目次案 2012.11.14版 ＜かわしま＞
『「街歩き都市・東京」の一考察 ―雑誌『東京人』から見る東京イメージ』
第一章 序論
1.1 テーマ決定の経緯
1.2 私の東京街歩き
1.3 本論であつかう「東京」
1.4 先行研究
1.5 『東京人』について
1.5.1 なぜあつかうか
1.5.2 どのようにあつかうか
1.6 本論文の構成
第二章 東京論と『東京人』
2.1 東京論の展開
2.1.1 文学作品から読み解く「東京」
2.1.2 建築・地理から読み解く「東京」
2.1.3 ルポルタージュ的実践における「東京」
2.2 東京情報誌の系譜
2.2.1 『シティロード』『ぴあ』
2.2.2 『Hanako』『東京ウォーカー』
2.3 『東京人』について
2.2.1 『東京人』 概要
2.2.2 粕谷一希
2.2.3 「東京人」とはだれか
第三章 『東京人』における「東京」
3.1 調査の方法
3.2 「東京」の語られ方の変化
3.2.1 1986年～1990年
3.2.1.1 目次から見る
3.2.1.2 内容から見る
3.2.2 1991年～○○年
3.2.1.1 目次から見る
3.2.1.2 内容から見る
3.2.3 ○○年～○○年
3.2.1.1 目次から見る
3.2.1.2 内容から見る
3.2.4 ○○年～○○年
3.2.1.1 目次から見る
3.2.1.2 内容から見る
3.3 この章から分かること
第四章 『東京人』における下町幻想
4.1 なぜ下町に着目するか
4.2 「下町」の語られ方
4.3 「下町」アイテムの語られ方
4.3.1 商店街
4.3.2 銭湯
4.3.3 縁側
・・・
4.4 「下町」現象の語られ方
4.4.1 井戸端会議
4.4.2 おかずの交換
・・・
4.5 反・下町幻想
4.6 「下町」とはどこか
第五章 結論
5.1 考察
5.2 不足点と展望
概要
本論文の目的は、雑誌『東京人』における「東京」の語られ方をみることで、イメージとしての「東京」がどのように構築されてきたかの一端を捉えることである。
本論文であつかう「東京」は、地理的な広がりを持つ東京ではなく、それを語ることばによる言説空間の「東京」を指す。よって、東京の地形や地理的構造のみに着目するのではなく、そこを生きている人の語りによって構築される言説レベルでの「東京」を問題にする。
調査の対象は、雑誌『東京人』の創刊号から2012年12月現在までに発行された号すべてとする。『東京人』は、1986年に創刊された総合月刊誌である。東京という主題をつよく押し出した『東京人』からは、「東京」をめぐってどのようなことばがせめぎあっていたかが観察できるはずだ。
『東京人』にみられる「東京」の語られ方の変遷を指摘したのちに、さらに着目する対象を絞り、「下町」を「古き良きもの」として礼讃する言説を観察する。
論文の最後には、「東京」や「下町」を語ることによって、語り手がなにを了解しようとしているのかを考察する。