目次案 2012.11.14版 <りんご>
『恋愛の教科書としての少女漫画の成立~女の子イメージの形成』
第一章:序論
1-1 何故このテーマなのか
1-2 私にとっての少女漫画
1-3 どのように取り上げるか
1-3-1 少女漫画の変遷を辿る理由
1-3-2 雑誌『セブンティーン』を扱う理由
1-4 論文の構成
第二章:本論 少女漫画について
2-1 少女漫画とは
2-2 少女漫画の系譜
2-2-1 少女漫画前史
2-2-1-1 赤本の登場~少年少女月刊雑誌の復活、創刊ラッシュ
2-2-1-2 手塚治虫デビュー
2-2-1-3 貸本マンガの登場~週刊少年少女雑誌の創刊、発展
2-2-2 始動した少女漫画
2-2-2-1 男性作家から女性作家~3人の女性作家達~
2-2-2-2 少女達の求めたもの~スタイル画、バレエ~
2-2-2-3 月刊誌時代から、週刊誌時代へ
2-2-3 週刊誌時代
2-2-3-1 少女の関心は「ラブ」へ向かい始める
2-2-3-2 学園漫画の登場
2-2-4 少女漫画の完成に向けて
2-2-4-1 王子様とボーイフレンド
2-2-4-2 おねえさま雑誌の創刊~「週刊セブンティーン」
2-2-4-3 70年代黄金期へ向けて
2-2-5 少女漫画黄金期の開幕
2-2-6 新雑誌創刊ラッシュ
2-2-7 少女マンガにおけるSEX
第三章 少女雑誌『週刊セブンティーン』
3-1 『週刊セブンティーン』とは
3-1-1 『別冊セブンティーン』の存在
3-2 少女漫画史の中の『週刊セブンティーン』
3-3 『週刊セブンティーン』の中身
3-3-1 大まかな目次内容
3-3-2 連載漫画の役割
3-4 連載漫画について(内容・ヒロインの性格) ※まだ増える※順番未変更
3-4-1 『花びら日記』 西谷祥子(1968年1号~)
3-4-2 『ムッシュウ♥泥棒(ボルール)』水野英子(1968年1号~)
3-4-3 『仲間たち』峯岸ひろみ(1968年1号~)
3-4-4 『炎のカメリア』わたなべまさこ(1968年1号~)
3-4-5 『THEファイヤー!』水野英子(1970年2月3日掲載)
3-4-6 『恋ってなあに?』木村三四子(1970年2月3日掲載)
3-4-7 『1・2・スパイク!』大岡まち子(1970年2月3日掲載)
3-4-8 『まちがえられた花嫁』西谷祥子(1970年2月3日掲載)
3-4-9 『涙にサヨナラ』(1970年2月3日掲載)
3-4-10 『Dr.アシモフの華麗な冒険』(1970年2月3日掲載)
3-4-11 『お元気ですか?』西谷祥子(1971年1月12日掲載)
3-4-12 『おれは男だ!』津雲むつみ(1971年1月12日掲載)
3-4-13 『ストロベリー・ラブ』わたなべまさこ(1971年1月12日掲載)
3-4-14 『さぼてんとマシュマロ』武田京子(1971年1月12日掲載)
3-4-15 『風も光る青春』(1971年1月12日~)
3-4-16 『オーロラの見える日』津雲むつみ(1972年5月9日掲載)
3-4-17 『眠り姫プラスワン』樫みちよ(1972年5月9日掲載)
3-4-18 『おしゃべりな姫子』西谷祥子(1972年5月9日掲載)
3-4-19 『これが恋なの?』飯塚玲子(1972年5月9日掲載)
3-4-20 『ハロ~婚約者(フィアンセ)くん!!』井上洋子(1972年5月9日掲載)
3-4-21 『甘あじ辛あじ恋の味』武田京子(1972年5月9日掲載)
3-4-22 『ぼくのピアニシモ』西谷祥子(1974年12月3日掲載)
3-4-23 『帰りこぬ風』鈴木雅子(1974年12月3日掲載)
3-4-24 『愛をください』井上洋子(~1974年12月3日終了)
3-4-25 『海へ出るつもりじゃなかった』福原ヒロ子(1976年5月25日掲載)
3-4-26 『ヤヌスの鏡』宮脇明子(1981年~1982年)
2-4-27 『遥かなる海へ』津雲むつみ(1981年16号掲載)
2-4-28 『森はなに色』粕谷紀子(1980年48号~1982年42号)
2-4-29 『アイントゥバイ どり~む』井上洋子(1981年16号掲載)
2-4-30 『あなたのナニをえぐっちゃう』赤星すみこ(1981年16号掲載)
3-4-31 『彼女たち』樫みちよ(1981年15号~)
3-4-32 『風子だより』(1981年16号~)
3-4-33 『ブラディ・ローズ』宮脇明(1981年19号~)
3-5 連載漫画のジャンルの変遷
3-6 特別読み切り作品
3-6-1 新人賞受賞作品
3-6-2 のせるタイミング
3-7 『週刊セブンティーン』の中で「愛」とはどのように扱われているか
3-7-1 男女の付き合い方に対する考え方
3-7-2 ボーイフレンド・ガールフレンド
3-7-3 結婚前の婚約
3-7-4 風通しの良いお付き合い
3-7-5 重いのに、軽い「愛」
3-8 連載漫画以外の、マニュアル要素
3-8-1 小説
3-8-2 エッセイ
3-8-3 特集
3-8-4 映画特集
第四章 読者の反応
4-1 作品中の読者からのお便り
4-1-1 時代ごとの傾向
4-1-2 作家の近況が増えだした頃
4-1-3 読者投稿欄との連動はあるか
4-1-4 ヒロインへの反応
4-1-4-1 応援メッセージ
4-1-4-2 反感メッセージ
4-2 読者投稿欄「ハロー!ティーンズ」
4-2-1 時代別推移~コメントの取り上げ方~
4-2-1-1 作品に関してのコメント
4-2-1-2 「恋愛」に関してのコメント
4-2-2 「セブンティーンファン集まれ」~文通相手募集欄~
4-3 まとめ
第五章 考察
5-1 この論文を通して分かったこと
おまけ:作品中に掲載される「読者からのお便り」(全文抜粋)
概要
私にとって少女漫画とは、「恋愛の教科書」であった。つくられた物語だとわかっていても、どうしてもそこに恋の「正解」を求めてしまうのである。本論文は、いかにして少女漫画が「恋愛の教科書」のように扱われるようになっていったのかを探っていき、さらに時代によってどのように少女イメージが変化し、形成されていったのかを探ろうとする試みである。その調査のために、少女雑誌『週刊セブンティーン』を題材として扱うことにする。少女漫画に恋愛という要素が登場し始めた頃に誕生した本雑誌の読者投稿欄を見ていくことで、恋愛というジャンルが読者にどのように受け入れられて行ったのかを探っていく。また、本誌連載漫画の中で描かれているヒロインの少女像を同時に見ていくことで、時代による少女イメージの形成、そして読者への影響と読者自身からの影響を探っていく。そこから、いかにして少女漫画が「恋愛の教科書」として扱われるようになっていったかを考察していく。
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