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『第17回 オルガン講座発表会』感想文


2019年度「オルガン講座発表会 感想文」
『横浜オルガン講座発表会』
2019年11月18日(月)、11月21日(木)
横浜チャペルにて実施
指導:山本由香子(本学オルガニスト)


大野朝香(心理学科1年生)

私は幼い頃にオルガンを弾いたことがあり、また弾いてみたいと長い間考えていました。大学に入学した後にオルガン講座の存在を知り、オーディションを受けました。受講を始めてみると、想像よりも音色が多数あり、現在も楽しみながら練習をしています。発表会では3曲演奏させて頂きました。初めに弾いた2曲はクリスマスに関係する曲で、長い間練習していたこともあり、満足のいく演奏が出来ました。ですが、最後の1曲は大変優しい素敵な曲だったのですが、自分の表現が理想には程遠かったと感じています。さらに練習を重ね、また発表の機会があれば全てに満足のいく演奏がしたいです。他の受講生の方々の演奏は大変勉強になりましたし、一観客として楽しませて頂きました。私は自分で音色を考えたり、難易度の高い曲を演奏するレベルに至っていない為、練習へのモチベーションを上げる機会にもなりました。発表会に参加させて頂き、ありがとうございました。

亀田百花(社会学科2年生)

中学・高校時代をキリスト教の学校で過ごした私にとって、チャペルに設置されていたパイプオルガンが奏でる荘厳な音色はあこがれの存在でしたが、当時、実際に演奏することは、叶わない夢でした。しかし、今年、オルガン講座を通して、あこがれていたパイプオルガンを演奏する機会を頂き、自分の手で荘厳な音色を鳴らすことのできる喜びは、大きなものでした。しかし同時に、鍵盤楽器のブランクもあったため演奏に慣れず、発表会までに曲を仕上げることができるのか、不安もありました。そんな中でも、ひとつひとつ課題をクリアしていく達成感や、音色に耳を澄ませて1音ずつ奏でていく過程は、音楽の楽しさを感じることの出来る素晴らしい時間でした。 また、普段は別の楽器の奏者として、オーケストラの中で、大勢の中の一員として演奏しているため、すべての音を最初から最後まで一人で演奏しなくてはならないことが、想像していたよりも寂しく、オルガンの前に座ると孤独と緊張に押しつぶされそうでした。しかし、このような状況において、緊張と上手く付き合うメンタルコントロールも演奏においては重要であることを今一度実感することができました。今回の発表会では緊張し、ミスも多く、後悔もありましたが、いつかは緊張をも楽しめる技量と余裕をもって演奏出来るようになることを目標に、今後も練習に励みたいです。オルガン講座の受講を始めて8か月、思うように曲の完成度が上がらず、苦労する場面や、先生にご心配をおかけすることもありましたが、日常の喧騒から離れ、自分の音楽に集中する時間というのは、かけがえのないものであり、充実した時間となりました。このような機会を頂けたことに感謝いたします。

齋川彩音 (芸術学科2年生)

私がオルガン講座の存在を知ったのは1年生の春学期のこと。しかし、様々なタイミングが合わず実際に受講できたのは2年生の秋学期。1年半の片想いを経て触れることのできたオルガンは、想像以上に正直者で演奏者をそのまま映し出す鏡のようでした。長年、あくまで趣味としてピアノを弾いていた私はペダルや雰囲気に頼ってきたので、誤魔化しの効かないオルガンに初めは恐怖心を覚えました。けれど、山本先生の的確なアドバイスを受け、自身の新たな課題に向き合い、本番では丁寧に、楽しんで演奏することができました。讃美歌は、私が中学生時代から慣れ親しんだ「ガリラヤの風かおる丘で」を選びました。伴奏ということで演奏前は緊張しましたが、聖歌隊のお2人の優しい歌声に、安心して弾くことができました。また、いちお客として、普段は聴くことのできない他の受講者の方々の素敵な演奏を聴くことができ、私ももっと色々な曲を演奏したいと思いました。 ようやく実ったオルガンへの想いを絶やさず、これからも精進して参りたいと思います。 このような素晴らしい出会いと機会を与えてくださった山本先生、本当にありがとうございました。

真境名琳(教育発達学科2年生)

横浜キャンパスのオルガン発表会に初めて参加させていただきました。久しぶりに人前で弾いたので緊張しましたが、練習の成果が出せたと思います。指導してくださった山本先生に感謝です。

三ツ島穂香(芸術学科2年生)

