国内外を問わず、研究者や芸術家を招聘して、シンポジウムや講演会など様々なイベントを開催しております。


2011年12月6日

文学部芸術学科・言語文化研究所主催講演会「西洋美術とジェンダー ――視ることの制度《

日時:2011年12月10日(土)10時~18時
会場:白金校舎 2号館2301教室

日本において「視覚文化とジェンダー研究《、あるいは「フェミニズムの美術史《の視座が開けた1990年代以降、 表象行為の主体・受容の主体のありようを問う試みは着実に継続されている。とはいえその多くは、ポスト・コロ ニアリズム的論点を導入しつつ日本や東アジアの美術を論ずるものであった。それに対し、日本の西洋美術史の分野 においては、研究者の層の厚さにもかかわらず、そうした発想の研究は個人的・散発的に行われているにすぎない。  この現状を打破するために今回のシンポジウムは企画された。西洋美術史上、女性の身体は、時にそれを(男性芸 術家が)描くことが芸術そのもののメタファーとされるほど主流の表象であった。女性芸術家たちもまた、ある時には 主流に抵抗し、ある時にはそれに添って作品を創造してきた。誰が創ったどのような作品であっても、それは視ると いうことの制度(社会の眼差しのありようから、美術教育・展示・市場・顕彰等の文字通りの制度まで)に規制されて いるし、事実上そこから生まれると言っても過言ではない。ジェンダー研究あるいはフェミニズムに対する関心を共有 する発表者たちが、このような視点からそれぞれの時代・分野の研究の現況と問題点を語ることによって、専門家にと っても西洋美術に関心のある一般の人々にとっても残念な欠落が埋められることを切に願う。

プログラム:
<午前の部>
10:00 開会の辞 鈴木杜幾子
10:10 新保淳乃(明治学院大学) 「貧者像のジェンダー 《
10:50 米村典子(九州大学)  「<偉大さ>と女性芸術家の神話 《
11:30 吉田典子(神戸大学) 「オランピア、ナナ、そして永遠の女性~マネ、ゾラ、セザンヌにおける絵の中の女の眼差し 《
12:10 午前の部コメント 馬渕明子(日本女子大学)
12:25 お昼休み
<午後の部>
13:30 味岡京子(お茶の水女子大学) 「教会装飾と女性芸術家~両大戦間期を中心としたフランスにおける宗教、椊民地主義、モダニズムとの関わりの中で 《
14:10 香川檀(武蔵大学) 「現代美術における<蒐集>の技法とジェンダー~コレクションの主観性/作家性 《
14:50 中嶋泉(明治学院大学) 「戦後批評のジェンダー 《
15:30 午後の部コメント 天野知香(お茶の水女子大学)
15:45 休憩
16:00 全体討議

*発表の内容は変更になる場合もございます。予めご了承いただきますようお願い致します。

共催:イメージ&ジェンダー研究会/後援:日仏美術学会

お問合せ先:芸術学科共同研究室 03-5421-5380

2011年11月22日

言語文化研究所主催『明治学院ケルティック・クリスマス』

★アイリッシュ・ハープとフィドルのケルト音楽レクチャーコンサート★

日時:2011年12月7日(水)13:30開演
場所:横浜キャンパス 520教室
(JR、横浜市営地下鉄「戸塚駅《下車バス約7分)

大竹奏(フィドル)と寺本圭佑(アイリッシュハープ)がお届けするケルト音楽レクチャーコンサート。
フィドルの特徴やアイリッシュ・ハープの歴史、ケルト音楽の世界について演奏を交えながらわかりやすく解説します。

出演:寺本圭佑(ハープ)、大竹奏(フィドル) 

★スコティッシュ・ダンス・ワークショップとケルト音楽コンサート★

日時:2011年12月12日(月)19:00開演(18:30開場)
場所:白金キャンパスパレットゾーン2階アートホール
(地下鉄南北線・三田線「白金高輪駅《徒歩7分)

大竹奏(フィドル)と山口亮志(ギター)、寺本圭佑(アイリッシュハープ)によるコンサートとワークショップ。
前半はスコットランドのダンスの体験ワークショップ、初心者の方を対象にダンサーたちが丁寧に指導します。
後半はフィドル、ギター、アイリッシュ・ハープによるケルト音楽コンサート。 踊りと音楽を通して、アイルランドやスコットランドなどケルト地域の文化への理解を深めます。

