目次案 最終版 <ちえみん>
『『千と千尋の神隠し』はどう語られたか ― 宮崎アニメに見るライフモデルとしてのキャラクター』
第1章 序論
1-1 なぜこのテーマなのか
1-2 なぜ『千と千尋の神隠し』なのか
1-3 先行研究
1-4 どのように取り上げるか
1-5 本論文の構成
第2章 宮崎アニメの中の『千と千尋の神隠し』
2-1 宮崎駿監督について
2-2 宮崎アニメについて
2-3 作品の変遷
2-4 『千と千尋の神隠し』について
2-4-1 『千と千尋の神隠し』とは
2-4-1-1 主な登場人物
2-4-1-2 あらすじ
2-4-2 『千と千尋の神隠し』の評価
第3章 言説マップの配置
3-1 マップについて
3-1-1 言説マップとは
3-1-2 言説マップの見方
3-1-3 なぜマップに配置するのか
3-2 どのように分類するのか
3-3 どのように配置するのか
3-4 分類項目
3-4-1 宮崎駿の話
3-4-2 主人公・千尋について
3-4-3 異界について
3-4-4 物語について
3-4-5 映画制作の視点から
3-4-6 宮崎駿について
3-4-7 過去の作品との比較
3-4-8 宮崎ブランド
3-4-9 『千と千尋の神隠し』でほかのことを語る
3-4-10 現代社会について
3-4-11 成功の秘訣・興行面での話
3-4-12 外部の視線から
第4章 『千と千尋の神隠し』言説分析
4-1 宮崎駿の話
4-2 主人公・千尋について
4-2-1 「生きる力」と成長
4-2-2 ヒロインとしての千尋
4-2-3 教育の視点から
4-2-4 心理学・精神分析の視点から
4-2-5 まとめ
4-3 異界について
4-3-1 懐かしさ
4-3-2 水上電車の場面
4-3-3 異界の時間軸
4-3-4 まとめ
4-4 物語について
4-4-1 物語の構造・構成
4-4-2 物語の要素
4-4-3 まとめ
4-5 映画制作の視点から
4-5-1 物語の破綻
4-5-2 若い感覚
4-5-3 美術・音楽について
4-5-4 まとめ
4-6 宮崎駿について
4-6-1 ロリコンとしての宮崎駿
4-6-2 宮崎駿の思想
4-6-3 まとめ
4-7 過去の作品との比較
4-7-1 ヒロインの比較
4-7-2 『となりのトトロ』との比較
4-7-3 漫画映画的楽しさ
4-7-4 まとめ
4-8 宮崎ブランド
4-8-1 宮崎アニメのブランド化
4-8-2 まとめ
4-9 『千と千尋の神隠し』でほかのことを語る
4-9-1 見本としての『千と千尋の神隠し』
4-9-2 まとめ
4-10 現代社会について
4-10-1 カオナシについて
4-10-2 労働の視点から
4-10-3 文化の視点から
4-10-4 まとめ
4-11 成功の秘訣・興行面での話
4-11-1 成功の秘訣と興行
4-11-2 まとめ
4-12 外部の視点から
4-12-1 翻訳の問題
4-12-2 外国での受容について
4-12-3 まとめ
第5章 ライフモデルとしてのキャラクターとは何か
5-1 言説空間でのライフモデルとしてのキャラクター
5-2 オタク系文化のキャラクターとライフモデルとしてのキャラクター
第6章 まとめ
6-1 この論文を通してわかったこと
6-1-1 主人公を自分と重ね合わせるということ
6-1-2 私たちが『千と千尋の神隠し』に見出そうとしていること
6-1-3 不足点・今後の展望
付録Ⅰ 図版
付録Ⅱ 年代別雑誌記事一覧
参考資料一覧
概要
本論文は宮崎アニメのキャラクターを自分自身に重ね合わせ、ライフモデルとしてふるまっていた実体験が原点にある。ここでは宮崎アニメ作品である『千と千尋の神隠し』をとりあげて、キャラクターをライフモデルとしてとらえるとはどういうことなのかを考察する。
2001年の映画公開から現在までに刊行された『千と千尋の神隠し』について書かれた雑誌、新聞、本を対象に言説分析を行う。まずは、作品についてどのようなことが語られているのかを分類し、グループ分けをしていく。次に分類したグループごとに言説分析を行う。
そしてこの言説分析を踏まえて、『千と千尋の神隠し』の中でキャラクターはどのように語られていたのか、ライフモデルとして捉える言説は『千と千尋の神隠し』の言説空間の中でどこに位置づけられるのかを考察する。最後に、日本で最もヒットした映画作品でもある『千と千尋の神隠し』に人々は何を求めていたのか、言説分析で明らかになったことをまとめる。
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