穴田 啓晃教授 Hiroaki Anada

学位

博士(情報学)

研究分野

暗号理論

研究キーワード

情報セキュリティ 暗号 デジタル署名 認証 プライバシー保護

研究紹介

ここ10年程インターネットのための高機能暗号、匿名デジタル署名、およびプライバシー保護型認証を研究してきました。その一種は「属性ベース」と呼ばれるものです。この設計思想は、私たちユーザーのさまざまな属性に基づき、ただしユーザー本人が誰かは伏せたまま(匿名)、情報のやりとりの可能性を拓こうというものです。設計のアプローチには情報数理を使います。特にここ2年程は、非常時に管理者が匿名状態を暴露し本人を特定する《追跡鍵》を認めつつも、追跡鍵の行使をユーザー側が能動的に一部制御するバランス取りを追究しています。

想定される卒業研究テーマ

  • {①高機能暗号、②匿名デジタル署名、③プライバシー保護型認証}の設計
  • ①②③の部品としてのゼロ知識証明系の設計
  • 秘密分散共有法やマルチパーティ計算の社会情報学的な応用
  • 量子計算機に対し耐性のある暗号の数学的構造の解明

趣味・特技・好きなこと

(秘密)

受験生・学生へのメッセージ

情報数理の内、数理の部分はある程度のレベルまでは実技だと考えています。実技と聞いてきっと思い浮かべるのは体育ですね。「やったー!、勉強しなくていい。体を動かすぞ~」と沸いた記憶がありませんか?頭の中の実技である数理も、勉強しなくてよいのです。代わりに、頭を動かします。入学から2年間程は、よく頭を動かし、慎重さと平衡感覚を習得し、また筋力・持久力をつけます。何の話かと言うと《目には見えない数理の世界のスリリングな綱渡り》です。そして3年次辺りから、情報数理の魔法のような仕業の世界へと分け入り、綱の掛け方を探り、挑みます。私自身は今、暗号理論の領域で学術活動しています。一緒にワクワク(ドキドキ)しませんか?その際、一つだけ持ち物を。★あなたの中にある《〇〇を不思議に思う気持ち》を大切に秘め、持参下さい。それが情報数理に関するものであることを願いつつ、お待ちしています。