「2012年度長谷川ゼミの軌跡」



(1)振り返りレポート

 <セシル>

 <ミシェル>

 <まいまい>

 <まゆゆ>

 <ラッパー>

 <かわしま>

 <ゆーめん>

 <えみし>

 <黒帝>

 <さちこ>

 <ニャンちゅう>

 <りんご>

 <はちべェ…>

 <ちえみん>


◆ゼミ用語集(別窓)



(2)12年度卒業論文 目次案・概要

 <セシル> 1 / 2 / 最終版

 <ミシェル> 1 / 2 / 最終版

 <まいまい> 1 / 2 / 最終版

 <まゆゆ> 1 / 2 / 最終版

 <ラッパー> 1 / 2 / 最終版

 <かわしま> 1 / 2 / 最終版

 <ゆーめん> 1 / 2 / 最終版

 <えみし> 1 / 2 / 最終版

 <黒帝> 1 / 2 / 最終版

 <さちこ> 1 / 2 / 最終版

 <ニャンちゅう> 1 / 2 / 最終版

 <りんご> 1 / 2 / 最終版

 <はちべェ…> 1 / 2 / 最終版

 <ちえみん> 1 / 2 / 最終版




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目次案 最終版 <セシル>


『告白の誕生―『りぼん』に見るロマンティック・ラブ・イデオロギーの再生産』

第1章 序論 
  1-1 なぜロマンティック・ラブ・イデオロギーなのか
  1-2 アプローチ
    1-2-1 「告白」に注目する理由
    1-2-2 なぜ『りぼん』なのか
    1-2-3 どのように『りぼん』を扱う
  1-3 本論文の構成

第2章 ロマンティック・ラブ・イデオロギーの誕生と普及
  2-1 西欧での誕生
    2-1-1 騎士道的恋愛
    2-1-2 宮廷風恋愛
    2-1-3 ブルジョワジーの台頭とルソーの登場
    2-1-4 ロマンティック・ラブ・イデオロギーの誕生
  2-2 日本への普及
    2-2-1 「恋愛」という言葉の輸入
    2-2-2 恋愛結婚の普及
    2-2-3 一夫一婦制の浸透
  2-3 ロマンティック・ラブ・イデオロギーの特徴

第3章 少女漫画史における『りぼん』
  3-1 少女漫画雑誌『りぼん』とは
  3-2 少女漫画の歴史
    3-2-1 戦前の少女雑誌
    3-2-2 戦後の少女雑誌
    3-2-3 ストーリー漫画の登場
    3-2-4 少女雑誌における漫画
    3-2-5 少女漫画の方向性
    3-2-6 月刊誌から週刊誌へ
    3-2-7 ロマコメの登場
    3-2-8 ラブロマンスへ
    3-2-9 多様化される少女漫画
    3-2-10 「おとめちっく」ロマン以降

第4章 『りぼん』に見る告白の変遷—初期の告白
  4-1 どのように『りぼん』を時代区分するか
  4-2 1956年〜1958年 告白の広がり
    4-2-1 『りぼん』の傾向
      4-2-1-1 家族の愛
    4-2-2 告白の形態
      4-2-2-1 気持ちを伝える
      4-2-2-2 事実を打ち明ける
      4-2-2-3 「秘密」の告白
  4-3 読者投稿欄
    4-3-1 読者アンケートによる特集ページ
      4-3-1-1 「まんがはわたくしたちのおともだち」
      4-3-1-2  その他の特集ページ
      4-3-1-3  “おうちのひともいっしょに”
    4-3-2 おかあさまのページ
    4-3-3 りぼんのおへや
      4-3-3-1 おたよりコーナー
      4-3-3-2 りぼんをよくするページ
  4-4 まとめ

第5章 愛の告白
  5-1 1959年〜1963年 プロポーズ台頭
    5-1-1 “皇太子ご成婚”による結婚の広がり
    5-1-2 『りぼん』の傾向
  5-2 愛の告白の誕生
  5-3 その他の告白
    5-3-1 母と娘の告白
    5-3-2 懺悔
    5-3-3 事実を打ち明ける
    5-3-4 「お兄さんになってほしい」
  5-4 読者投稿欄
    5-4-1 りぼんのおへや
      5-4-1-1 おともだちのおてがみ
      5-4-1-2 作品のページと学校だより
      5-4-1-3 わたしとおともだちに
    5-4-2 あなたの相談室
    5-4-3 ファンページの登場
    5-4-4 おかあさまのページ
  5-5 まとめ

