国際学科 Department of International Studies

グローバル化する世界の中で、 自分で考えて他者と共に行動する市民となる
現代社会では、地球の反対側で起きた出来事が直ちに私たちの生活に影響を及ぼすようになっています。多様なルーツや文化的背景を持つ人々と共に働くことも求められています。国際学科では、世界中のさまざまな地域をフィールドとし、文化、経済、政治・法・社会の各分野の専門家である教員と共に、私たちが直面する多文化共生、環境、平和の様々な課題について学びます。少人数演習や実地での学びを通じて、複眼的で柔軟な思考力と論理的に他者と話し合うコミュニケーション力を養います。
国際学科の特色
Point 01学際的な学び、地域研究
グローバルな課題を文化、経済、政治と多様な分野から学びます。専攻を決めずに入学しても、自分の関心と将来の希望に合わせて学びをカスタマイズできます。多文化共生の視点から地域振興を考える、法制度の観点から環境保護を学ぶなど、複合的なアプローチも可能です。世界の特定地域に焦点を当てた学習も特徴の一つです。
Point 02学びのコミュニティ:少人数の演習
全学年で1クラス12名程度の少人数演習で学びます。互いに信頼感をもって意見を発信し、議論できる学びのコミュニティで、批判的思考力とコミュニケーション力を養います。

Point 03実践的・集中的な英語教育
国際学科では3年次まで英語科目を配置。徹底した少人数教育で段階的に「読む」「書く」「聞く」「話す」の4技能を高め、英語で学び、考え、発信す る能力を身につけます。

Point 04真にグローバルな環境
国際学科生が学ぶ横浜キャンパスは世界各地の若者が集うグローバ ル環境。サンフランシスコ州立大学と明治学院大学の両方の学位を取得できるダブル・ディグリー・プログラムや、オーストラリアで日本語教育に携わりながら現地の言語や文化を学ぶプログラムなど、多様な留学・海外インターンシップの機会も開かれています。
Program Structure(領域・流れ)
少人数の演習・講義科目で基礎からスタート。英語は専門科目に位置づけ、3 年次まで体系的・集中的に学びます。2 年次に6つの分野から専攻と演習(ゼミ)を選択。留学や学外学習を組み合わせて学びを深め、その成果を卒業論文にまとめます。

主な演習(ゼミナール)のテーマ
- 多文化主義の視点から読み解くアメリカ
- イスラームの思想と文化
- 世界の詩、自分の詩
- 人権と平和の国際学:<国民と外国人>について考える
- 五感の国際関係論(文化×政治)・地域の自立「ローカリゼーション」と世界の平和
- 環境と経済
- アフリカの潜在力に学ぶ
- 日本の地域再生を考える
- トゥーリズムを考える
- オセアニアの文化と社会
科目紹介
環境学原論
横浜キャンパスに隣接する舞岡公園の自然に触れながら、農作物やミツバチなどを通して 、農・食・生態系といったテーマについて考えます。

平和学1・2
平和学は暴力をなくすための学問です。暴力とは「それがあったら生きていけない」と人が思うものを指します。具体的には、いじめから貧困、差別、環境問題やテロリズム、戦争までを「暴力」として扱います。授業ではそれぞれの暴力について、どのようにしたらなくせるのかをみんなで考え、討論します。
学科主任が考える 国際学科とSDGs
学際的な学び、実地に触れる学びでSDGsの課題に取り組む
SDGs の課題は例えば経済学だけ、あるいは社会学だけで解決できる問題ではありません。自分の課題を設定し、その解決のために多様な学問分野を横断的に学んでいく国際学科の学びは、SDGsの課題に取り組みたい学生にぴったりです。毎年、日本国内にとどまらず、世界の様々な地域のSDGsの課題に取り組む卒論が生まれています。例えばインドの地域的特質に配慮しつつ子どもの貧困に取り組む新しいタイプの企業の研究や、韓国のドラマの中のジェンダー現象を失業問題や政策変更の背景から読み解く論文などです。あなたも国際学科でSDGsの課題について卒業研究をしてみませんか。
国際学科主任 森本 泉 教授
私の学び
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東京都 明治学院東村山高等学校 出身 -
ファッションからモノの消費、人の交流へ
高校生の頃にファストファッションが安い背景に、先進国と発展途上国の経済格差、低賃金労働などの問題が潜んでいることを知りました。こうした経緯から国際問題を扱う国際学科を志望。「異文化コミュニケーション」という学問と出会い、それまで「モノの消費」にのみ向かっていた興味が「人の交流」へ広がりました。現在はアメリカ文化研究を専攻し、BLM問題や、LGBTQ問題について学びを深めています。その中で、特に1950年代前後におけるアメリカの男女格差と日本の近年までの男女格差に類似点を感じ、卒業論文のテーマにしています。卒業後は金融関係の企業に就職予定です。いつか人事を経験し、就職活動を行う学生のお手伝いができればと考えています。
学科トピックス
校外実習
ゼミ単位で国内外の地域に滞在して実施されます。現地の学生との議論、社会調査など、参加者同士が協力して実習を作り上げます。

岐阜県郡上市(賴ゼミ校外実習):地域再生について学習を進めてきた賴ゼミでは、3 年次の夏休みに、郡上市に調査滞在しました。3組のグループそれぞれが、選択したテーマ(「地域の自治」「農業振興」「再生可能エネルギー」)について問いを立て、現地で探究活動を行いました。ヒアリングを重ねるごとに問いが深まっていくグループや、事前に立てた問いを地域の実態に沿って練り直すグループがあり、それぞれが現地調査の意義を感じられる実習になりました。
ゼミピックアップ
中田 瑞穂 教授
身近な政治課題を考える ―ヨーロッパと日本の比較

