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日本の家族と話したい! 想いを力に、日本語と向き合う留学生活

「相手が気を利かせて英語を話してくれると、ありがたい反面、悔しい気持ちになります」。こう語るサラ・キーリーンさん。とにかく日本語で考え、話すことを徹底することで、目まぐるしいスピードで日本語のスキルが上達しています。彼女の日本での生活や明学の印象、今後の目標について聞きました。

サラ・キーリーン
アイルランド人の父と日本人の母のもとに生まれる。イギリス、オックスフォードにあるオックスフォード・ブルックス大学から、2017年9月にISP交換留学生として本学に留学。日本語の授業の他、英会話講師のアルバイトなどに忙しい日々を送る。明学の好きな場所は、白金キャンパスのトレーニングルーム。最近嬉しかったことは、日本の家族がつけてくれた漢字の名前(瑳良)を書けるようになったこと。

話したい。けど話せないもどかしさ

母が日本人ですので、3歳からこれまで10回ほど日本に来たことがありました。 日本語の勉強を始めたきっかけは、「祖父母をはじめ日本の家族たちとうまく話せるようになりたい」と思っていたこと。同じ家族なのに話せないもどかしさを何とかしたかったのです。

「おもてなし」の日本独自の文化や、うどんやお寿司などの食事にも惹かれていましたので、日本へのあこがれは日に日に強くなる一方でした。大学入学後の留学先は迷わず日本に決めました。そして、協定校のリストに記載された各大学を調べる最中に出会った『明学の理由。』を見て、明学に留学を決めました。美しいキャンパスと自由な雰囲気。留学生たちと日本人学生が楽しそうに交流するシーンは特に印象的で、明学のことがすごく好きになりました。
さらに、日本の家族からも明学の評判が良かったため、明学への留学を決めました。

念願の日本での生活。しかし…

留学早々、いくつもの問題が起きました。まずは「漢字」。お店や駅の名前が全く読めず、ずいぶん苦労しました。次に「敬語」。普段の会話からいきなり敬語に切り替わるタイミングがわからず、言葉が出てこないことがたくさん。そして一番困ったのが、相手が気を利かせて英語を話してくれること。母国語ですので理解もしやすくとてもありがたいのですが、日本語で少しでも多く会話をしなければ日本語が上達しません。「早く日本語をマスターして彼らと同じように会話したい!」彼らが英語を話してくれる度、日本語習得に向けて、逆にやる気がどんどん湧きました。

そんな留学生活は、バディたちのおかげでとても楽しく過ごせています。勉強から日常生活までサポートしてくれる彼らの存在は、私にとって明学のもっとも良い点の一つ。私の通学する白金キャンパスには約50名のバディがおり、そのうちの3名が私のバディです。彼らとは英語、日本語をそれぞれ教え合います。プライベートではさまざまな場所に一緒に出掛けたり、夜は居酒屋で学生バディや他の留学生たちとご飯を食べたり。日本の居酒屋は飲み物も食べ物もおいしくて大好きです(笑)。

明学生の印象は、『明学の理由。』で見た学生たちと同じでした。みんな社交的で親切。明学生は、自分にとって初めての日本人の友達です。机に向かって日本語を勉強することも大切ですが、お互いの時間を共有し、見方や聞き方、感じ方を理解し合うことで、日本人、そして日本という国がもっと好きになりました。

知るだけでなく、体感すること

留学前、私は日本を「完璧な国」だと思っていました。美しい自然やおいしい食事、犯罪率の低さ、行き渡った公共サービスなど。私の住むイギリスと比べても良いところばかりでした。しかし、実際に来てみてわかったことがたくさんあります。昨今の過労死問題や教育現場でのいじめの問題は、日本に来て初めて知りました。そして日本人の会話の少なさに驚きました。日本人ならではの会話と会話の「間」の取り方も日本の文化と捉えていますが、知りたいことや学びたいことがあれば、積極的に話したり、聞いてみたりすることが大切。日本に来たからこそ日本の現状や問題がわかった私のように、日本人の学生には、興味、関心のある事柄ほど、実際に見て、聞いて、体感することを大切にしてほしいですね。

日本語も同じ。ただ覚えるのではなく話してみて伝わらないと意味がありません。日本の家族と会話ができるようになり、テレビに出てくる漢字が読めるようになったとき、日本を体感しています。それは、日本がどんどん好きになっていると実感するときでもあります。

2018年7月までの留学生活も、あと4ヶ月。引き続き、日本語をどんどん勉強して、一人でも多くの日本人と交流してみたいと思っています。卒業後の進路は未定ですが、いつかは日本に住み、働きたいと思っています。もっと日本語を勉強して、古典もマスターし、誰よりも「日本通」になりたいですね。