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聖書のことば

【聖書のことば】『新約聖書』ルカによる福音書 12章2節

覆われているもので現されないものはなく、
隠されているもので知られずに済むものはない

 

この聖句はイエスが弟子たちに語った説教の一部で、「覆われているもの」「隠されているもの」は、厳格な律法遵守を唱えたファリサイ派の偽善を指しています。ファリサイ派はユダヤ教正統派を自認していましたが、その実「内側は強欲と悪意に満ち」、口では正義を語りながら「会堂では上席につき、広場では挨拶されること」を好む人々でした。彼らは自分が強欲と悪意の偽善者であるとはつゆほども思っていません。しかしその実態はいつか必ずあらわになるとイエスは明言します。
人は誰しも「他人の目にどう映るか」を気にして外側を整えがちですが、聖書は私たちに、自分自身の内側を見つめ、誠実に生きよと語りかけているのです。

《誠実に生きることを》渡辺総一 作

白金通信2023年冬号(No.517)掲載

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