消費情報環境法学科の特色
Point 01情報処理・情報発信のスキル+法律学
Point 02充実した消費者法の科目群。実務家による演習もさかん
特に消費者法科目群の授業が充実している本学科。実務に精通した専任教員に加えて、外部の実務家による「主な消費者法の立法や執行などについて」の実践的な学びが展開されます。また実務家による消費者法演習(選択必修)では少人数によるゼミを通して消費者法実務を学びます。
Point 03学科独自のインターンシップで法律が実施される現場を体験
市役所や区役所などの消費生活センターや消費者団体などでのインターンシップを重点的に行っています。教室で学んだ法律や政策がどのように実施されているのかを体験することで、将来の進路を考える機会となっています。
Point 04環境問題や企業活動に対し法の観点からアプローチ
環境法科目群では、環境法を考える前提として自然科学の知識を学びながら、自然環境保護や生活環境の保全に対する法規制を考えます。また、企業活動法科目群では、経済を支える企業活動のルールを定めるさまざまな法律について学ぶことができます。
領域・流れ
最先端の法律を扱う本学科では、先進的なコンピュータ教育を実施しています。少人数の授業でITスキルを磨き、法律に関する文献・情報の収集・発信力を修得します。3・4年次は3つの先端的な法律分野を中心に、法律学を専門的・発展的に学修します。高度な法知識の修得とともに、演習での主体的な学修で問題意識・解決能力を養成します。
演習(ゼミナール)のテーマ例
- 売買の目的物に欠陥があった場合の売主の責任
- 居住環境をめぐる生活紛争
- コンビニ・フランチャイズ契約をめぐるフランチャイザーの説明義務
- 悪質商法による消費者被害の防止・被害者救済のための法制度
- 企業買収に対する防衛策としての新株予約権発行の是非
- オゾン層の破壊や地球温暖化といった環境問題をいかにして解決するか
- 人工知能ツールを用いて、自らの思考や法的推論をいかにしてコンピュータ上に実現するか
科目紹介
AIと法
AIスピーカーや機械翻訳に代表されるように、AIが身近なものとなり、社会が大きな変革を迎えようとしています。AIが社会を支える裏方として不可欠となる一方で、AIによるさまざまな問題も予想されています。問題の解決策を見つけるべく、AIの基礎を学ぶとともに、AI社会における法律の役割について学びます。
インターンシップA
大学で学んだ理論を活かし、地方自治体や消費者関連団体などの現場の体験を通して、応用力を学びます。
学科主任が考える 消費情報環境法学科とSDGs
本学科の特徴は、「消費者法」、「企業活動法」、「環境法」という現代社会の最先端の法を学ぶことです。3つの法はSDGsの目標と関連し、特に[教育]・[持続可能な消費と生産]・[気候変動]の3つが強く関連します。[教育]は、学生教育はもちろん、消費生活相談フォローアップ講座を公開講座として毎年開催し、「誰一人取り残さない」ための市民への教育を実践しています。[持続可能な消費と生産]は、消費者法や企業活動法の学びが直接関連しますが、ゼミの企業見学などでさらに学びを深めます。[気候変動]は、環境問題を科学的視点で学んだ上で、環境法制を学びます。以上、本学科では、法の学びを通じてSDGsについてより深く考えることができます。
私の学び
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奥埜 夏未
Okuno Natsumi
法学部 消費情報環境法学科3年
神奈川県 大和西高等学校出身 -
リーガルマインドを身に付け、社会へ羽ばたく
生活に身近な法律を学べることと、自分の興味を広げられるカリキュラムに魅力を感じ、消費情報環境法学科を選択しました。1年次は民法を学んで法学の基礎を固め、2年次は消費者法、3年次は企業活動法を中心に学んでいます。労働法や保険法を理解すると、よく見聞きする事例が実は違法だったと気付くなど、リーガルマインドを持って日常を観察する姿勢が身に付きました。特に印象的だったのは「国際消費者法」の授業。実際に日本の消費者法の制定に携わった教員から各国の消費者問題を学びます。海外と日本の事例を比較し、今後の日本の消費者法の在り方を考えています。将来は、アパレルやホテル業界で、労務に関する職種で活躍したいです。
Pick up ゼミ
法律人工知能
櫻井 成一朗 教授
現在、AI(人工知能)は第三次ブームであり、AI社会を迎えようとしています。櫻井ゼミでは、法律を対象としたAIを中心に研究します。春学期は、法律の条文をコンピュータに搭載し、法的三段論法をコンピュータ上で実現します。秋学期は、最新のAI技術について学び、最新のAIが引き起こす問題、たとえば、自動運転自動車に関わる問題などについて法的観点から検討していきます。ゼミでの学びを通じて、将来のAI社会に備えたいと思います。
消費者法を手がかりに社会のあり方を考える
福島 成洋 准教授
1回きりのお試しだと思って契約したら実は定期購入だった、子どもがおもちゃを誤飲してしまったなど、私たちの身近なところで様々な消費者問題が起きています。これらの消費者問題について考えることは、問題の原因となった社会的背景について考えることに繋がり、更には、社会の中で自分はどう生きたいのかを考えることへと広がっていきます。ゼミでは、現在の法制度やその運用(判決など)を学ぶとともに、ゼミ生が問題を解決するための立法提案を行い、ゼミ生と教員が一緒になって皆で議論しています。