聖書のことば
一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、
【聖書のことば】『新約聖書』ヨハネによる福音書12章24節
一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、
一粒のままである。
だが、死ねば、多くの実を結ぶ。
「一粒の麦」はイエス・キリストを示すと同時に、私たちの姿を表ているとも捉えられます。また、ここで言われている「死」は、永遠の命という信仰的希望とともに捉えるべき事柄とされます。
毎年、明治学院の創立記念式典に合わせて、草創期に尽力された宣教師の墓参をしています。「一粒の麦」は、生まれ故郷を離れ、人知れぬ異国に埋葬された彼らの生き様とも重なります。「一粒の麦」は死にましたが、死んで多くの実を結びました。明治学院に連なる一人ひとりがその実であり、さらに多くの実を結ばせる働きが、その一人ひとりに託されています。
ここには、私たちがそれぞれに与えられた働きの場において、豊かに実を結ばせることを期待された存在であるということが示されているのです。
※聖句の引用元は『聖書 聖書協会共同訳』です。
《 一粒の麦、地に落ちて 》 渡辺総一 作
白金通信2024年秋号(No.520)掲載