書評【データブック 日本の公認会計士】
その他
データが示す 会計士の実態と魅力
皆さんは公認会計士にどのようなイメージをお持ちだろうか。「資格取得が難しそう」「専門性が高そう」といった印象を持つ人も多いだろう。
本書では、公認会計士の資格を有する著者が、統計資料などのマクロデータに基づき、試験や受験者層、労働形態別/年代別の待遇、女性の公認会計士といった多角的な視点で分析し、図表と著者の考察により、公認会計士の時系列的な変化やキャリアの特徴を記している。
特に、フルタイムやパートタイムで働く場合と独立する場合という労働形態別の待遇や、女性比率が2割程度にとどまる現在の実態と女性比率の拡大のための課題や展望という性別の観点からを考察している点が興味深い。
「人生100年時代」といわれる現代において、ワークライフバランスやライフステージに応じた働き方を重視する人が増えている。本書は、公認会計士という職が、そうした多様な人生設計をかなえる職業選択肢の一つであることを、データに基づいて示している。柔軟なキャリア形成を望むすべての人に手に取っていただきたい一冊である。
筑井真由(公認会計士・2016年英文学科卒)

データブック 日本の公認会計士
北浦貴士(経済学部教授)著
中央経済社 188頁/2,640円
白金通信2026秋号(No.528)掲載