出 演 者:寺本圭佑(ハープ)、大竹奏(フィドル)、山口亮志(ギター)、
スコティッシュ・カントリーダンサーの皆さん

*プロフィール*
寺本圭佑(アイリッシュハープ)
ハープ奏者、研究家、教師。専門は18世紀以前のアイルランドにおけるハープ音楽。 資料研究と自らの感性に基づき、伝統的な爪の奏法を採り入れた独自の演奏様式を確立。 演奏会やレクチャーコンサート、ワークショップを通して、世界的にも演奏者が少ない幻の楽器、 金属弦アイリッシュ・ハープの普及に献身。都内や横浜、京都を中心として精力的に活動を続けている。 2009年からフィドル奏者大竹奏と共に「明治学院ケルティック・クリスマス《を開催。 博士論文『1 8 世紀アイルランドのハープ音楽』で芸術学博士(明治学院大学)。 明治学院大学文学部芸術学科非常勤講師。 日本音楽学会、美学会、日本アイルランド協会、日本カムリ(ウェールズ)学会、IAML(国際音楽資料情報協会)、日本バラッド協会、Historical Harp Society of Ireland会員。 横浜市に日本画家の妻と愛猫と共に在住。
ウェブサイト:https://sites.google.com/site/dririshharp/

大竹奏(フィドル)
8歳よりヴァイオリンを始める。アイルランド、スコットランド、ブルターニュといったケルト民族の伝統音楽息づく地を旅し現地の奏法を習得したフィドル(ヴァイオリン)演奏家。フランスのブルターニュにて研鑽を積むと共に伝統音楽の音楽祭にも参加しつつ、ケルト音楽の研究活動を続ける。 その後、アイルランドにて伝統音楽の研究と共に現地の音楽家と交流し、伝統音楽を学ぶ。2005年帰国後はケルト音楽の演奏活動を通じ、その魅力を伝え続けている。 アイルランドにて故シェイマス・クレイ、マット・クラニッチ、ジェリー・オコーナーに師事。ブルターニュにてクリスチャン・ルメートル、ピエッリク・ルモーに師事。 スコットランドのダンスと出会ってからダンス音楽の演奏法を研究し、The Royal Scottish Country Dance Society(RSCDS)の日本支部で伴奏演奏家としても活動中。 スコットランドにてピート・クラーク、ゴードン・シンプソンに師事。2010年よりエディンバラのRSCDS本部よりミュージシャンとして招聘される。 スコットランド協会、ブルトン・デュ・ジャポン会員。

山口亮志(ギター)
クラシックギターをベースに様々な方面で活動中。オリジナル、セファルディ民謡、タンゴやケルト音楽なども演奏する他、能や和楽器とのコラボレーション、編曲・作曲も手掛けるなど活動は多岐に渡る。イスラエルに生まれ、ギリシャ、メキシコ、日本、エル・サルバドルや米国で育つ。 マイアミ大学フロスト音楽院クラシックギター科卒業後、同大学院修士課程クラシックギター専攻修了。在学中レネ・ゴンザレス氏に師事。2004年マイアミ国際ギターコンクール準優勝。 2010,11年にはニューヨーク、マイアミ、ジャマイカで公演。舞台「音波少年《や「M.由紀夫《(和久内明脚本)などにも参加。 これまでにKIJI、川波幸恵、coba、大津純子、津村禮次郎、多田康芳、夏樹陽子、大竹奏、寺本圭佑、Earl Chinna Smith、Kiddus I、Marco Haberとも共演。 2011年にはバンドネオン奏者の川波幸恵とCD「Mas Alla del Tango~タンゴの向こうに~《、アイリッシュハープ奏者の寺本圭佑と「ケルト・ノスタルジア《を録音・制作。
ウェブサイト:www.ryojiyamaguchi.com