第6章 愛の告白の繁栄
  6-1 1964年〜1970年 特化していく愛の告白
  6-2 プロポーズ
  6-3 愛の告白
  6-4 デート
  6-5 ペンフレンド
  6-6 ラブレター 
  6-7 お金よりも愛情
  6-8 嫉妬
  6-9 愛憎
  6-10 不自由な恋愛
    6−10−1 同性愛
    6−10−2 教師と生徒
  6-11 その他の告白
    6-11-1 正体を明かす
    6-11-2 事実を打ち明ける
    6-11-3 懺悔
  6-12 読者投稿欄
    6-12-1 りぼんのおへや
      6-12-1-1 おともだちのおてがみ
      6-12-1-2 わたしのクラスの男の子
      6-12-1-3 男の子をやっつけちゃうページ
    6-12-2 ひみつ・ひみつ・ひみつ
    6-12-3 ハーイ・おげんき!?
      6-12-3-1 ボーイフレンドとのエピソード
    6-12-4 りぼんなやみ相談室
    6-12-5 ファンコーナーの繁栄
    6-12-6 「おかあさまのページ」の衰退
  6-13 まとめ

第7章 様々な告白の登場
  7-1 1971年〜1985年 様々な告白の登場
  7-2 プロポーズ
    7-2-1 結婚しなくてもいい
  7-3 多数の愛
  7-4 教師と生徒
  7-5 家庭内の告白
    7-5-1 義母への愛
    7-5-2 兄弟愛
  7-6 同性愛
  7-7 セックス
  7-8 母、父の恋愛
  7-9 妊娠
  7-10 君自身が好き
  7-11 交際の申し込み
  7-12 愛の告白
  7-13 プレゼント
    7-13-1 指輪
    7-13-2 手編みのセーター
  7-14 イベントで告白
    7-14-1 初詣
    7-14-2 バレンタイン・デー
  7-15 学校での告白
  7-16 告白に対する反発
  7-17 まだ好きではないけど付き合う
  7-18 キス
  7-19 別れるときの告白
  7-20 事実を打ち明ける
  7-21 読者投稿欄
    7-21-1 「ハーイおげんき!?」
      7-21-1-1 読者たちによる投稿欄の規定
        7-21-1-1-1 コーナーの確立
        7-21-1-1-2 企画の提案 
      7-21-1-2 「ラブレターコーナー」の登場
      7-21-1-3 ファンレターへの流れ
    7-21-2 悩み相談コーナー
    7-21-3 男の子の登場
      7-21-3-1 ペンフレンドとしての男の子
    7-21-4 ワルいけどノロケさせてね
    7-21-5 恋している女の子のコーナー
    7-21-6 「恋愛」イメージを持つ少女たち
    7-21-7 その他の投稿
      7-21-7-1 キス
    7-21-8 ペチャクチャらんど 
      7-21-8-1 マイラブストーリー
      7-21-8-2 がんちゃんの悩みごときいちゃいます!のコーナー
    7-21-9 みーやんのとんでもケチャップ
    7-21-10 ファンページの復活
      7-21-10-1 「砂の城」
      7-21-10-2 登場人物への憧れ
    7-21-11 A子タンの片想い伝言板
      7-21-11-1 片想いエピソード
  7-22 まとめ

第8章 考察
  8-1 少女漫画と告白
  8-2 再生産されるロマンティック・ラブ・イデオロギー
  8-3 この論文を通して

参考文献・HP・資料
付録・りぼん年表




概要

 恋人をつくることや、愛する人と結婚することは当然のこととして考えられている。恋愛と結婚を結びつける考えを支えるもの、それは西欧から日本に輸入されたロマンティック・ラブ・イデオロギーと呼ばれる概念である。我々の人との付き合い方や関係は、この概念から知らず知らずの内に影響を受けている。
 本論文では、少女漫画雑誌『りぼん』に描かれる「告白」のシークエンスと読者投稿欄に注目し、ロマンティック・ラブ・イデオロギーがどのように再生産されてきたのかを明らかにする。
 「告白」は、もともとは信仰告白であり、愛情を打ち明けるという意味はなかった。『りぼん』の中では、60年代に、プロポーズという形で愛の“告白”が誕生する。そして、少女漫画のテーマに恋愛が増えていくにつれ、告白は恋愛に特化されたものへと変わっていく。その具体的なシークエンスを見ることで、告白のあり方の変遷を明らかにする。
 そして、投稿欄にも恋愛に関する反応は増加する。テクストと読者の関係とは、一方的に影響を与えるものではない。読者の反応とテクストは互いに規定し合う関係にある。そのため、読者の反応の変化も同時に見ていく必要がある。



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