文系出身の私が情報数理で見つけた世界
「プログラミングの根底にあるのは、人と人のコミュニケーション。」と語る林田さん。卓球やラグビー、ダンスといった活動から、プログラミングまで、多様な世界に触れながら興味・経験の幅を広げてきました。文系出身として情報数理学部へ進学し、理系数学の基礎からスタート。プログラミングを通じて、仲間と協働するプロジェクトにも挑戦するなかで、ともにつくることの意味や学びの奥深さに気づいていきます。大学での学びやサークル活動を通して、自分の可能性を一歩ずつ広げている林田さんの学生生活をご紹介します。


林田 和真
情報数理学部 情報数理学科 2年
東京都出身。情報科学系サークル「Tetra」でプログラミング部門長を務める一方、ダンスサークル「Break Jam」ではダンサーとして活動。好きな音楽のジャンルはK-POPで、JYPエンターテインメントのITZY(イッチ)推し。ライブに行ったり、新大久保でグッズを買ったりする「推し活」も楽しみの一つ。好きな言葉は「日進月歩」。
ダンス、卓球、ラグビー、そしてプログラミング
小さい頃から外で遊ぶことが多く、体を動かすことが好きだったように思います。中学生の時は卓球部、高校生ではラグビー部に所属し、部活動に打ち込んでいました。大学生になってからは、小学生の時に習っていたダンスを再開するとともに、プログラミングにも本格的に取り組むようになり、振り返れば本当にさまざまなジャンルに挑戦してきたと思います。どれも始めるのに特別なきっかけがあったわけではありませんが、一度気になって興味を持つと、自然と深くのめり込んでしまう性格なのだと思います。

数学を軸に、自分らしい学びを探す
大学進学を考え始めた当初は文系志望で、数学が得意だったこともあり、経済や経営について学びたい気持ちがありました。そのため、まずは数学を生かせそうな他大学の経済・経営学部を中心に志望していました。そんな中、高校三年生で進路決定の時期に、家族から「明治学院大学に情報数理学部が新設されるらしい」という話を聞き、思いがけず志望校の候補に加わりました。調べていくうちに情報数理学部には、好きな数学を軸に、もともと興味のあったプログラミングやWebページ作成などに取り組めるカリキュラムがあることを知り、自分が本来、大学で勉強したかった内容に合致していると感じました。
さらに、情報数理学部は理系学部でありながら、文系選択科目である英語・国語・数学でも受験ができると知ったことで、自分の進路の可能性が一気に開けたように思います。そうした後押しもあり、最終的に合格をすることができ、迷わず入学を決めました。
質問しやすい環境が、学習の支えに
入学してまず感じたことは、文系出身である自分と、理系出身の学生とのあいだに、数学をはじめとした理系科目の理解度においてどうしても差があるということでした。数学そのものは得意でしたが、数Ⅲを高校時代にしっかり学んできた学生に比べると初めて触れる内容も多く、授業についていくのに苦労し、不安や劣等感のような気持ちを抱くこともありました。
そんな時期に履修していたのが、酒井一博教授の「基礎数学演習」でした。ベクトルや行列といった理系数学の基礎を扱う授業で、最初は理解が追いつかず苦戦しましたが、酒井教授は文系出身者にも分かりやすいように内容をかみ砕いて授業を進めてくれました。授業後に質問へ行った際に、どんな小さな疑問にも丁寧に対応していただき、そのサポートには本当に救われました。もちろん自己学習も不可欠ではありますが、理系学部で学び続けるうえで基礎を固めることができたのは、酒井教授をはじめ情報数理学部の先生たちの細やかなフォローアップのおかげであることは間違いありません。少人数の学部だからこそ先生たちとの距離も近く、この充実した環境に心から感謝しています。

アイデアをキャンパスに実装する
私が所属しているサークル「Tetra」は、学生が自由にプロジェクトを立ち上げ、プログラミングや画像・映像編集、ゲーム開発などに取り組むサークルです。昨年9月から本格的に活動を開始し、今年からは部門制(プログラミング部門・グラフィックス部門)も導入しました。
今、特に力を入れているのが、横浜キャンパス11号館に設置されているサイネージ向けの情報ディスプレイの制作です。天気や時刻、江ノ電バスの運行情報など、横浜キャンパスに通う学生にとって役立つ情報を、一つの画面にまとめて表示するもので、メンバー同士で協力しながらプログラミングを通して制作を進めています。
コードを書きながら、人とつながる
プログラミングというと、「専門用語や記号の羅列」「ひたすらコードを書く」といった、ひとりでパソコンに向かう姿をイメージする方が多いと思います。もちろん、そうした側面もありますが、そもそもプログラミングは“誰かが困っていること”や“こうした機能があると便利”といったニーズを形にするための手段です。そのため、プログラミングのスキルを磨くことは大切ですが、人とのコミュニケーションにおいて、相手の気持ちに共感したり、課題を理解する姿勢も同じくらい重要だと感じています。
また、プロジェクトの制作はほとんどの場合、一人では完結しません。先ほど述べた情報ディスプレイの制作では、あるメンバーが天気データを取得するコードを書き、別のメンバーはバスの運行情報を扱うプログラムを担当し、さらに別のメンバーがページのデザイン案を考えてくれるなど、それぞれが担当している分野を持ち寄りながら制作を進めています。メンバーと連携し、少しずつ成果物を積み重ねていくことで一つの形になっていく——その過程では、より良いものにするための議論が欠かせず、やはり根底には「人と人のコミュニケーション」があるのだと実感しています。

プログラミングをもっと深く、もっと実践的に
将来については、今のところ大きく2つの進路を考えています。ひとつは大学院に進学して、より専門的にプログラミングを研究していく道。もうひとつは、企業に入って、プログラミングを仕事として実践していく道です。 自分にとって情報数理学は「ずっと勉強したかった学問」で、大学に入ってプログラミングや数理的な考え方の奥深さに触れ、“もっと突き詰めたい”という気持ちが強くなりました。大学院では、自分で研究テーマを見つけ、それにじっくり向き合える環境にすごく魅力を感じています。
一方で、企業で働くという選択肢にも興味があります。これまでも、自分の書いたコードが実際に動いて、誰かの役に立つものに変わっていくプロセスを目にしてきて、「早く社会で自分のスキルを活かしてみたい。」と思うようになりました。どちらも魅力的で、まだ悩んでいるのが正直なところです。最終的には、自分の「好き」を大切にしながら、納得できる進路を選びたいと思っています。
受験生へのメッセージ
私は「日進月歩」という言葉を大切にしています。入学したばかりの頃、周りはできるのに自分だけできない……と落ち込んでしまうことがあったのですが、この言葉のおかげで「昨日の自分より1ミリでも成長できていたら、それで十分」と考えられるようになりました。今振り返ると、数学やプログラミングも、まさにそうした小さな積み重ねで形になっていくものだと感じています。
そういう意味で、受験生の皆さんに伝えたいのは、文系出身でもぜひ挑戦してみてほしいということです。私自身がそうだったように、明治学院大学の情報数理学部には“0からでも着実に学習を進めることができる環境”が整っていると思います。自分のペースで一歩ずつ取り組んでいく中で、「昨日の自分より成長できている」と実感できる瞬間が必ず訪れるはずです。
