明治学院大学
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生物学特論【上野寛子准教授(教養教育センター)】

学び

「この教室にいる人を分類するとしたら、どんな基準で分けますか?」この問いに、多くの学生がまず「男性/女性」と答えます。「生物学特論」はそうした“当たり前”に立ち止まり、自分が無意識のうちに世界をどう見ているかに気づくところから始まります。

授業では、性に関する知識も扱いますが、目的は暗記ではありません。生物学・医学・脳科学・社会学といった多角的な視点から、私たちの“当たり前”がどこから生まれたのかを考え、ものの見方や価値観を問い直していきます。

扱うテーマは幅広く、「ヒトが恋をする理由」を生物学から考えるほか、偏見やいじめなど当事者が直面する社会の壁も扱います。ドキュメンタリーの視聴や、当事者/ゲスト講師を招く回もあり、授業はアクティブ・ラーニング形式で進みます。

 授業中はスマホやPCをしまい、ワークシートを通して自分自身と向き合い、その日の疑問や発見を言葉にします。授業後にはmanaba上で、学生の気づきが匿名で共有され、同じ内容でも受け止め方が多様であることを
実感できます。こうした積み重ねが、違いを当たり前として受け止める感覚を育てていきます。

 性の多様性は、一部の人だけの話ではありません。初めは他人事のように感じていたテーマが、回を重ねるごとに「自分事」へと変わっていく—。そんな変化を体感できる授業です。

学生広報委員
朝日絵梨佳(英文学科4年)

授業風景

配色やBGMを工夫したスライドで、学生の考えを可視化・共有しています

白金通信2026年春号(No.526)掲載