※駐車場はございませんので、お車でのお越しはご遠慮ください。
両日とも事前申し込み上要。入場無料。直接会場にお越し下さい。 

お問合せ先:明治学院大学言語文化研究所 Tel 03-5421-5213 

2011年10月6日

文学部芸術学科・言語文化研究所共催 ●錬肉工房公演 現代能『春と修羅』

日時:2011年10月8日(土) 16:00開演 (15:30開場) 
会場:明治学院大学白金校舎 アートホール

生と死が、そして人間と動物たち、木や石や虹や月あかりたちが直接に交わり、戯れる豊饒な宮沢賢治の言語世界。それを舞台化するために、物語の再現ではなく、詩集『春と修羅』を中心に、童話、戯曲、書簡などの断片を夢幻能的な構造で再構築し、斬新な現代能として作品化される。そのため女流能楽師の第一人者である鵜澤久をはじめ、現代演劇の第一線で活躍する古屋和子、横田桂子、そして作曲家望月京と、能、現代演劇、現代音楽の意欲的な女性の表現者が参加し、女性の自在で生命感溢れる<声>や<身体的>を手掛りに、魅惑的な賢治宇宙をくっきりと浮き彫りにする。そしてさらに古典と現代が鋭く切り結び、新たな演劇言語や身体表現の可能性を積極的に展開することが目指されている。

≪上演とアフタートーク≫
1.現代能『春と修羅』
テキスト・宮沢賢治
構成・演出・岡本章
音楽・望月京
出演・鵜澤久、古屋和子、横田桂子、北畑麻実、牧三千子村本浩子、吉村ちひろ 

2.アフタートーク『宮沢賢治・能・現代芸術』
出席・鵜澤久、古屋和子、横田桂子、望月京、岡本章
司会・長谷川一 

2011年2月19日

明治学院学院長室・言語文化研究所共催 ●「北ドイツの巨匠ディートリヒ・ブクステフーデ~夕べの音楽~《

日時:2011年2月19日(土)17:30開演 (17:00開場) 
会場:明治学院チャペル

樋口隆一(指揮)
光野孝子(ソプラノ)、駒井ゆり子(ソプラノ)、庄司祐美(アルト)、藤井雄介(テノール)、土田悠平(バス)
長谷川美保(オルガン)
明治学院バッハ・アカデミー合奏団・合唱団
神戸愉樹美ヴィオラ・ダ・ガンバ合奏団 

カンタータ「われらがイエスの四肢《
オルガン曲:コラール「ああ主よ、哀れな罪人のわれを《
オルガン曲:プレリューディウム ホ短調 

ブクステフーデは北ドイツの港湾都市リューベックで活躍したドイツ・バロック音楽の巨匠。その壮麗なオルガン音楽やカンタータ等の合唱曲は、バッハに多大な影響を与えた。1680年に作曲された受難音楽《われらがイエスの四肢》はブクステフーデの代表作で、「足《「膝《「手《など、イエスの御身体の7つの部分それぞれに捧げた7曲のカンタータからなっている。痛切なまでの祈りが込められた至高の精神性は、330年の年を経てなお、現代の聴衆の心に深い感動を与えずにはいられない。 

演奏会チケット
明治学院入場料:一般3500円、学院関係者3000円、学生2000円

お問合せ先:明治学院学院長室 03-5421-5230・言語文化研究所 03-5421-5213

2010年11月19日

●「デューラー受容史500年《

日時:2010年11月13日(土) 10:00~18:00
場所:明治学院大学白金校舎 2301教室

<プログラム>
10:00 開会の辞
10:05 第一部:近世  <司会・総論>佐藤 直樹(東京芸術大学)
10:45 下村 耕史(九州産業大学)『「デューラー的身体《の受容』
11:25 休憩
11:40 平川 佳世(京都大学)『幻の吊画を求めて *16、17世紀におけるデューラー素描の絵画化』
12:20 コメント 秋山 聰(東京大学)
14:00 第二部:近現代   <司会・総論>大原 まゆみ(明治学院大学)
14:40 尾関 幸(東京学芸大学)『ナザレ派におけるデューラー受容』
15:20 休憩
15:35 新藤 淳(国立西洋美術館)
   『映画の時代が見出した黒線のリズム *初期パノフスキーのデューラー論をめぐって』
16:15 コメント 田中 淳(東京国立文化財研究所)
16:35 休憩
16:55 ディスカッション <司会>勝 國興(同志社大学吊誉教授)
18:00 閉会

※入場無料。予約は必要ありません。直接お越しください。
お問い合わせ:明治学院大学芸術学科研究室(tel:03-5421-5380)