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情報戦の中で追い求める「記者の理想」

2019.03.18
白井浩太郎
TOKYO MX(東京メトロポリタンテレビジョン)
報道情報局 都庁キャップ(当時)・記者

Kotaro Shirai 白井 浩太郎 2005年 経済学部経済学科卒業

「自分の作品で視聴者の心を揺さぶりたい」。
音楽番組を念頭に就職活動のときはこのような自己PRをしていましたが、気付いたら相当固めの仕事をしていました。現在、都庁記者クラブに所属し、都政取材に当たっています。大きな転換期を迎える東京。そのど真ん中で仕事をすることに誇りを持っていますが、実際は他社との情報戦に日々、神経をすり減らしています。記者として最高の瞬間は独自取材で掴んだ特ダネ(スクープ)を報道することです。一方、他社のスクープに接した瞬間から運動会が始まったような感覚に陥り、弊社のような小所帯はありとあらゆる手段を使って情報を取りにいきます。

私は報道が社会や視聴者に有益な何かをもたらす存在であってほしいと願っています。テレビを見ている方の「知りたい欲求」を充足するニュースならば報道本来の意義を見出せますし「心を揺さぶる」ことにもつながると考えます。ただこれは本当に難しいこと=理想です。以前、全国的に注目されていたあるトピックスを巡って、スクープを打てたことがありました。報道後、事態はこう着状態から一転、前進。カリスマと呼ばれた取材相手からの「ありがとう」は、いまも理想を追い求める私を鼓舞してくれています。

白井浩太郎
午後6時から放送中の「TOKYO MX NEWS」ではリポート・解説も担当しています。

学生へのメッセージ

超マジメなことも超バカなことも常識の範囲内で一度やってみることが大切です。学生時代に作った引き出しが社会人のあなたを助けてくれます。研究、部活、バイト、趣味。なんでもOK。私はサークル活動(アナウンス研究会)に没頭しすぎましたが、ハガキ職人時代の経験がいまの仕事に役立っている気がします。楽しい明学ライフをお過ごしください。

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