私は明治学院大学に入学すると決まってから、オルガン講座を受講しようと決めていました。私は小さい頃からピアノを習っていて、鍵盤楽器であるオルガンはピアノと同じようなものだろう、と思っていたのですが、いざオルガンを初めて弾いた時、タッチの感じも音色もピアノとは全然違くて驚きました。オルガン講座を受講し始めてから何度か人前で発表したことがありましたが、今回の発表会で演奏したバッハのプレリュードとフーガは、今までやってきた曲の中で一番難しいと感じました。フレーズ毎に弾く鍵盤、音色を変えたり、ペダルの動きと手の動きを上手く合わせるのもとても難しかったです。複雑だからこそメロディーラインが埋もれないように先生にご指導いただきながら、本番では満足のいく演奏ができたと思っています。今後もたくさん練習を重ね、また演奏する機会があれば頑張りたいと思います。

匿名(政治学科2年生)

およそ1年前、掲示板でたまたまオルガン講座のことを知りました。以前からオルガンを弾いてみたいという思いがあったのに加え、普段ピアノを弾いているのでオルガンも同じように弾けるだろうと思い、軽い気持ちでオーディションを受け、この講座を受講できることになりました。しかし、実際に弾いてみると、ピアノとの違いに苦戦するばかりでした。オルガンは鍵盤を押している間は一定の音がでますが、逆に離すと音がぷつんと切れてしまいます。ピアノを弾くときはペダルでなんとなくごまかしてしまうような細かい部分まで、きちんと練習する必要がありました。また、オルガンは鍵盤を押す強さで音の強弱をつけることができません。そのため、上下するメロディラインをしっかり際立たせるのも難しかったです。 あっという間に月日が経ち、いよいよ発表会を迎えました。数ヶ月前に一度仕上げた曲と自分で選んだ讃美歌を弾くこととなりましたが、残念ながら納得のいく演奏とはなりませんでした。讃美歌は直前の猛練習のおかげでなんとか大きなミスなく終えましたが、一方の曲は長い期間向き合ってきた曲ということもありとても油断していました。結局本番も最後の最後で大きなミスをしてしまい、悔いが残る演奏となりました。 しかし、オルガンの経験は私にとって大きな意義を残すものとなったと思います。ピアノを弾く時に、今まで意識しなかった部分まで丁寧に音楽を創るようになりました。また、この発表会を通して学生だけでなく教員や職員の方々も私たちと同じようにオルガンを習い、向き合ってきたということがとても伝わってきました。あの日、たまたま掲示板を見て、勇気を出して宗教部のドアをノックして、本当によかったです。 最後に、こんな私を見捨てずに丁寧にご指導して下さり、ありがとうございました。

佐野楓子(芸術学科2年生)

今回、初めてオルガンの発表会に出てみて、オルガンは難しいけれど、特殊で素敵な楽器だなと改めて感じました。私はピアノを習っていましたが、ピアノとは似ているようで、弾きかたやペダルが全くと言っていいほど異なります。特にペダルに関しては、両手で弾きながら足をほぼ見ずに音を変えることが難しく、すごく苦戦しました。オルガンは、自分の弾いた音が素直にまっすぐ音として出てきます。ピアノのようにペダルで誤魔化すようなことが出来ないので、ミスをしないようにしよう、と思いすぎ、今回の発表会はかなり緊張してしまいました。その結果、特に二曲目で指が転んでしまい、納得のいく演奏ではありませんでしたが、一年ちょっと頑張ってきたオルガンを、人の前で発表することができるくらいまで成長出来たことに、嬉しさも感じることが出来ました。これは、先生が優しく分かりやすく教えて下さったおかげです。本当にいつもありがとうございます。この発表会では、他の方の演奏も聞くことが出来、すごく充実した時間を過ごすことが出来ました。もっとオルガンの良さを知り、上手に弾けるようになりたいと思いました。

櫻井実咲(国際学部国際学科3年生)

今回が初めてのオルガン発表会の参加でした。それとともに、この大学への編入生活1年の振り返りをオルガンの演奏を通してできたなと思いました。私は、高校時代からこのチャペルでのパイプオルガンの音色の虜だったので、こうして演奏会に参加できたことがとても嬉しかったです。発表会ではやはり緊張が抜けませんでしたが、オルガンの前に座ると圧倒される音色を楽しみながら奏でられたと思います。箪笥の引き出しのように、1つでも音を引いてみるとガラッと変わる音色。それを自分が弾いている中で体感するだけではなく、今回は同じオルガン受講生の方などの演奏を聴くことで俯瞰することができ、それぞれの音が色合いとして見えてきそうでした。また発表会ならではの連弾や合唱とのコラボレーションを聴くことができ、純粋に音楽を演奏者としても観客としても楽しめました。来年の今頃も再びこのパイプオルガンを通じて音を楽しむ時間に期待したいと思います。そのためにも、演奏のスキルを少しずつ会得できるように頑張っていきます!最後に山本先生、当日までのレッスン・ご指導ありがとうございました。今後もよろしくお願いします!

