明学・大槌町吉里吉里復興支援プログラムブログ

2018年10月2日

2018年 ふるさと科

涼しい風が吹く頃となり、暑さもだんだん和らいで参りました。皆様、いかがお過ごしでしょうか。8月28日から8月31日にかけて行った、ふるさと科の活動について報告させて頂きます。ふるさと科は大槌町が震災後に導入した小中学部の復興教育科目で、子どもたちに吉里吉里や大槌の文化・伝統を知ってもらうことを目的としているものです。ふるさと科では地域の方が授業に参加して直接教えています。今回私たちは吉里吉里カルタを使って、吉里吉里学園小学部3年生の吉里吉里弁や吉里吉里の文化についての学習に参加させていただきました。今回、私たちの活動は午前が吉里吉里学園小学部でのふるさと科の授業に参加させていただき、午後は私たち学生自身の学びのために地域の方と交流したり、様々な場所を訪れ活動しました。

8月28日(火)
この日は、翌日から始まる授業の準備の日でした。2日目のふるさと科のインタビューにご協力いただく東谷幸子さんと芳賀衛さんに、学生が2組にわかれてお会いしました。たくさんお話をする中で吉里吉里の文化についてお話を伺うことができて、私たち学生にもとても勉強になりました。
夕方には、吉里吉里学園小学部の先生方とふるさと科の授業についての打ち合わせを行いました。活発な子が沢山いる学年だと聞くことができ安心しました。また、私たちが気をつけることについても確認することが出来ました。

8月29日(水)
ふるさと科最初の2時間目の授業では、3年生と仲良くなるためにジャンボ吉里吉里カルタとドッジボールを行いました。吉里吉里カルタとは明学生が吉里吉里に住む地域の方々と一緒に吉里吉里の文化や方言などを元に作ったカルタのことです。ジャンボカルタでは2グループに分かれ、子どもたちと上手く交流出来たと思います。3時間目から本格的にふるさとの授業が始まりました。まず、吉里吉里カルタを元に明学生が考えた○×クイズを行い、3年生にメモ用紙に分からなかった言葉などをまとめてもらい、翌日のインタビューの準備をしました。子どもたちは吉里吉里カルタにとても興味を持ってくれて、楽しくスムーズに授業を進めることが出来ました。
午後は大槌町文化交流センター(おしゃっち)内にある図書館へ行き、各々が震災についての本を読む時間でした。このような時間は普段あまり取れないのでとても価値のある良い時間になりました。またおしゃっちの方が文化についての資料を用意してくださっており私にとって初めて見るもので伝統芸能である吉里吉里大神楽、神楽、虎舞について少し知ることも出来ました。

8月30日(木)
この日の授業では、前日にカルタを通じてわからなかった言葉などを吉里吉里の方言や文化、料理、漁に詳しい東谷さんと芳賀さんにインタビューをする時間でした。子どもたちも積極的に質問が出来ていました。質問して理解した言葉を家族に教えてあげたいと言う子もいて、とても関心があるように感じました。
午後は、吉里吉里公民館で岩手県大槌町食生活改善推進員団体連絡協議会の方々と、郷土料理である金成団子とひゅうず団子を作りました。作業中に子ども時代などの話もお伺いできとても良い経験になりました。

8月31日(金)
私たちの活動最終日であるこの日の授業は、この2日間でわかった言葉を3年生に絵日記にまとめて発表してもらいました。限られた時間の中で1人1人が完成させることができました。発表や感想も子どもたちが多く言えていて、初日から比べると聞く姿勢も良くなり、3日間での成長を感じることが出来ました。また休み時間には吉里吉里カルタで遊んでいる様子も見られ、明学生が作ったものが遊びの一部として取り入れられていることを嬉しく感じました。これを機にこれからもカルタで遊んでもらい、方言や文化に更に興味を持ってくれたら、私たちのふるさと科の授業も、一つの役割として意義のあるものなのではないかと思います。
午後は「ベルガーディア鯨山」にある「風の電話」を訪問しました。「風の電話」とは、電話線が繋がっていない電話ボックスのことで、亡くなった方と声ではなく心で話します。実際に中に入ると1冊のノートが置かれており、亡くなった方への伝えたいことが書き込まれていました。その後、電話を設置された佐々木さんにお話を伺いました。木で作られた風の電話の老朽化で新しいものを設置した時の話など様々な話を伺うことが出来ました。特に印象的だったのは「自分のためではなく誰かのために生きることが大切だ」という言葉でした。また、「吉里吉里にいた人は誰1人死にたくなかった。もっと生きたかったんだ」という話をしてくださり、私たちは生き方について深く考える時間となりました。
その後、ワカメの芯さきをしている作業場にお伺いし、実際にワカメの芯さきを体験させて頂きました。ワカメの芯さきとはワカメの芯の部分と葉の部分を切り離す作業のことです。東京にいるとなかなか出来ない体験だったのでとても貴重で価値のある時間となりました。

今回の活動は私にとって8月のサマースクール以来3週間ぶりの活動でした。ふるさと科の活動はサマースクールの活動とは違いタイムスケジュールに余裕があり、1つ1つの活動の時間が長く取れとても有意義な時間となりました。サマースクールで訪れた時は子どもたちとの接し方に戸惑いがありましたが、今回はその反省を活かし活動に取り組め、戸惑うことなく接することが出来ました。しかし、まだ課題はたくさんあるのでしっかりと見つめ直し、次の活動でそれを活かしもっと有意義な時間になるように心掛けて活動いたします。

また、お忙しい中今回の活動を受け入れ支えてくださいました、吉里吉里学園小学部の教職員の皆様、大槌町の皆様、子どもたちに感謝いたします。至らない点ばかりだったと思いますが、ふるさと科の活動に参加できたことは私たちにとって大変貴重な経験となりました。ありがとうございました。これからも私たちの活動にご協力、ご支援のほどよろしくお願いいたします。

経済学科1年
西脇航平