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落語の笑いは優しい笑い
名跡にふさわしい落語家に

2020.10.19
春風亭正太郎さん
落語家
Shumputei Shotaro 春風亭 正太郎
(小杉学史)
2004年 文学部 芸術学科卒

来春に真打昇進並びに「九代目春風亭柳枝」を襲名することになりました。落語家になって一五年、この間、明学の落語研究会で学祭のお笑いライブの舞台に上がっていたと思ったらあっという間です。

入門してプロになろうと決めたのは明学を卒業して二年後のことでした。塾講師をしていた私は趣味で落語を演じていましたが、ある日同じく趣味で演じていた年配の方に「私が今あなたの年齢ならば迷わず入門しますよ」という言葉を聞いて決意しました。迷っていた時に背中を押された形です。

私の師匠の春風亭正朝は私と同じ明学の落語研究会出身です。顧問の嶋田彩司先生がつないでくださいました。前座の修業期間に古典落語の心得や技術、芸人としての心構えを厳しく仕込んでもらいました。そのおかげで二ツ目に昇進してからは都内の寄席やホールを中心に日本全国で落語を公演できるようになりました。師匠には本当に感謝です。

「芸は人なり」という五代目柳家小さん師匠の言葉があります。料簡が良くないと良い芸はできないという意味ですが、私は明学や落語界にここまで育てていただきました。これからは江戸時代から続く柳枝の名にふさわしい料簡の良い芸人になれるよう精進していきたいと思います。

来春、二ツ目から真打に昇進し、伝統と歴史を担う大きな名跡「九代目春風亭柳枝」を襲名。

学生へのメッセージ

大学の4年間は最も好きな勉強ができる時間です。講義だけでなく、好きな本を読んで映画や芝居を見て音楽を聴いて、大事な人と一緒に時間を過ごして下さい。視野を広げ、ノートや日記にそれを書き留めておきましょう。記憶は皆さんが思っている以上に急激な速度で薄れていきます。学生時代の思い出が未来のあなたの指針にきっとなりますよ。

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