【聖書のことば】『新約聖書』 マタイによる福音書　4章4節

人はパンだけで生きるものではなく
神の口から出る
一つ一つの
言葉によって生きる

公生涯を開始するにあたり、イエスは荒れ野で40日40夜断食をされました。その空腹時に悪魔から「神の子なら石をパンにしてみろ」という試みを受けられると、イエスは旧約聖書・申命記８章３節の言葉をもってこう答えられました。
生きるために食物が重要なことは言うまでもありませんが、人間は単なる肉体の維持だけでなく、日々思考し、探求することによって生きる存在です。今だけではなく、過去を思い返し、未来を思い描きながら生きる神の似姿です。
そのような人間を真に生かすのが聖書に記された神の言葉であり、それは人生の道のりを照らす灯となるものだ、とイエスは言われるのです。

※聖句の引用元は『聖書 聖書協会共同訳』です。

《 み言葉によって生きる 》 渡辺総一 作

白金通信2024年春号（No.518）掲載