私たちの身の回りの社会保障、ジェンダー、外国人労働者、 難民などの政治問題をじっくり学びつつ考える演習です。移民、外国人労働者、難民と、従来からの住民たちの関係についての多文化主義政策、ジェンダーと社会保障・労働政策、これらの問題を私たちが理解する手段になっているメディアの問題を順番に取り上げます。日本の政治問題を理解するために、ヨーロッパ諸国ではどのような政策がとられているのかを学び、比較対象にします。
国際学部オリジナルサイト
入学試験制度一覧
人材養成上の目的・教育目標
国際学部国際学科は、国際学部の「人材養成上の目的・教育目標」に基づき、国際学科の「人材養成上の目的・教育目標」を次のとおり定める。
国際学科は、グローバル社会の諸問題に対する、政治・経済・文化の各分野からの総合的な理解能力を涵養するとともに、多様な国際的実地経験を通して社会的知性をはぐくみ、文化の多様性に対する認識および、幅広い視野と異文化間コミュニケーション能力を持ち、国際的に活動する人間力を養成することを目標とする。
卒業の認定・学位授与に関する方針(ディプロマ・ポリシー)
国際学部国際学科は、国際学部の「卒業の認定・学位授与に関する方針」に基づき、国際学科の「人材養成上の目的・教育目標」に沿った人間を育成するため、所定の期間在学するとともに134単位を修得し、次の能力を身につけることを卒業認定と学位授与の要件とする。
- 明治学院共通科目および学科専門科目の多面的な履修を通して、基礎的な学習能力を養うとともに、国際的な政治・経済・社会や個別の文化に関する総合的な理解力を身につけている。
- 専門科目を横断的に学習することを通じて、グローバル社会の複合的な問題を把握し、分析する力を身につけている。
- 専門外国語や英語による授業を通じて、国際社会で活躍するための語学力と国際コミュニケーション能力を持ち、異文化の人々と協力して活動する力を身につけている。
- 演習科目、地域研究科目、校外実習科目、インターンシップ科目などで、国内外における大学外での人々との活動を通して、国際的視野と豊かな人間性を養い、主体的に行動する力や社会に対する責任感を身につけている。
- グローバル社会の現実を理解し分析することによって、課題を自ら発見し、国際的視野をもって国内外の人々と協力し、主体的に解決策を探る力を身につけている。
教育課程の編成および実施に関する方針(カリキュラム・ポリシー)
国際学部国際学科は、国際学部の「教育課程の編成および実施に関する方針」に基づき、国際学科の定める「人材養成上の目的・教育目標」および「卒業の認定・学位授与に関する方針」に沿って、次のとおり「教育課程の編成および実施に関する方針」を定める。
- 多様な専門分野と地域研究の科目を政治、経済、文化の3つの視角から設置して、学習の指針となる平和研究、環境問題、多文化社会、比較文化、国際・比較政治、比較法政の専攻制度を設置する。
- 4年間にわたり少人数による演習科目(基礎演習、演習1、2A、2B、3A、3B、特別演習)を設置することで、きめ細かな教育を実施する。
- 段階的・体系的な教育を実施する。 ・1年次:学習スキルと人文社会科学の基本的知識の習得 ・2~3年次:専門領域の土台となる学習 ・3~4年次:専門領域の発展学習と卒業研究
- 1~3年次の専門外国語、英語による専門科目、国際学特講を設置して、英語・外国語能力を育成して、外部検定試験と国際基準(CEFR)を基準にしたポートフォリオ・アセスメントで学習成果を評価する。
- 留学や二重学位制度を利用した国外の大学における学習、国内外のインターンシップや校外実習等の教室外における学習を重視する。
入学者の受入れに関する方針(アドミッション・ポリシー)
国際学部国際学科は、国際学部の「入学者の受入れに関する方針」に基づき、国際学科の定める「人材養成上の目的・教育目標」に照らして、国際学科の「卒業の認定・学位授与に関する方針」および「教育課程の編成および実施に関する方針」に沿って、次のとおり「入学者の受入れに関する方針」を定める。
- 求める人材像
- 国際学科における教育課程に取り組む前提として、知識・技能、思考力・判断力・表現力等において、高等学校等で修得すべき基礎的な能力を身につけている。
- 本学の教育理念である“Do for Others(他者への貢献)”を理解・共感し、現代社会に生起する様々な問題に関心をもち、国際学の主体的な学びを通して共生社会の担い手となる意欲をもっている。
- 国際学科では、とくに次の特性を持つ学生を積極的に受け入れる。
- 国際学の学びに取り組む上で必要な人間と社会に対する関心と探究心に富む人
- 国際学科での学びに取り組む上で必要な学習能力と自分の考えや意見を明確に表現する能力が期待できる人
- グローバルな社会で自分の将来を生かすため、他者・他国の人々の考えや行動を理解し、ともに考え、働くことに喜びを見出せる人
- 入学者選抜の基本方針
上記「求める人材像」に掲げる基礎的な能力、意欲および特性をもっているか否かを評価する。 - 入学者選抜にあたっては、「一般入学試験」または「特別入学試験」を行い、上記「入学者選抜の基本方針」に則って評価する。 入学者選抜の種類として、一般入学試験による「全学部日程」、「A日程」、「B日程」のほか、大学入学共通テストを用いた「大学入学共通テスト利用入学試験」がある。そのほか「自己推薦AO入学試験」、「指定校推薦入学試験」、「系列校特別推薦入学試験」などの特別入学試験がある。評価方法も試験の種類によって、筆記試験のほか筆記による英語の基礎学力を重視するものや小論文により論述表現力をみるもの、また面接により知的好奇心や学習意欲をみるものなどがあり、これらの試験を通じて本学科で学び、社会で活躍する人材を選抜する。