学び
湯沢英彦教授ゼミ【湯沢英彦教授(文学部)】
このゼミではフランス語の文献を読みながら印象派絵画作品についての技法を中心に学んでいきます。印象派は日本でも人気が高く、最近では印象派作品を扱った企画展に多くの人が足を運んでいます。
このゼミでは一つひとつの絵画作品を取り上げながらタッチや色使いなど細かく鑑賞し、印象派がどのような作品を生み出し美術界に影響を与えたのかを考察します。例えば、1つの作品の中でも人体はなめらかに描いているのに対し、ドレスはわざと筆跡を残し平面的に描くことがあります。それは、あえて一部分を平面的に描くことで、平らなキャンバスを強調させる効果があるためです。
このように何となく見ていたら見逃してしまうような細かいポイントに注目し、解説されたフランス語の文献を丁寧に読みながら、先生と学生のやりとりを交え、使われている技法によってその作品にどのような視覚的効果が生み出されているのか答えを導きます。また技法に関連する他の作品と比較することで、異なる観点で絵画作品からそのアプローチに至るまでの理解を深めていきます。
さまざまな作品に出合うことができ、自分一人で絵画作品を見るだけでは気がつくことができない面白い視点を養えます。
学生広報委員
石田七海(フランス文学科3年)
講義中の様子
白金通信2024年夏号(No.519)掲載