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学び

基礎研究B【齊藤哲也教授(文学部)】

皆さんは映画を鑑賞する際にどのようなことを考えますか。ストーリー、セリフ、音楽、キャスト
など注目するポイントは人それぞれだと思います。齊藤先生の基礎研究Bでは、フランスの映画作品をカメラのアングルや動き、カットやフレーミングなど撮影技法の切り口から専門用語を含むフランス語を用いて理解することで、映画をより多角的に楽しみ論理的に分析できます。
映画はさまざまな撮影技法を組み合わせてつくられていますが、各シーンでそれらがどのような効果をもたらしているかを考えることが「映画分析」の鍵となります。

例えば刑事が犯人を追い詰めて捕まえる場面では、単に正面から2人の様子を撮影するのではなく、下から見上げる形で刑事の顔を撮影することによって刑事の威圧感やある種の怖さといったものが表現されます。逆に犯人の顔を上から見下ろす形で撮影することで、低俗さや見下されている様子が表現されます。「カメラが上から(下から)撮影している」といった事実を見つけることだけではなく、それによって視聴者に与える印象を考えることが重要です。
映画のストーリーを中心とした見方ではなく、撮影技法を通して映画を論じる楽しさを学ぶことができる授業です。

学生広報委員
石田七海(フランス文学科3年)

※2023年度の授業情報です。

実際に映像を見て撮影技法を学びます

白金通信2024年春号(No.518)掲載

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