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学長・副学長メッセージ

明治学院大学の「学び」について、学長、副学長のメッセージを紹介します。

今尾 真 Makoto Imao
学長
学長(法学部教授)今尾 真

明治学院大学が目指す教育―“Do for Others”を体現するための学修者本位の教育

明治学院大学は、建学の精神である「キリスト教による人格教育」と学問の自由を基礎に、創設者ヘボン博士が生涯実践した、“Do for Others(他者への貢献)”を教育理念としています。現代は、ICTが急速に発展し、世界的に利益や効率が優先され、貧富の差の拡大や紛争の激化、地球温暖化が著しく進行しています。そうした中で本学が掲げる教育理念は輝きを増しています。

予測不可能な時代にあって、社会的問題の複雑化・多様化により、学部・学科の学修だけでは課題解決が困難です。本学は、従来の専門・専攻分野の枠を越えた多様かつ柔軟な思考ができる人材育成を目指しています。学生が「何を学び、身につけることができるのか」を明確にし、学修成果を自らが実感できる「学修者本位の教育内容・環境」を提供します。

社会が求めているのは、「文理複眼」的な思考ができる人材です。コロナ禍が突きつけた「正解のない問題」に対し、データ・数値による客観的根拠を示して解決策を提示できるDX人材の養成が不可欠です。新設の情報数理学部と連携して、学生の理系の知識や能力向上を目指し(文理横断・融合)、AI・データサイエンス教育プログラムに全学生が参加できる体制を構築しました。文理分断から脱却し、文系学生は、新たなリテラシーとして数理やAI・データサイエンスの重要性を認識して学修する、また情報数理学部の学生は、人文科学・社会科学の学問に関心を持って学修する、そうした仕組みやカリキュラムを整えています。

他方、「数字やデータだけでは見えてこない価値を問う」ことも大切です。時代を超えて、人や社会のあり方を考える力、豊かに人生をおくる力、心の目・心の耳を開かせる力、すなわち真の教養も身につけなければなりません。人は生涯を通じて学び続けます。大学1・2年次だけで教養は終わりというのではなく、大学4年間に学びの基礎となる力を修得してもらいたいと願っています。

本学は、以上のように、総合大学ならではの特色と強みを活かし、“Do for Others”を社会で体現できる人材育成を目指しています。


略歴

1993年 早稲田大学大学院法学研究科 修士課程 民事法学専攻 修士(法学)
1997年 早稲田大学大学院法学研究科 博士課程 民事法学専攻単位取得満期退学
1997年 明治学院大学法学部専任講師
2000年 明治学院大学法学部助教授
2004年~ 2008年 明治学院大学学生部長補佐
2006年 明治学院大学法学部教授
2008年~ 2010年 法律学科主任
2010年 法学部長事務取扱
2012年~ 2016年 学生部長
2016年~ 2024年 法学部長 兼 法律科学研究所長
2024年~明治学院大学学長
専門分野:民事法学
所属学会:日本私法学会、比較法学会、日仏法学会、フランス政治思想史学会

阿部 浩己 Koki Abe
副学長(国際学部教授)
担当:横浜施設関連、国際交流、大学教学改革
副学長(国際学部教授)阿部 浩己

<出遇う>こと、<自分を創る>こと

明治学院には、自由の風がそよ吹いています。国内外から集う1万2千人以上の学生たちが、心地よいその風を感じながら、さまざまな専門領域をもつ研究者教員・事務職員と一緒に、キャンパスを豊かに彩っています。海外留学に出ていく人も少なくありません。

大学には、新しい考え方や生き方を知り、自分自身を研磨していくチャンスが広がっています。そのチャンスは、しばしば、偶然に現われ出てきます。図書館の書棚でたまたま手にした本を開いた時、あるいは、講義中に先生が何気なく発した一言に触れた時、はたまた、移ろいゆく雲を見上げながらボーッと歩いている時、その機会がやってくるかもしれません。キャンパスは、偶然の邂逅(かいこう)を意味する<出遇い>の場でもあるのです。

出遇いを重ねることで、自分というものが創られ/直していきます。粘り強い思考ができ、自己も他者も地球環境も大切にできる自分―。そんな自分を、ぜひ創りあげていってもらえればと願っています。

大野 弘明 Hiroaki Ono
副学長(経済学部教授)
担当:財務、教養教育改革、AI・データサイエンス教育拡充、研究支援、DX、内部質保証、大学教学改革
副学長(経済学部教授)大野 弘明

