明治学院大学
JPEN

本学卒業生の井出新氏が日本学士院賞を受賞

2026.03.16

このたび、本学卒業生である井出新 氏(慶應義塾大学 名誉教授)が、2026年度の日本学士院による日本学士院賞を受賞されました。


■研究題目
「Localizing Christopher Marlowe: His Life, Plays and Mythology, 1575-1593(『クリストファー・マーロウを局所化して考える:その生涯、作品、神話 1575-1593年』)」


■受賞理由
井出新氏のLocalizing Christopher Marlowe: His Life, Plays and Mythology, 1575–1593(Cambridge: D.S. Brewer, 2023)は、クリストファー・マーロウ(1564–1593)という多くの謎に包まれたイギリス・ルネサンスを代表する劇作家に関して、マイクロ・ヒストリーの視座の下に、今まで眠っていた資料を発掘することを通じて、新たな光を当てるものです。各地の文書館で発掘した資料から、井出氏は郷里や学寮の縁故からなるマーロウの人脈のネットワークの存在を明らかにしました。それにより例えば、(貧乏奨学生で悪評の)マーロウへの学位授与における枢密院によるマーロウの弁護という尋常ならざる事態(最大の謎)について、枢密院の大物ウォルシンガムとマーロウが密に繋がっていたからであることを明らかにしました。そして本書において、これはほんの一例に過ぎません。また作品解釈においても、新歴史主義的視座に立って、当時の政治状況を巧みに織り込みながら斬新な読みを提示しました。こうして、井出氏は本書を通じてマーロウ研究を新段階へと導く革新的な業績を挙げました。


井出氏は明治学院高等学校を卒業後、明治学院大学文学部英文学科に進学。その後、同大学大学院文学研究科に進み、1987年に明治学院大学大学院文学研究科英文学専攻博士課程を単位取得退学しました。大学および大学院での指導教授は、本学元学長の大場建治教授でした。その後、フェリス女学院大学文学部英文学科教授を経て、2009年より慶應義塾大学文学部英米文学専攻教授を務められました。

井出氏のこのたびの受賞を、本学としても大変喜ばしく思うとともに、心よりお祝い申し上げます。