「オルガンが大好きな気持ちを伝えたい」   最勝寺智子(卒業生)

今年の発表会では、とにかく『私はオルガンが大好き!という気持ちを、聴いてる方に伝わるように、とにかく気持ちを込めて弾こう!』と決めて挑みました。 発表会前のレッスン時、山本先生に『楽譜通り、リズムも音も間違えずに弾いてるんだけど、何か物足りないかもしれない。『私はオルガンが大好き』という気持ちをもう少し乗せて弾いた方が、聴いてる方に響くものがあると思う。』と声をいただき、ヒントを得ました。 ただ楽譜通りに正確に弾いても、周りに伝わるものがないのは残念だと思い、もう少し自分の気持ちを曲に乗せて、『この小節は優しい気持ちで』『このブロックでは穏やかな感じで』『ここは悲しそうに』など自分の中で曲の喜怒哀楽みたいなものを想像して弾いてみると、少し曲に色が付いたように感じ、弾いていても楽しむことができました。 山本先生のように最初の音からグッと引きこまれるような演奏の世界観に憧れながら、私は残りのオルガンレッスンを日々勉強させていただきたいと思います。大学を卒業した今でも、レッスンを受けさせていただき、山本先生には心より感謝しております。オルガンとの時間はいつも私を癒してくれます。

田中愛美(卒業生)

オルガン発表会には何回か参加していますが、発表会という場はやはり練習の場とは違う雰囲気で、毎回演奏するとき緊張してしまいます。この発表会で演奏するために練習してきたこのプレリュードとフーガは、今までで1番難しくてなかなか最初から最後まで通して弾くことができず、発表会までに一通り弾けるようになるのだろうかと焦ったこともありました。それでも初めてこの曲を聴いたときに、とても好きな曲だと感じ、またこの曲を弾けるようになりたいという思いで練習してきました。また山本先生のあたたかで丁寧なご指導のおかげで、少しずつ、けれども着実に曲になっていくにつれて、発表会でこの曲を演奏できることが楽しみになりました。今回の発表会もやはり緊張はしたのですが、この大好きな曲を発表会で聴いてくださっている方々に届けたいと思ったときに、過剰な緊張が消えて楽しく演奏することができました。今回の発表会でも他の参加者の方々の素敵な演奏で、様々なオルガンの音色を聴き、また新たに様々な曲と出会うことができてとても充実した気持ちになりました。また新たな曲に出会えるのがとても楽しみです。

露木隆子(職員)

Merry Christmas! なにはともあれ、発表会が終わってしまいました。 自身の演奏をふり返ると、それは悲惨なでき具合でしたが、今回はレッスンの回数が少ない中、それなりに練習は頑張りましたので、充実感が残りました。 今回は私自身にとっては残りの勤務年数2年なので、おそらくこれが最後の発表です。由香子先生もあと1年で定年ということなので、1年半後の発表会の時期にはオルガニストとしての勤務が終わっている可能性があります。この職場に勤務したことにより、オルガン講座を受講する機会を得ることができたことは大変ありがたくおもいます。パイプオルガンに触れる機会のあるところはそうあるものではありません。自分自身にはこの間いろいろ起こって、中断することもありましたが、私にとってオルガンと向き合う時間は何よりの癒しです。 また、この場を借りての希望をいわせていただけるのでしたら、オルガン講座の卒業生は卒業後も続けることが可能ですが、教職員も可能にしていただけると嬉しいです。 最後に、今回は小川先生が司会進行役をお勤めくださいました、ありがとうございます。由香子先生、ご指導大変ありがとうございました。そして発表会を見に来てくれた高齢の母にも感謝です。母の感想が面白かったので披露しますと、日本の演歌とかをアレンジして演奏したら楽しそう!といわれ、驚きましたが、なるほどと思うところもありますので、機会があったらちょっといたずらでやってみたいです。 これからも楽しく続けたいと思います。

岩田ななつ(教員)

今回の発表会では、ヴァルターのコラール前奏曲「イエスはわが喜び」と、エンリコ・パシーニの「カンタービレ」を演奏しました。少し、体に力を入れ過ぎて、硬い音になってしまいましたが、自分なりに心を込めて、奏でることができました。そして、他の受講生の方々の演奏を聴き、発見したことがあります。それは、以前私も練習したことのある曲が、その時と違う音色で、美しくチャペルに響いていたことです。音色によって、同じ曲でも別の表情を見せる、パイプオルガンの楽しさに、改めて気付いた発表会でした。

オルガン発表会、今回も学びあり!                                                    平山 恵(教員)

