な場面に遭遇するたびに「きっとうまーくいく、うまーくいく」(もちろん日本語訳です)と唱えて難局を乗り切っ
ていくシーンが印象的でした。私がこの映画を観てふと思ったのは、「きっと」という言葉の力です。似たような意味の
「絶対」「必ず」という言葉もよく用いられますが、どちらかといえばこれらの言葉には客観的、法則的、習慣的な意味が
含まれる一方で、「きっと」には期待感や主観的な願望・確信の意味合いが強いと思います。

春に誓いを
 私個人としては「絶対○○してやる」「必ず○○になってやる」のようなほぼ決意一辺倒でプレッシャーのかかりそう
な誓いよりも、「きっと○○してやる」「きっと○○になってやる」といった決意と願望が入り混じっている誓いの表現
のほうが好きです。また、「きっと」の後にネガティブな内容の表現が続くことは「絶対」に比べて少ないという個人的
印象があります。なので、私は新たな誓いや目標を立てる際には「毎日英会話の勉強をする。そうしたらきっと英語力が
向上する」というふうに、行動と結果を「きっと」でつないだ形にしてみることにしました。
 とはいえ、モチベーションの上げ方は人それぞれ。みなさんも、たくさんの文学や映像の作品に触れて、有意義な学生
生活のヒントを探してみるのはいかがでしょうか。

吉村靖司(心理相談担当校医)