学び
イスラム教文化論【大川玲子教授(国際学部)】
イスラム教について皆さんはどの程度知識をお持ちでしょうか?イスラム教と聞いてどのようなイメージを思い浮かべますか?イスラム教文化論では、イスラム教を「宗教」「思想」「歴史」「文化」といった複数の側面から捉え、深く学んでいきます。
授業の初めには、ムスリム(イスラム教徒)の現状について知識を深めるため、現代における彼ら・彼女らの社会的状況や課題に触れます。その後、イスラム教の誕生から、根本教義や五行(信仰告白、礼拝、喜捨、断食、巡礼)などの儀礼について学びます。これらの基礎知識を習得した上で、歴史的な出来事や思想、そしてイスラム文化の多様性についてさらに掘り下げていきます。
21世紀に入ってから、「9.11」や「アラブの春」、そして「IS」が国際的な関心を集め、イスラム教への理解が急速に求められるようになりました。しかし、その一方で、イスラム教に関する誤解や偏見が多く存在し、十分な理解に達していないことも事実です。この講義では、イスラム教の世界観や価値観を根本から学ぶことで、現代の国際問題に対する理解を深めることを目指します。
また、本講義では中東地域だけでなく、アジアやアフリカ、欧州など、世界各地におけるイスラム教の展開や影響についても学びます。グループディスカッションを通じて、学生同士が意見を交わしながら、より多角的な視点でイスラム教を理解していくことができます。
学生広報委員
関本詩音(国際学科4年)
授業の様子
白金通信2024年冬号(No.521)掲載