明治学院大学
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畠山ゼミ【畠山 達教授(文学部)】

学び

畠山教授の3年次ゼミでは、ヴィクトル・ユゴーの『ノートル=ダム・ド・パリ』を読み、章ごとにグループでテーマを決めて45分間のプレゼンテーションをしています。

ただ物語を読むだけではなく、新しい解釈を模索して、「何か発表のテーマになりそうなものはないか」「この視点で見てみるのはどうだろうか」と、決めたテーマに対する自分たちの主張に説得力を持たせるための創意工夫を凝らしてプレゼンテーションを準備します。

その過程はまさにユゴーの『瞑想詩集』にある、“Dieu n’avaitfait que l’eau, mais l’homme afait le vin.( 神は水しかつくらなかったが、人間はワインをつくった)”のようです。この言葉は、「人間は自然の産物=与えられたものから、新しい価値を見出し、創造することができる」と捉えられます。

これまで扱われたテーマは、差別、宗教、愛、ファム・ファタル、現代の価値観との相違などさまざま。何を選ぶかは完全に自由であるため、各グループ平等に与えられた45分という時間で毎回違った色を見せているところが面白さです。

作品を能動的、批判的に読むことで、新しいものの見方(=世界の見方)を得られ、そこから新たな自分に出会える授業です。

学生広報委員
森井咲良(フランス文学科3年)

ゼミでの発表風景

白金通信2025年秋号(No.524)掲載