1年半のブランクでオルガンに触れた。発表会は3年ぶりである。そして、初めてのブクステフーデ作品(BuxWV139ニ長調)と対峙。 さて、発表会が終わって振り返ると、今年も発見や学びがあった。今回は大きく3つあり。
その1 380年前の死者との対話。バッハも影響を受けたというDブクステフーデ氏と向き合った。明学で講演された中島岳史が「死者に投票させたらもっと民主的な世界が作れる」趣旨のことをおっしゃっていた(同氏のの著作『死者の民主主義』参照) 。それもあって死者と対話することに意識が向いた。ブクステフーデ作品をYou Tubeで聴く。誇り高い人、教会という世界で社会規範に悩んでいたのかなという気がした。音楽で救われたのかなとも。音楽を通して3分の1世紀前の、しかも全く違う場所に生きた先達との対話は実に興味深かった。
その2 初めて、一連の曲を最後まで通して弾いた。ただし、体力・技術がついていかない部分を中抜きした。(ブクステフーデさん、ごめんなさい。)そのおかげで、一つの曲の変化を楽しめた。たんたんとしたプレリュードに始まり、かわいく軽いフーガ、そして重くゆっくりしたアダージオ。練習時間も限られているし、常識的には最初のプレリュードに絞り練習することが本筋であろう。しかし、どうしてもひとまとまりの曲を弾きたかった。間違いも多々あり、聞きづらかった聴衆の方々、ごめんなさい。しかし、私はそのおかげで、ひとまとまりの流れの中で曲の変化を楽しめた。
その3 いつものことであるが、発表会での他の人の演奏を楽しんだ。特にオルガン独特の「不協和音」(と勝手に私は呼んでいる)は、ピアノだけをやっていてオルガンに出会わなければ、こんな楽しみはなかっただろうと毎回感じる。そして、今回も素敵な「不協和音」に遭遇した。H.U.ヒールシャー作曲 「リトルネロ」である。無知な私は「リトルネロ」が曲の形式だとは知らず、その不協和音から「ローマの暴君ネロのような子供が暴れている様子を描いた曲か」と山本先生に尋ねたところ、吹き出されてしまった。(先生、こんな弟子でごめんなさい。)演奏会が終わってから「リトルネロ」を調べて、あの有名なビバルディ四季を例に「リトルネロ」形式を学ぶことができた。ともかく、音が、とても、とても素敵で気に入った。この曲を弾きたい。いつも通り、初めて取り組む曲は「音楽」になるまでの反復練習の苦行。それがなかなか進まない。仕事を言い訳に秋学期になるまでオルガンにほとんど触れなかったことが原因である。後悔先に立たず。弾きたくても指も足も腰も、体力がない。10月、11月と発表会に向けて試験前の詰め込みよろしく早朝・夜と追い込みにかかった。発表会がなければ練習をしなかったのは明らかで、発表会を設定して下さったことに感謝! そしていつも我慢強く励まして下さる山本由香子先生やオルガン仲間、発表会運営や司会をして下さる方々に感謝します。ありがとうございました。

第17回発表会の感想     小川文昭(教員)

発表会では毎回、当日の朝の最初の練習で、曲のどこかが突然弾けなくなってしまうということが起き、今回は曲の出だしが弾けなくなりました。いつものことなので慌てることなく、いいかげんにめちゃくちゃな音を出しているうちに弾き方を思い出しましたが、発表会の緊張に耐えられない弱さはなんとかならないものかと思います。 私は木曜の発表会でバッハの「プレリュードとフーガC-dur」を弾きました。結果はいろいろと残念でしたが、集中して練習したことから得られた収穫もありました。 これまでは練習というと手足を正確になめらかに動くようにすることが目的であると思っていましたが、それは練習の結果の一面にすぎず、本当は、自分の頭の中で鳴っている音と実際のオルガンの出す音が合っているかどうかを、オルガンの鳴る音をよく聞きながら確かめるという作業が練習の中心であり、聞くことが主で手足は従であると考えるようになりました。 また、月曜の発表会では初めて司会をしました。木曜に司会をしてくれた鈴木さんとは比較にならない固くてぎこちない司会ぶりでしたが、司会として発表会を最初から最後まで下の席で聞いてみて、あらためてオルガンの音の美しさを感じるとともに、木下さんと君島さんの合唱による讃美歌に、血の通った暖かな肉声のよさを感じました。天上の音楽にも聞こえるオルガンの音と、人の声の暖かく美しい響きとの対比が印象に残りました。 今回もまた貴重な体験をすることができました。いつもオルガン講座を支えてくださっている宗教部の方たち、とりわけ辛抱強く指導をしてくださる山本先生に感謝を申しあげます。オルガン発表会がいつまでも続けられていきますよう願っています。

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