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韓国の熱気あふれる魅力に惹かれて

2016.10.12

横浜キャンパスで学生生活をサポートする「キャンパスコンシェルジュ」として活躍している井上さん。大学での学びについて、コンシェルジュの仕事や学生と接する中で感じていることについて、お話ししていただきました。

地挽 友里奈(文学部 英文学科 4年)
留学期間:2015年8月~2016年6月
イギリスのレスター大学、韓国の崇實(スンシル)大学へ短期の留学プログラムを経験後、3年次の秋学期に延世大学へ留学。1年間の留学で韓国語はもちろんのこと、何事にも躊躇せず飛び込めるたくましさも身に着けて帰国。

韓国の熱気あふれる魅力に惹かれて

もともと海外に興味があったことと、将来、求められる英語力を身に着けたくて英文学科に進学しました。入学前から留学することは考えていて、1年次に短期留学プログラムでイギリスのレスター大学に、2年次は第2外国語で受講していた韓国語の力を伸ばしたくて、韓国の崇實(スンシル)大学に短期留学しました。

英文学科なので長期留学は英語圏の大学に行こうと決めていたのですが、短期留学で数週間、実際に韓国で生活をしてみて、すっかり気持ちが変わりました。韓国の街の活気あふれる雰囲気、人の明るさ、韓国の熱気にすっかり魅せられてしまったんです! 雰囲気が自分にもすごく合っていると思いました。それと、ある程度修得している英語と違って、まだまだ知らないことの多い韓国語を学ぶ過程がとても新鮮で。短期留学を終える頃には、「もっとここにいて勉強したい」という気持ちで、その時からは、どうやったら韓国に行けるのかということしか考えていなかったです。

勉強も指導も熱心な韓国

長期留学した延世(ヨンセイ)大学は、文系も理系もあるマンモス校。留学生もたくさんいて、ほとんどが英語圏の国から来ています。授業も英語で開講されているものが多いので、英語を修得したい人が行っても、十分に勉強できる大学です。でもその反面、自分から韓国語を学ぼうとしないと、なかなか覚えられません。前期の間は、大学に併設している「語学堂」という語学学校に通って、留学生用の語学プログラムを受けていました。

韓国の学生はやはり勉強熱心です。大学での成績や語学試験のスコアなどが、就職にも大きく影響するし、大学の成績も相対評価なので、人一倍頑張らないといい成績はもらえません。試験前は、図書館に学生があふれていて、みんな夜中まで勉強。友人間でもピリピリした空気が漂うくらいです。先生方もとても熱心で厳しいです。宿題も多いですし、発表やグループワークなどの事前準備が必要な授業も多かったですね。

大学の一員になれて嬉しかった

留学したばかりの頃は、大学が主催する留学生のためのイベントに参加したり、留学生同士で交流することが多かったです。でも、どこか同じ大学に通いながらも「留学生」と「延世大学の学生」という枠を越えられないと感じる部分もありました。なので、みんなと一緒の立場で活動できるサークル活動に思い切って入ることにしました。

韓国の大学は、留学生でもサークルに入れます。入部するには、ちゃんと面接もあるんですよ(笑)! ダンスサークルだったら、実際にダンスを披露したりします。私が入ったのは、国際交流を目的に活動している団体で、留学生のサポートや交流イベントを企画していました。留学生のために活動する団体なので、メンバーはほぼ韓国の学生で、留学生は私だけ。でも、韓国の文化体験をする旅行の企画をしたり、学園祭で出し物をしたり、活動を通じて友人も増えました。そして何よりも大学の一員になれたという感覚を得られたことがすごく嬉しかったです。

韓国でイベントスタッフにも挑戦!

サークル以外に、「日韓交流おまつり」というイベントのボランティアスタッフにも挑戦しました。それぞれの国の文化体験ができるブースや出店が出る大きなイベントで、毎年日本と韓国で開催されています。ちょうど留学する時期に韓国で開催される予定だったので、日本人でもスタッフとして参加できるか自分から問い合わせをして、留学前に応募しました。

イベントスタッフのオリエンテーションに参加したのは、韓国に到着して2日後。この時は、まだ大学の授業も始まっていませんでした。渡された韓国語の資料は読めないし、説明を聞いても全然わからなくて。その時は、「やめたほうがいいかも…」と一気に弱気になりました。でも、同世代のスタッフの子たちに励ましてもらって、何とかスタッフを務めることができました。当日は、日本の文化体験をしてもらうブースで、来場者の方たちにヨーヨー釣りを教えたりしました。韓国での1年間で、色々なことに挑戦したことで、知らない世界に飛び込んでいく力がついたと思います。

日本と世界をもっと広くつなげていけたら

留学では、韓国の方をはじめ、世界中から来ている留学生たちなど、バックグラウンドが違う人たちと接していく中で、自分の常識を押し付けないということも学びました。そして、海外に出たことで改めて日本の良さに気がついたり、日本に関心を持っている人たちがたくさんいることを知りました。

日韓の友好関係については、長い歴史の中で今も解決できていないさまざまな問題があるけれど、実際に韓国の若者たちと接すると、日本に興味を持ってくれている人も多くいました。今後、国を越えて一緒に未来を考えていけるような空気づくりに、私も関わっていけたらと思いました。そして、まだ漠然としてはいますが、将来、日本と世界をより広くつなげる仕事に携わることが今の夢です。



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