皆さんのキャリア形成に向けた成長機会

明治学院大学では皆さんのキャリア形成の支えになりうる学びの機会を提供することができます。日々、世界の学術研究が進展する中で新しい考えや知見は常に更新されています。大学や大学院で学べる新しい知見もやがては常識になり、あるいは、さらに新しい考えによって淘汰されていくかもしれません。大学での学びは先端的知識の習得も含まれますが、その習得におけるプロセスと将来の自分自身に学んだことをいかに託すかに真価があるはずです。キャリア形成を意識し、自分自身の専門性を高めることにチャレンジしてみてください。学生の皆さんには様々なアンケートを通じて、大学の改革について様々なご意見をご回答いただくことになります。全てを実現させる、とまでは言えませんが、それらの回答は内部質保証体制として皆さんに対する教育体制の改善に繋がっていくはずですので様々なご意見をお寄せください。

話は変わり、この4月より文化審議会にてローマ字のヘボン式を基本とする答申案の議論が始まるそうです。個人的に昨年の4月からOHNOからONOに学内で統一しておりましたが、今回の議論により本学創設者によって考案されたヘボン式がさらに普及することを期待しております。

岡明 秀忠 Hidetada Okamyo
副学長(文学部教授)
担当:キャリアセンター、教職センター、学友会、白金施設関連、大学教学改革
副学長(文学部教授)岡明 秀忠

大学の4年間をどう過ごすのか-高等学校までの教育とどこが違うのか-

大学は、履修計画を自ら決めるところに特徴があります。学科によっては、必修科目がありますが、それ以外を自ら決めなければいけません。

大学は、教養教育と専門教育を提供します。「早く専門の授業をとりたい」という願望は強いと思います。しかし、自分の専門以外を学ぶことは、自分自身の将来の糧になります。自分の専門とは異なる分野の知識、分析の仕方、論じ方等は、自分の専門にも生かせます。教える立場になると、これらが重要なのがよくわかります。

高等学校までは、学校の中で、多くのことを学んできたと思います。大学でも、校内で多くのことを学ぶことになります。学科によっては、ゼミナール(演習)等を利用し、外に出て、調査をすることもあります。こういう経験は、とても重要です。ゼミナール以外でも、休暇(夏季、冬季、春季)中に、いろいろなこともできます。自ら計画を立て、実地に体験することも可能です。

高等学校までとは異なる環境の大学で、自分自身を向上させませんか?

岡 伸一 Shinichi Oka
副学長(社会学部教授)
担当:キリスト教主義教育推進委員会(法人)、大学キリスト教主義教育推進会議、ボランティアセンター、他大・企業連携、大学教学改革
副学長(社会学部教授)岡 伸一

ミッションスクールの伝統

学生時代、初めて留学した欧州で一人旅に出ました。どんな安ホテルでも、机の中に聖書が置いてあったことを鮮明に覚えています。専門である欧州の社会保障を学ぶと、キリスト教と密接にかかわることが理解できました。隣人を愛し、他者に貢献することは、福祉国家の基本的価値観に一致します。実際に、キリスト教会や修道会等は福祉活動の担い手として長い歴史を刻んできました。

明治学院は日本で最も古いミッションスクールのひとつです。明治学院で展開されているボランティア、国際協力、福祉、社会貢献等の多様な活動はキリスト教主義的な価値観に根ざしています。明治学院には、何らかの問題を抱える社会的弱者を支援する伝統があります。学生の皆さんも、キリスト教の価値観を学び、世界に飛び出してもらいたいです。国際社会では、皆さんと価値観を共有する多くの人たちが皆さんを待っています。世界平和と社会正義のために何ができるか、皆さんも考え、行動してください。

黒田 美亜紀 Miaki Kuroda
副学長(法学部教授)
担当:入試・高大接続、広報、社会連携、白金施設関連、大学教学改革
副学長(法学部教授)黒田 美亜紀

積極的な大学活用のすすめ ――― 社会人生活の基盤を確立するために

大学では、学問を通じて社会を見る目を養い、本学の教育理念である“Do for Others(他者への貢献)”を体現するために、文化・芸術・スポーツ・国際交流・ボランティアなどの活動を通じて人間力を高めてください。大学での学びや出会い、経験の蓄積は、皆さんの人間としての魅力や成長を促し、自己理解に基づく他者理解や充実した社会人生活における学びの基礎となります。

大学や以降の学びは正解があるものばかりではありません。戸惑いを感じることがあるかもしれませんが、しっかり向き合ってください。そのためには、自分から動くことがとても大切です。臆せず挑戦し、経験を積むことが、複雑化・グローバル化した社会に出て、どんな分野でも活躍でき、社会貢献できる土台となるはずです。

大学には、教員、職員、先輩、友人、後輩、さまざまな人がいます。多くの人と出会い、ともに学び、たくさんの経験をしましょう。本学に入学したからには、大学を最大限に活用し、学生生活よりはるかに長い社会人生活の基盤を確立してください。大学も、わたしも、皆さんの挑戦のお手伝いをしたいと思っています。

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